ますます反米色を鮮明にしている北朝鮮。
その裏には、ロシアのロケット技術を導入するのと引き替えに、有事に金一家をロシアへ亡命させる企みがあり、その資金を北朝鮮から中国への鉱物資源輸出(密輸も含む)から得ている
と私はにらんでおります。中国・ロシアの「弱点」をつかんだように見える北朝鮮の、したたかな、そして末期的な、ぎりぎりの瀬戸際外交なんでしょう。←「瀬戸際」に「ぎりぎり」の意味がありますか(笑)。
とにかく北朝鮮は
国民を人質に朝鮮半島北部に立て籠もっている
という印象ですが、その北朝鮮を利用したいのが、犬猿の仲とされる「中国とロシア」という独裁国家同士。
「北朝鮮-その他の国」という面があり確かにそうなんでしょうが、敵国アメリカという表向きとは別に「中国-ロシア」の駆け引きからも目をそらせません。中国・ロシアには互いに相容れない面が多すぎ、いかにも独裁国らしいですね。
アメリカの対北朝鮮武力行使をためらわせているのに、北朝鮮と「中国・ロシアとの関係」があり、そういう意味では正の面なんでしょうが、中国・ロシアは北朝鮮を利用しようとしながら、互いに相手国をけん制しあっている、という見逃せない負の面もあるのです。
2017/08/31
- イギリスが8/29の弾道ミサイル発射に抗議し、駐北朝鮮英大使召喚
2017/09/11に国連安保理で北朝鮮制裁可決
- メキシコが北朝鮮大使を国外追放
- ペルーが北朝鮮大使を国外追放
- エジプトの国防相が北朝鮮との軍事協力を前から断絶と表明
北朝鮮大使の「国外追放」や「軍事協力の断絶」が国交断絶を意味するものではありませんが、ますます北朝鮮包囲網が広がってきています。
安保理決議「完全履行望む」=北朝鮮を非難-中国:時事 2017/09/12-12:26
いつもの「裏読み」では
中国はすでに、決議に拘束されない抜け道を見つけているけれども、他の国に対しては「国連決議を完全に履行するよう望んでいる」
ということでしょうね(笑)。
中国からみて
敵(アメリカ)の敵(北朝鮮)は味方のはずですが、その北朝鮮が中国の言うことを聞かなくなり、離れつつある昨今。
- 中国の言うことを聞いていた北朝鮮も北朝鮮ですが
- あの北朝鮮をまだ利用しようとしている中国も中国
というところです(大笑)。
したがって、国連でのアメリカ主導の北朝鮮制裁決議があっても、中国としては痛しかゆしというところで、対北朝鮮へ制裁したいけれどもアメリカの指示に従ったということにならないよう注意深く声明を発しています。
中国が、自分そっくりの北朝鮮をかわいがる気持ちは分りますが、今は北朝鮮が反抗期にあるのでしょうか。
北朝鮮が世界を敵に ≒ 中国が世界を敵に ≒ ロシアが世界を敵に
似てますねこの3者。
この場合の「敵」とは決してアメリカを指しているのではなく、漠然と世界各国を意味しています。
垣間見える対立
- イスラム過激派が世界中でテロを繰り返している
- イスラム過激派がシリアやイラクを追われ、東へ移動(中央アジア・西中国が危ない)
- ミャンマーで仏教過激派がロヒンギャと対抗しISが入り込むか
落ちぶれた大国:中国・ロシア
「見かけ上の」大国は、小国に分裂してこそ価値があるようです。
経済が最悪環境:韓国・北朝鮮
それでも、親中・反日は、国是なんです。
そんな韓国を味方にしようとするアメリカ、そんな北朝鮮を利用しようとする中国・ロシア。
うぬぼれ同士の拳の挙げ方を見ていると、いやなもんですね。
中国としては
- 取りあえず北朝鮮制裁決議に賛成していますが
- アメリカを非難することを忘れてはいません
自分が世界中から非難され続けていることなど、北朝鮮問題の前では影がうすくなっていますか。
このため中国は
北朝鮮を敵視するふりをして「ロシアに取られるものか」と裏で北朝鮮懐柔策をとり続けています。
こういった中国・ロシアのせめぎ合いがあり
これを巧みに利用できているので、北朝鮮は「強硬に反発できる」という次第です。
為政者という「低いレベル」で言うならば、韓国のみならず北朝鮮には、韓族特有の「瀬戸際外交」しか生きる道はないのでした。
北朝鮮 制裁決議を非難 “米に代償支払わせる”:NHK 2017年9月13日
中国同様ですが
独裁国家が「主権」という言葉を使うとき、注意すべきでしょう。
つまり周辺国が誰も賛成しない軍事膨張政策を進めながら、自分勝手に「主権」と言っているだけなのですから。
北朝鮮・中国に共通したことですが
前提となる拡張政策が間違っているのに、それを咎められると、まるで前提が正しいかのように「主権を侵害された」と叫ぶのでは、あきれてものが言えませんね。←と言いながら何かものを言っています
分りやすく言えば、他人の敷地を「自分のものだ」と宣言し、それに相手が反発すると「主権を侵害された」と叫ぶ
・・・・・・あぁおそ松くん(お粗末くん)!
世の中で一番正しいのは自分であり、世界中が自分に従わねばならないらしい(泣)。
軍縮会議(スイス)で
北朝鮮大使が「最も強い言葉で断固として違法で不法な決議を拒否する」と述べて決議を強く非難したそうですが、例によって笑ってしまいました。
国連決議が「違法で不法な決議」なので断固として拒否するとしたのです。国連に所属し、多くの国と国交をもちながら、国連決議を拒否する北朝鮮・・・・・・。
そう、中国とまったく同じで、自分だけが「善」「遵法」であり、これに反する意見はすべて「悪」「違法・不法」なんです。
まさに「うぬぼれ」そのもので、裸の王様状態は自分自身には決して見えないのでした。
北朝鮮の言動をいさめるすべてのことが「対立をあおる」ように見えるのは
自分自身だけが「善」であると考えることしかできない頭脳が下したあはれな結論なのでしょうか。
自分自身だけが「善」ゆえに、自国内であれだけの暗殺・死刑・粛清ができるのでしょう。しかし国外でも同じようにできる(その権力が及ぶ)と考える幼稚さに、思わず笑ってしまうのです。
今回の北朝鮮は、不思議なことですが
拒否権を発動しなかった中国・ロシアを非難することなく、ただただアメリカを口汚く非難しているだけでした。
ここに中国・ロシアとの裏取引を感じてしまうのです。
それとも早くも金正恩一家の亡命先を考えているからでしょうか(笑)。
ちなみに「ミサイル」ですが
ミサイル :誘導され又は自己誘導にて推進装置で飛ぶ兵器
巡航ミサイル:翼とジェットエンジンで水平飛行するミサイル
弾道ミサイル:大気圏の内外を弾道を描いて飛ぶ対地ミサイル
らしく、遠くへ飛ばすのには、やや大がかりになる「弾道ミサイル」になるのでしょうか。
各国は、北朝鮮の弾道ミサイルが
どういう誘導装置をもっているか探ろうとしているはずで、私には何も証拠はありませんが、ロシアの人工衛星(衛星測位システム)を使っているに違いない、とみています。
さてさて、皆様はどう思われますか。