翌朝レオパルドにストーブとコーヒー豆を渡しました。彼はまたニヤっと笑って「グラ~ッツェ」。早速ファビリッツィオにエスプレッソを作るように命じます。僕はそのとき初めてエスプレッソマシーンの使い方を知りました。
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![_macchinetta2150.jpg](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/26/1d276e249610aa2613d72f109e68ef7c.jpg)
けっこうたくさん入れます
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![_macchinetta4150.jpg](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/81/d023d22d0d77ea5cd4d6a44db1a1a042.jpg)
底部分には水を入れて、組み立ててセット完了
あっという間に出来るんですね。三人は車座に座って小さな陶器のカップに注ぎ(どっから持ってきたの?)、砂糖をどばあーっ。
「飲むかい?」
「勿論、ありがとう」
僕は普段コーヒーをストレートで飲んでいるので、砂糖を入れずに口に運ぼうとしました。するとレオパルドが
「おいおいおい、エスプレッソは砂糖を入れないとダメだよ、砂糖入れないなんてそれは変だよ」(憶測ね)
「あ、そう? じゃあ入れてみるか」
レオパルドが自ら砂糖をすくって入れてくれます。だんだん分かってきたのですが、彼はうんと面倒見がいい男でした。で、どばあーっ。
「わわわわ」
「飲みなよ」
甘いです。当たり前か。うんっと甘い。でもコーヒーが濃いから美味い。それまでカフェで飲んでいたエスプレッソよりずっと濃くて美味かったです。少量だからすぐに飲み干しました。カップの底には溶けきらなかった砂糖が残っています。
これはチョコレートを食べるようなものなんだなあ、と思いました。血糖値が一気に上がるから元気が出る。カフェインも覚醒させる。なるほどなあ、砂糖は必須だ。
その日彼らは初めてリラックスして仕事をやっていました。albero4さんも言ってたけど、彼らはエスプレッソなしでは生きられないようです。でも仕事の手は同じ。昼にまとまった休憩をとる以外はず~っと働きづめ。誰かがエスプレッソを飲みたくなるとファビリッツィオに命じて作らせます。彼は面倒くさいなあって顔はしますが、その分ちょっと休めることも嬉しいようです。何しろストゥッコは一日中腕を上げ下げしているのですから、そりゃあ疲れます。
その日の夕方、だいぶ打ち解けたと思われる通訳の人に辞書を渡されました。
「あたしちょっと身体が弱いから、来られない日のために渡しておくね」
はえ?
翌日、彼女は現れませんでした。
楽しい話しだからご心配いりませんよ。いつものお笑いです。
エスプレッソと出合ったのは、二十歳の頃です。
名古屋の某エスプレッソ専門店で初めて
飲みました。
大人のコーヒーでした。
それから、その店へ通いつめましたヨ。
最近は、喫茶店行きは少し頻度が
落ちました。
もっぱら、ウチでインスタントで
ブラックです。
きょうはウチでアイスコーヒーでした。
そして、当然のように誰もが
「自分のところが一番うまい」と思っているわけよね。
その辺のイタリア人度がとても好きなんですが。
私は外ではちょっとミルクをたらした
Caffe macchiatoを飲みますが、
家ではもっぱら紅茶か日本茶。
だってどうしたって彼らほどにはうまく淹れられないから…。
ちなみにこの三人の他に一度社長が来てたのですが、彼が淹れたエスプレッソは不味かったです。豆のところに砂糖を押し込んで作ってた。ファビリッツィオが見えないようにして頭を振ってたのがおかしかったなあ。