昨日、地区公民館で毎週火曜日に開催する「いきいき100歳体操」があった。
参加者の最高齢は、88歳の「おばあちゃん」。この「おばあちゃん」が、皆の「マスコット」的な存在となっている。
いくつかのエピソードがある。
①開始時間直前になっても来ないので家に電話した。
お嫁さん曰く、「おばあちゃんが、今日、踊りがあるので忘れないようにと、食卓に14時と書いたメモを置いていた。私は13時と思っていたが、おばあちゃんが間違いないと言うので信じてしまった。これから行くように言うけど、皆に迷惑がかかるので先に始めといて」とのこと。
「構ヘン、待ってる。でも転んだらアカンので、慌てんとゆっくり来てと言うといて」と返事。
集まった皆に、その経緯を話すと、快く了解してくれた。「おばあちゃん、体操じゃなくて踊りと思ってるみたいや」と伝えると大爆笑だった。
待つこと10分。杖をつきながら、ゆっくりと歩いてきた。
開口一番。「14時ばっかりと思ってた。ホンマ、ボケてしもて。慌てたんで化粧もせんとやってきた。迷惑かけてスミマセン」
その言い方が「可愛くて謙虚」なので、おばあちゃんの尽きない話が終わるまで、皆はニコニコしながら黙って聞き入っていた。
「おばあちゃん、時間、間違わんように、お嫁さんに毎週火曜日・13時に来るよう頼んどいたから、これからは心配いらんで」
②おばあちゃんが、「アンタからと言うて皆に配って」と飴玉の入った袋を持ってきた。そんなことはできないので、「おばあちゃんからの飴玉やで」と皆に配った。ありえない気遣いぶりに、ビックリした。
③昨日の帰り際、「こんな年寄り、世話すんの大変やから、やめさせて貰ても構へん」と気遣って言うので、
「皆、おばあちゃんが来てくれるのを楽しみにしてるんや。世話なんてしてへん。皆、自分のために来てるんや。やめたらアカンよ」と返答すると、
「そんなに言うてくれて嬉しいよ。ここへ来て、皆と顔を合わすのが楽しみなんよ。おおきに」と、嬉しそうに帰って行った。
気遣いができて愛嬌があって明るいおばあちゃんとの出会い。「いきいき100歳体操」は筋力強化だけでなく、人と人のふれあいの場にもなっている。