hiroの花便り

我が家に咲く花や日々の暮らしを綴っていきたいと思います

村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』/ 椿

2021-03-17 | 本・雑誌など

3年ぶりに図書館に行ってきました。
借りたのは
吉永小百合主演「潮騒」のDVD
清川妙「84歳。英語、イギリス、一人旅」
村上春樹「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」
河合雅雄「少年動物誌」…この本が目的のはずでしたが……。

最初に読んだのは村上春樹でした。
「ノルウエーの森」以来、村上ファンだったし、
(それほど読んだわけではありませんが)
頁を開いた瞬間、飛び込んでくる文章に惹き付けられたからです。


2013年4月12日、文藝春秋より発売

多崎つくるは高校時代、名前に「色」の漢字が入った4人と
ボランティア活動がきっかけで友達になり、学年が変わりクラスが
変わっても親密なグループであり続けた
つくるは駅が好きだったので、駅舎建築の第一人者の教授のいる
東京の工科系大学に進んだが、他の4人は地元名古屋の大学に進学した。
休みになると名古屋に帰り、皆と会っていたが、
大学2年生の頃、4人から理由も告げられずに絶縁を申し渡された。
深く傷ついたつくるは、半年近く死の淵をさ迷い、
夢遊病者のように生きていたが、鏡の前の自分の裸身を見て、
衝撃を受け、規則正しい生活を心がけるようになり、
大学のプールで2歳後輩の灰田と知り合った。
二人は親しくなり、灰田はつくるのマンションに遊びに来るようになり、
「巡礼の年」というアルバムのレコードを聞かせてくれた。
その中には、高校時代の友人のシロが弾いてくれた
「ル・マル・デュ・ペイ」という曲が入っていた。
つくるが36歳になった時、2歳年上の沙羅という女性と出会い、
心の傷を打ち明けられるほど親密な関係になった。
沙羅は4人の友人に会い、グループから追放された理由を
聞くべきだと促し、4人の友人の現在の職業や住いを調べてくれた。
つくるは友人たちと再会する決心をする。

リスト:《巡礼の年 第1年スイス》 S 160 8 郷愁 ル・マル・デュ・ペイ


村上春樹の長編は「ノルウエーの森」「ねじまき鳥クロニクル 」
「海辺のカフカ」に次ぎ4作目ですが、今回が一番スラスラと読めた。
ミステリーとして楽しむ方もいるようですが、私は深読みせず
そのまま素直に受け取りました。
旅から戻った後のつくると沙羅の関係が気になりますが、
それほどモヤモヤ感が残らなかったのは、私なりの結末がすんなりと
出せたからかもしれません。
村上作品には必ずと言っていい程、素敵な音楽が登場するので、
パソコンの前に座り、youtube で聴きながら読書できるのも楽しい。

*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚

椿



絵姿の枝変わりの赤花が上の方で咲いています。
「枝変わり」とは茎や枝の生長点の細胞に突然変異が起こり、
樹木などの一部が変わった性質になること。
白花も咲いたことがありますが、めったに咲きません。
(2021.03.07撮影)



絵姿は尾張地方の古花。
紅色地、濃紅色吹掛絞り、八重咲きの中~大輪の花が咲きます。



雨の中、咲き始めたのは三浦乙女
昭和10年頃、 秩父宮妃殿下により命名された椿です。
(2021.03.13撮影)



藪椿
一般に「椿」といったらこの「薮椿」を指し、
いくつもの園芸種が作られました。
光線の具合で花色が濃く写っています。
(2021.03.09撮影)



白い椿も素敵でしょう!
引っ越してきて間もなく自生した都鳥です。
もう立派な大木になっています。
(2021.03.09撮影)



どちらも名前不明の椿です。
(2021.03.02撮影)



洋種ツバキ・タマビーノ
12月10日頃から咲き始めました。
全部で12~3個の蕾がつき、一つとして落ちることなく
見事に咲き切りました。
花びらの縁に白い覆輪が入るのですが、6輪目あたりからは入らなくなりました。
(2021.03.14撮影)



