捨身が嶽のある山は我拝師山といって、普通に山登りもできるらしく(そうは
見えなかったけど。)私が登ってきた道は登山道で、いつのまにか稚児大師さん
を通り過ぎてしまった模様。
間違ったのかどうかよく分からなかったので何度も山頂をウロウロしたあと、
あきらめて元の道を下っていったらいらっしゃいました、稚児大師さん。(涙)
通った時に気が付かなかったわけじゃないんです。でもね、タバコ休憩の人が
「まだまだ先!」って言ったもんだから、この像が稚児大師だとは思わなかったの。
この時すでに予定していた時間を大幅に過ぎていたのだった。
本当に、道を間違うと凹むわぁ。
そうして捨身が嶽を下りて出釈迦寺の本堂に戻ると納経所で本堂と奥の院の
納経をいただく。
この頃にはもう納経所の白紙の部分は番外札所等のご朱印でいっぱいだった
ので、普通は半紙に書いてもらって終わりなのだけど、ここの納経所では半紙を
最後のページに糊で貼ってくれた。
でも、その前に、
「このページに書いてもいいんですよ。」
と指差されたのは 「一番最初にお参りしたお寺にお礼参り」っていうページ。
一番札所で納経帳を買うとそのページがあるんです。
いや、いいかもしれないけど私はイヤ。 お礼参りに行く行かないに関わらず。
しかし本当に一番札所って好かれてないですね。(笑)
あ、また言っちゃった。
心も体も疲れてきたけど、思わぬ時間のロスで今日は金倉寺まで打つのは完全
に無理になった。今日は乗る電車も決めているので必ずそれまでに善通寺で納経
を済ませて駅までたどり着かなければ!
そのためかなりがんばって猛スピードで歩いていると、74番甲山寺に行く途中で
農作業を見守る長靴姿のおじちゃんがいたので挨拶したら、なぜか一緒に付いて
いくと言うのだ。
えっ?!おじちゃんは農作業中だったんじゃないの?
どうも私はおじちゃんに好かれやすい傾向があるけど(おじちゃんオンリー)、
決定的かも・・・。
そうして甲山寺に着いたのでここでお別れ、と思ったらおじちゃんは待っている
と言う。『お参りするから30分はかかりますよ?!」って言ったけど本当に待って
いるので焦った!どういうつもりなのかしら?
さらに善通寺までへんろ道を案内してくれるらしい。善通寺の境内の一部でも
ある裏手の山にも是非登るように勧められたけど、捨身が嶽で疲れた体には
それは無理ってもんです。また今度ね。
で、おじちゃんにちょっと無理やり境内の裏手である駐車場側から入れられて、
お参りも「広いから逆にお参りしたってええ。」と言われ、時間もないし結局
善通寺では本堂ではなく大師堂(ここでは御影堂)からお参りしたのでした。
確かに善通寺は広かった!
本堂と大師堂の境内が別になってて間に車道まであるよ!
さて、ここでおじちゃんに教えてもらいたかったお店があった。
「友達が善通寺の境内に『ぼうろ』がおいしいお店があるって聞いたんですが
どこにあるか知りませんか?」
「? 『かたやき』で有名なお店ならあそこにあるけどな。」
と言われた先には昔のお菓子屋さんって感じの見せ構えで、軒先には木枠に
ガラスがはめられた入れ物に茶色の小石のようなものが。
でも、そこにならんで見えたのは「ぼうろ」! ここだぁ!!
なんのことはない、ここは「かたやき」で有名なお店で「ぼうろ」は主製品ではない
のだった。おじいちゃんありがとう!
私だけならこんな境内の間の道のはずれにあるお店に気が付かなかったよ。
もう夕方だったので数種類あるかたやきセンベイはほとんど売り切れていて、
小石みたいなのしかなかったけど取りあえずそれと、ぼうろを買うことに。
さて、電車の時間まであと30分ほどになったのでそろそろ行かねば。
するとおじちゃんは私を駅まで送ってくれるという。
道々話していたら、おじちゃんはニワトリのブロイラーをしてて300羽くらい飼って
るらしい。なんとも不思議なおじちゃんだ。
駅に着いて電車が来る時刻が近づいてくると、なんだかおじちゃんは寂しそう
だった。その姿を見ていると私も寂しい気分に。
せめてものお礼に納め札を渡してお別れした。おじちゃん、元気でね。
さて、電車で向かった先はどこでしょう?
それは・・・そう、青空屋!(爆)
全然近くないけど、また泊まりに行っちゃいました。
善通寺に泊まっても良かったんだけどね。えへへ。
帰りたくなるのよ青空屋に。(何度もね。)
追伸: 「ぼうろ」ですが、見た目は普通のより白い玉子ぼうろなんだけど、
食べてみると味は「ビオフェルミン」。(笑)
ビオフェルミンの味でしかないよ、これ! 勧めてくれた友人はビオ
フェルミンの味が分からないという。
おいしいっていうか~、食べると整腸作用がありそう。(笑)