義務教育以下の子どもがいて、国民健康保険(国保)の保険税(料)を滞納してしまって保険証を返還させられた世帯が全国的に問題になっています。
いわき市でも国保世帯は全世帯の半数を超え、滞納世帯は国保世帯の4世帯に1世帯の割合に迫り、そのうち保険証を返還させられて資格証明書を交付されているのは1500世帯近く。市では、「機械的な対応はしていない」とのこと。
資格証明書を持って医療機関にかかると、いったんは医療費全額を支払わなければなりません。
保険料すら支払えない事情をもつ世帯の子どもの医療費を全額など支払えるはずもなく、結果として子どもが医療から遠ざけられる、ということが問題になっているわけです。
そこでいわき市の国保年金課に市の対応を聞くと、「資格証明書が義務化されたときから義務教育以下の子はその対象外とし、一般の被保険者証を発行している」とのこと。
要するに、保険証の世帯主はこの保険証を使えないけれども、被保険者欄にある子どもは3割負担で使える保険証で、「擬制世帯」のような扱いだそうです。
けっこうなことだとは思いますが、支払えない国保税額が問題ですし、国が市町村国保を支える意志を示さないことがさらに問題です。
『大人が知らない子どもの体の不思議』(榊原洋一著、講談社ブルーバックス)を読みました。
子どもの発達や行動に関して、子育て中の親から小児科医に質問されることのなかには、「難問」がたくさんあるそうです。本書は、「事実に立脚した医学・医療」(エビデンス・ベースト・メディスン)の精神で、「答えが見つかりにくい質問」に解答することを試みています。
第一部では子どもの体と心の特徴を概説してくれています。
まぁ、しかし、わからない「不思議」なことがまだまだあることを知ることができます。