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『丹精で繁盛―物づくりの現場を見にゆく』(瀬戸山玄[ふかし]著、ちくま新書)を読みました。
先日の憲法シンポの前に、会場のラトブの近くにある、高校時代によく立ち寄った本屋に入ると、「地元の丸源水産食品が紹介されています」と手書きで案内があったので、迷わずすぐに購入しました。昨年12月刊。
紹介されている5人は、「鉄」、「泥」、「家具」、「魚」、「米と木」を物づくりの素材にする人たち。
最初に紹介されているのが「丸源」の佐藤勝彦さん。「縄文干し」の技術によって雑魚(ざこ)を名産にした物語が記録されています。
漁師の家系で、やはり漁師だった佐藤さんの父親の弟2人が海で命を落としたことで、一家を絶やせないと漁師を断念、陸に上がってさつま揚げ屋を始め、順調だったものの、70年代からの「200海里」時代に、79年の第二次石油危機が追い討ち。
そんな苦境のなか、「大勢に流されない勇気」=「丹精」をもつ佐藤さんと雑魚との味わい深い因縁がドキュメンタリストによって描かれています。
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庭のたった一本のスズランが今年も開花してくれました。