ひどい雨の中咲き始めた岩根絞り
岩根絞りは江戸椿の一品種で、
濃紅色に白い斑の入った、大輪の八重の花を咲かせます。
(2021.03.14撮影)



斑の入り方は花によって一つ一つ異なりますが、
白斑が多いものが好まれるそうです。
(2021.03.17撮影)



卜半(ボクハン)
別名を月光(ガッコウ)と呼ばれている古典的な園芸品種。
中心部の唐子は雄蕊が変形したもの。
旧白洲邸・武相荘(ぶあいそう)を訪ねた時初めて見て、
一目惚れした椿です。
(2021.03.04撮影)



胡蝶侘助
江戸中期からの古典品種で、茶花・活花として重宝されています。
育て初めて3年目。今年は花付きが悪いです。
(2021.03.14撮影)



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12 コメント

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Unknown (yumeji_2014)
2021-03-17 10:59:29
hiroさん、こんにちわ!
本の紹介、ありがとうございます。
村上春樹の「色彩を持たない多﨑つくると、彼の巡礼の年」、とっても惹かれます。
すぐに図書館に予約し、今手元にあります。
村上春樹はとても人気の作家ですが、私は「IQ84」を読んで、何が何やらよく理解できず、途中で挫折。
それ以来取っつきにくき作家として私の心に定着。
避けて通ってきました。
でもこれはhiroさんの紹介ですぐに飛び付きました。
まだ数ページしか読んでいませんが、楽しみです。
苦手なスマホからのコメントです。入力ミスがありましたらご容赦くださいね。
返信する
椿 (ryo)
2021-03-17 13:37:19
毎年、椿をいろんな種類、楽しませて
いただいております。
さて村上春樹さんはノルウエイの森いらい
その前の若いころの短編は読みまして
天才だな!と思うほどでした。
色彩を持たない多﨑つくると、彼の巡礼の年。は読んでおりません。
こんど、本屋さんで手にとってみたいです。
返信する
Unknown (Saas-Feeの風)
2021-03-17 14:16:08
hiroさん、こんにちは。
2013年7月、脊柱管狭窄症手術を受けて入院している間に
たくさんの小説を読みました。
その中にこの小説がありました。
村上春樹「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」 
今ではまったく内容を覚えていません。

入院中に読んだ小説の表紙写真をアップしています。
 ↓
https://floatbridge.blog.fc2.com/blog-entry-795.html

hiroさん、図書館で借りてこられたのですね。
長く図書館を利用していません。
我が家の3軒ほど東あたりに私立図書館の移動図書館(バス)が定期的にやってきます。
ときどきその脇を通るのですが、20数年前に一度利用しただけになっています。

