『晴れた日には・・・』

日々の雑感を綴ります。

絵巻・平家物語より『文覚』

2022年03月01日 | 

平安時代末期から鎌倉時代の初期って

日本史の中でも、あまり記憶に残る大きな出来事がない時代のような気がします。

「保元・平治の乱」以降、「鎌倉幕府を開く」までの間の出来事は、

「平家物語」や「源平盛衰記」「吾妻鏡」などのような物語には

あらわされているかもしれないけれど、

およそ、歴史の教科書にはあまり詳しく載ってはいません。

(私の記憶にないだけかもしれない、苦笑)

 

それだからなおのこと、

今、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』を見ていると、

あの時代の歴史的背景や出来事、登場人物を詳しく知りたくなるのです。

 

何回目かの放送の時、

『文覚(もんがく)』なる胡散臭い坊主が出てきました。

市川猿之助さんが演じていましたので、

これから先も、きっと何らかの形で

絡んでくるんだろうな、と想像がつきました。

 

『絵巻・平家物語』という絵本の全集があります。

この絵本は、

文は木下順二、ですが、彼は「平家物語」の中から、

彼自身が面白いと思った人物を取り上げて(それが9人)いて、

絵は瀬川康男、が担当しています。

全部で9巻あるのですが、第1巻を発売(1984年)後、

最後の9巻が発売されるまで8年かかりました。

およそ1年かけて、1巻ずつ制作していた勘定になります。

昨年、たくさんの本を断捨離しましたが、

この絵本全集は手元に置きました。

 

さて、その全集の中の『文覚』ですが、

実に面白い人物です。

もちろん、誇張も存分にあるのでしょうが、絵本の帯には

こんなふうに書かれています。

「どんな強者や権威であっても挑みかかる文覚。

 ある時は平家へ真っ向から立ち向かい、源氏へもくってかかる。

 源氏の総大将である頼朝をさえ、ある時はおだて、ある時は脅し、

 後白河法皇へでも、けんかを仕掛ける。」

 

義朝(頼朝の父)のものだと、汚い布に包んだどくろを抱いて

頼朝の前に現れる、

大河ドラマの中にあったシーンは

ちゃんと平家物語の中にもありました。

 

そんなふうにして『文覚』を読みすすめてみると、

これからの「文覚」の登場に、期待が膨らみます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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図書館に行って来ました。

2019年05月18日 | 
「新治筑波を過ぎて 幾夜か寝つる」

    「かかなべて夜には九夜 日には十日を」



久しぶりに、図書館に行って来ました。



仕事を持っている間は、

子どもたちを連れて、仕事(行事)としては行くことがあっても

なかなか、自分のために行く、ということはあまりなかったように思います。



『こころ旅』を見ていたら、

山梨県甲府市の酒折宮にあった石碑に上記の「連歌」が書かれていて

正平さんがその句に興味を持って、

そこの宮司さんに意味を聞く場面がありました。

この、酒折宮は連歌発祥の地なのだそうです。

日本武尊が、ここを通った、とのことで、

「古事記」に記されてもいる、という内容だったような気がします。



俄然、「古事記」に興味がわきました。

と、いうわけでの、図書館行きとなりました。







久しぶりの図書館。

本の、いい匂い。

なんだか懐かしい気持ち、そして「落ち着くなあ・・・・」

こういう場所、こういう時間が

幸せな気持ちにしてくれるなあ・・・・。

昔、よく図書館通いや本屋さん巡りをしたことを思い出しました。





『古事記』(梅原猛・現代語訳)を借りて

窓辺のカウンターに座って読みました。





なんだか、世間と隔離されたようで

それがまた、心地いい気分になりました。

当然、読み切れませんでしたから、借りてきましたが

でもまた、時間を見つけて

あそこに座って本を読もうと思います。




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時間つぶし

2018年09月23日 | 
テラスに出て

爽やかな秋の風に吹かれながら

本を読むのに

とても気持ちの良い季節です



このところ、

ちょっとその気になって

何冊か読み始めました。



全部読み終えないうちに

次の本のちょっとさわりに入ったり

新聞で話題になった本を

アマゾンで注文したり



夕飯の支度をする前の

3~40分

母が食事をしている間の時間 など

ちょっとした時間を使って、というか

時間つぶしに読むので

長編小説よりエッセイものが多いけれど

久しぶりに

新聞以外の活字に触れて

ちょっと自己満足している自分がいます
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極上の孤独

2018年09月18日 | 
下重暁子さんが

著書『極上の孤独』の中で

「孤独を味わっている素敵な人」として上げていたのが



立川談志師匠

永六輔さん

小沢昭一さん

そして、樹木希林さん




この四人、

どこか共通項がある




辛口だったり、

ときどき毒舌だったりしたけれど

みんな好きだったな



とうとう

希林さんまで旅立たれてしまいました。


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『大家さんと僕』

2018年08月28日 | 
お笑いコンビ「カラテカ」の

矢部太郎さんが書いた漫画

『大家さんと僕』に出てくる

大家さんが亡くなったそうです




新聞などで紹介されていた時

ちょっと興味があったのに

買わずじまいになっていたけれど、

このニュースを聞いて、

再度、興味がわきました



終戦の時に17歳、ということだから

「大家さん」は昭和3年生まれ、ということになります




「大家さん」のあいさつはいつでも「ごきげんよう」


大学入学当時、私の友達も、

大学構内でのあいさつが「ごきげんよう」なのだと

驚いて報告してくれたことがありましたっけ

朝も「ごきげんよう」 昼も「ごきげんよう」

帰るときも「ごきげんよう」

 ふ~~~ん


そういう世界とは全く縁のない私たちは

 ふ~~~~ん 



『大家さんと僕』の

「大家さん」と私の母は3歳しか違わないけれど

戦時中を過ごした場所が、都会と田舎では

その経験した内容は大きく違うようです



「大家さん」は、信州に疎開して

いつもひもじい思いをしていたようだけれど

母たちは、食べるものがなくて切なかった、というより

「ものがなくて」困った、という話でした

鍋や釜、鍬や鋤などの鉄製品を供出したから

生活用品がなくなった、という事なのでしょうか




「大家さん」と、大家さんのお友達、そして「僕」の3人で

知覧を旅する場面が出てきます

戦争を潜り抜けてきた「大家さん」の心の奥底には

いつも「戦争」が横たわっていることがわかります


その「大家さん」に、昭和後半生まれの「僕」は

上手に付き添います




65歳で一線から退いて「晴耕雨読」の暮らしを選び

晩年

精力的に「戦友たち」に会いに行った父と

どこか重なるような気がして

読んでいました




海軍の通信兵だった父の戦友は

全国に散らばっていました

知覧にも、呉にも行きました

自分が捕虜になったサイパンにも行ってきました

その旅は、いつも、母を伴う旅でした




『大家さんと僕』は

そんな在りし日の父を思い出させてくれた

1冊でした






















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