ひぐらし農園のその日暮らし

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ボランティアレポート南相馬

2011-04-15 06:52:00 | その日暮らし
南相馬市鹿島区で泥だしボランティアを募集していることを知り行ってきました。福島県の端から端ということで片道200キロ。今回はチーム山都&加納の4名。日帰りです。
実は震災の起きた3月11日のわずか5日前に有機農業ネットワークの集まりで相馬市松川浦に行っていました。そのとき、たくさんの浜通り地区の有機農家が集まり、有機農業の将来の夢をともに語り合いました。その直後の震災。その時の方々は皆さんが被災され多くは避難されています。たくさんの知り合いがいる同じ県内。ぜひ微力ながらも力になりたい。
市内の一部が20キロ圏、30キロ圏にかかる南相馬市は、ニュースではまるで廃墟のような報道がされていましたが、私が訪れた鹿島区は原発から一番離れているためか、さらに国道6号が海岸から離れているためか、全く平穏で交通量も多く、ごく普通の生活が営まれていました。ガソリンスタンドも営業していました。
ボランティアセンターは社会福祉協議会の建物の中にありました。ここで受付を済ますと4人人チームに分けられて、泥だしをするお宅へ移動。昼食は持参。作業に必要なスコップ等は全て貸し出ししてくれます。
石巻と違い、センターに集まったボランティアは30名弱というところでしょうか。今回も関西、東京、栃木、地元と様々な方が集まっています。センター周辺は瓦がずれたお宅が散見する程度ですが、海辺に近づくととたんに風景は一変します。
ここは住宅が密集しておらず周辺は全て田んぼ。全て津波の泥がかぶり、船が打ち上げられている。遠くに防風林らしいものがみえます。さっそく泥だし開始。といいたいところですが、今回もその前に濡れてしまった家具などの運び出しから開始です。
ちなみに3チーム合計12名が一軒のお宅を担当。午前中いっぱいかかっても中の瓦礫は運び出しきれず、午後になってようやく泥だし可能の状態に。
田んぼの真ん中の家だからでしょうが、泥の量が石巻と比べても非常に多い。これは大変です。この日は晴天で途中南風が吹く。あ、南には福島第一原発が・・・。なんて気にしていられません。
夕方4時に作業終了。家の中は何とかきれいになりました。その後贅沢なことにボランティアセンターのお風呂で汗を流し帰路へ。
途中気になっていた松川浦周辺を通ると津波の威力を見せつけ荒れる光景が続きます。
これは海ではありません。田んぼです。地盤沈下のせいか、まだ水没しています。

津波の規模によって被害の大きさは違ってきますが、被災された方々にとっては個々の財産の全て、あるいは多くを失ったことにはかわりない。にも関わらず原発に近いということだけでボランティアはおろか、最低限の支援や行方不明者の捜査さえされていないところもあります。こうした地域による差がなくなり、被災された方が一日でも早く安心で平穏な生活がおくれるようになってほしいと思いました。