くらぶアミーゴblog

エッセイを綴るぞっ!

鳴くよウグイス、京都の旅

2010-02-14 17:18:22 | 連載もの 鳴くよウグイス、京都の旅

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ありえないほどアフロな仏像
果たしてその正体は...?

 旅先の地で最初に感じること。
 つまりその土地のファースト・インプレッションはとても重要で、それだけで、その土地の印象が決まってしまうことがある。
 それは水の味だったり、最初に口をきいた人の親切度だったり、人それぞれで見るポイントが違うのではないか。
 京都駅に降り立った僕がまず感じたのは、匂いであった。
 改札を出て、京都駅の南北を結ぶ自由通路(伊勢丹とかがある)に出ると、香ばしい揚げ物の匂いがしていた。
 それもメンチカツの匂いである。
 トンカツでもなく、ドーナツでもない。あの合挽肉を揚げる匂いである。
 駅で出迎えてくれた知人に、真っ先にそのことを尋ねてみた。すなわち「ここ、メンチカツの匂いがしてるね」と。
「ほんまや、どこからやろねぇ。しかしメンチカツまで特定しはるん?」
 そうなのだ。特定してしまうのだ。
 何故なら、僕にとってメンチカツは心の友であり、メンチカツをめぐる忘れられない想い出もあるほどなのだ。
(詳しくは連載もの「憧れはグラハム・カー 幼少編 3」を参照のこと)
 いきなり琴線にタッチしてきた古都・京都。どうやら今回も面白い旅になりそうだ。

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到着早々、大雨の洗礼を受ける
しかしめげずに東寺に到着

 京都駅で知人と別れたあと、雨が激しくなった。
 近鉄京都線に一駅乗って、東寺駅で下車。
 今回の旅の目玉である東寺に、まずは行ってしまうのだ。

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五重塔は内部が拝観できた
心柱を大日如来とし、周囲を四尊の如来が囲んでいる


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修学旅行の中学生たちの声を聞いてみよう
「もう歩きたくない。観光しなくていいよ」
「雨の京都も風情があるんじゃねえの」
「オレ、そこまで達観してないしぃ」
「おっ。早くも仏教的なコメント!」


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魂がブッ飛ぶ金堂の薬師三尊像
その大きさ、存在感にうなじの毛が逆立つ


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講堂の立体曼荼羅。まさに豪壮、圧巻
(画像は2枚とも東寺のパンフレットから)


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 やはり東寺はすごかった。
 雨で靴の中まで濡れてしまったが、心には固い結晶のようなものが残された。
 仏像って、心に迫ってくる“何か”を持ってるんですねェ。


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今回のベースキャンプとなる京都ロイヤルホテル&スパ
河原町三条にあり、立地が抜群によかった

 つづく

 この記事は『にしかはのつれづれなるままに』“五刧思惟阿弥陀如来”にトラックバーック!