小名浜地域の医療生協総代さんたちへの議案説明会がありました。
出されたご意見には深く考えさせられるものがありました。
80歳近い男性が終末期といっていい医療を受けている場合の、その家族と医師との言葉の受け止めの決定的違いです。
医師は、その専門的立場と体験から、まもなく亡くなることを察し、ご家族を励ます意味で「平均寿命を越えて生きたんですから」と言葉をかけたとします。
一方のご家族は、最近まで元気だったんだし、まだがんばって生きて欲しい、と願っています。そこに「平均寿命を生きたんだから」と、その願いを否定されるかのような表現。
この場合、励まそうとする医師の思いが、家族にとっては願いを踏みにじられた、と受け取られるのです。
溝と言っていいこの事態をうめることはできるんでしょうか?
夕刻には、浜通り医療生協労組の新入職員歓迎会によばれ、「いわき市内の医療の実情」を5分でお話ししました。
いわき市では、人口比で医師の絶対数が全国平均からも140人近く少なく、それなのに病院から離れていく医師がふえているのが実態です。
現局面では、いわき市の中核病院である市立共立病院の医師をふやし、守り、育てる市民の世論と合意と運動が不可欠で、とりわけ医療にたずさわる私たちの役割の大切さを訴えました。