リストの“巡礼の年”の一部はレコードで持っていますが
レコードをかける機会があまりありませんから
もう何年も聴いていないのですよ。

ツバキがすごい!
こんなにたくさん咲いていて、それも多品種ですね。
それぞれ特徴があって、花の時期がうれしくなるでしょう。
返信する
Unknown (zooey)
2021-03-17 22:24:13
春樹のこの小説は、刊行されたときにすぐ読みました。
私はあんまり好きではありませんでした。
春樹の小説で好きなものは何度も読むので内容を覚えてしまいますが
これに関してはあまり覚えていないのです。
ということは、自分には面白くなかったのでしょうね。
中途半端で理不尽な、と思ったことだけ覚えています。
清川妙のその本も読みましたよ!
返信する
Unknown (えつまま)
2021-03-17 23:03:32
hiroさん   今晩は!
図書館は数年行っていません
素敵な音楽を聴きながら読書はいいですね
お庭の椿がとても綺麗に咲きましたね
白い都鳥は可愛いです
出合いたいです
我が家は白いつばきはありません
洋種椿 タマビーノは鮮やかでバラのようにも見えます
ボクハンはお花が小さいですね
ご近所に大きな木に沢山咲いているのを見かけました
胡蝶侘助は可愛いいです
侘助はいろいろなお花があるのですね
返信する
Unknown (hiro)
2021-03-18 09:43:41
花水木さん、おはようございます♪
村上春樹を知ったのは、30年近く前、「ノルウエーの森」を
娘の本棚で見つけたのがきっかけで、それ以前の作品は
おんだことがありません。
若い頃観て感動したナタリーウッドの「草原の輝きに」に
似ているとは思いましたが、とても感動し、徹夜をしながら
一気に読み上げました。
「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」は涙こそ
流しませんでしたが、どちらかというと「ノルウエーの森」
に近い小説で、「ねじまき鳥クロニクル 」や「海辺のカフカ」
に比べると分かりやすく読みやすいと思いました。
「IQ84」は難しそうだったので、最初から敬遠していました。
もしよろしかったら、感想などブログにアップしてくださいね。
返信する
Unknown (hiro)
2021-03-18 10:02:18
ryoさん、おはようございます♪
今年は庭木の椿は沢山の花が咲いたのですが、鉢植は何年も
植え替えをさぼっているので、花付きはイマイチでした。
梅や河津桜の花が終わり、ソメイヨシノの開花前なので
他に餌が少ないらしく、ヒヨドリたちが入れ替わり蜜を吸いに
来ては飛び去って行くので、その瞬間にお花がポタポタと落とし、
掃き掃除に追われています。
私は逆に「ノルウエーの森」以前の作品は読んでいないのですよ。
機会があったら読んでみたいです。
返信する
Unknown (hiro)
2021-03-18 10:17:11
Saas-Feeの風さん、おはようございます♪
入院中に読んだ本のブログを拝見しました。
この本が発刊されたのが、入院と同じ年の4月だったので
この本がベストセラーとなり注目を集めていた時期だと思います。
青龍〇段さん、ずい分たくさんの本を送ってくださったのですね。
それも内容が多岐にわたっており、難しそうな本も多いですね。
「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」以外は
男性好みの本かなぁ~と思いました。
私も過去に読んだ本で、読んだこと自体は覚えていても
内容を忘れたものはけっこうあるのですよ。
だいたい、難しかったか、興味がなかったかですが、
男の人にとってはイラつくと感じる方もいるかもしれませんね。

リストは普段、あまり聴いていなかったのですが我が家のCDにも
≪巡礼の年≫があるかもしれません。調べてみます。

椿は鉢植も含めると20種類ぐらいあると思います。
洋種椿を少し増やしたいのですが、これ以上は管理できないので
諦めています。
返信する
Unknown (hiro)
2021-03-18 10:23:34
zooeyさん、おはようございます♪
さすがにzooeyさん、読まれたのが早いですね。
この本は発売そうそうベストセラーになったと聞いています。
私は文庫本が出てから読もうと思っていましたが、
2~3作目を苦労して読んだので、延ばし延ばしにしているうち
今になってしまいました。
この小説は「ノルウエーの森」路線で面白いと思ったのですが、
zooeyさんはそうでもんかったのですね。
清川妙の本は初めてですが、題名に惹かれて借りてきました。
返信する
Unknown (hiro)
2021-03-18 10:31:30
えつままさん、おはようございます♪
60代になってから、断捨離を意識するようになり
本は借りて読む主義にしましたが、70歳を過ぎてからは
その図書館にもあまり行かなくなり、調べてみると
前回から3年ぶりとなっていました。
我が家の白椿は都鳥と白乙女の2種類があります。
咲いたときはとても綺麗なのですが、日がたつにつれ
シミが出て茶色くなります、いつまでも木について
いることがあるので、箒で落としてお掃除する時もあるのですよ。
ボクハンは茶席で人気があるようです。
確かに木が大きい割にはお花は小型ですね。
我が家は鉢植ですが、最近は葉も少なくなってちょっと寂しい
感じがします。花は緑があってこそ映えますものね。
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