『晴れた日には・・・』

日々の雑感を綴ります。

今日の母(1月22日)

2019年01月22日 | 介護
1月8日以来の、特老訪問でした。

先週、三男が帰省した時(13日)、

ユイくんたちを連れて会いに行ってくれましたが

案の定、そんなことはまるっきり覚えていませんでした。



その時に「ずいぶん気が弱くなっていた」と息子が言っていたものですから

少し気になっていました。

「みんながいじめる。こんなとこにわしを入れた。」

「早く死にたい。早くお迎えがくりゃあいいと思ってる。」などと、

ずいぶん後ろ向きの言葉が目立ったようでした。



今日行って見たら、

いつものテーブルに母が一人でぽつんと座り

お茶を飲みながらテレビを見ていました。

どうして一人なのかと職員に尋ねると

「皆さん寝ています。」と言うのです。(10時ころでした。)

朝食のあとは、みなさん午前寝の時間なんでしょうか。

寝なくてもお昼まで過ごせる母は、元気な証拠なのかもしれません。



母と話をしている声を聴いてか

二人ほどおばあさんが起きて部屋から出てき

テーブルに着きました。

そこで例のごとく、母の私の紹介が始まりました。

「わしの娘ね。」

「いいじゃんない。娘さんがいるの?」(これも、いつものおばあさんのいつもの返事)



今日の母は、

私がいつも行った時と同じ、元気な母でした。

「いいに、ここは。」と母。

「そうだねえ、あったかいしね。今日は外は雪だよ。」と私。

「みんな、良くしてくれるの。

 そして、この人たちとこうやって話をするのが楽しいの。」

と、おばあさんたちを指さしました。



まあ、母も母で

いろいろ考えるときはあるのでしょう。

でも、そのことにずっと捉われることなく

前向きの、ここは楽しい、と思える気持ちがあることに

少しホッとしました。

「わし、まだまだ死なんに。いい?」

「いい、いい。しっかり長生きして頂戴ね。又来るからね。」

そう言って、次回を約束して帰ってきました。
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治療室の隣人

2019年01月22日 | 生活
私が通う、鍼治療院の診察室には

ベッドが二つあります。

もちろん、カーテンで仕切られていますから

もう一つのベッドにいる人なんてわかりません。

治療も、30分ほどの時間差で行われますから

顔を合わせることは、まずありません。



でも、先生との会話は、モロ聞こえてきます。

大抵は、治療途中(電気鍼)なので、

関心を寄せるほどの(笑)会話でないかぎり

ウトウトするかぐっすり眠っていますが。



相手が、男か女かは、もちろん声で分かります。

また、現役かリタイア組か、農家のおばさんかパートのおばさんかも

話の内容で分かります。

治療中に話を聞いていても、そのことを忘れてしまうのは

きっと、話の内容に関心がなかったからなのでしょう。



ところが今日は違いました。

話の内容、というより、

このおじいさんの「人」として、のところに関心が行きました。



治療が始まる前に、おじいさんが急に話し始めました。

「うちの近所に、この間後家さんになった人がいて

 まあ、時々息子が様子を見に来るようなんだけえど、

 おりゃあ、鍼をしりゃあいいと思うんだよない。

 先生、連れてきてもいいかない?」

「どこか、痛かったり具合が悪いところがある方なんですか?」

「ああ・・・、どうずらかない?」

「鍼を経験したことがある方ならいいですけれど、そうでないと緊張される方もいますからね。」




「ああ、先生、もう一人、連れてきたい人がいるんだよない。」

「〇〇さん、ちょっと治療に入りましょうか、ベッドに横になってください。

 それで、今日はどこが具合が悪いんですか?」

「え~と、別に具合は悪かあないけれど・・・。背中がない・・・。」

「背中が痛いの? それとも肩あたり?」

「先生、俺の背中、何かできてないかい?」

「う~ん、別に何もなっていないですけれど・・・ね。」



こんな風に会話は続き、

先生は背中に鍼を打ち(らしい)、灸をすえ(らしい)

私より遅く治療室に入ったのに、

私より先に、治療を終了したのでありました。

どうやらこのおじいさん、

マスク美人の先生に会いたいだけじゃないかしらん。



いろんな方が患者さんとして来るでしょうから

先生も本当に大変だなあ・・・、と

気の毒になりました。

治療拒否をするわけにもいきませんからねえ。

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