「森本美絵写真展 去りながら」 キヤノンギャラリーS

キヤノンギャラリーS
「森本美絵写真展 去りながら」 
9/26-11/2



キヤノンギャラリーSで開催中の「森本美絵写真展 去りながら」を見てきました。

1974年に岡山県で生まれ、東京造形大学デザイン学科を修了。雑誌や広告、また著名人のポートレートなどでも活動をしている写真家、森本美絵。

都内では一昨年のMISAKO&ROSEN以来の個展かもしれません。出品は全40点ほどです。テーマは風景。「海や木々などの自然や、公園や車などの日常の様子」(ギャラリーサイトより)を捉えた作品を展示しています。



さてさり気ない日常。いずれも緩やかに時間が流れ、事件性もない場所が写されていますが、そこに広がる平穏な光景こそに魅力があるのかもしれません。



やや高い位置から俯瞰するような視点に目がとまりました。例えば上の左の作品です。学校の校庭でしょう。一面に広がるのは土まじりの白い砂。下はブランコです。水色をしています。さらに囲む柵。今度は黄色でしょうか。白いサッカーゴールもあります。一方でオレンジ色の柵は掴まるための遊具でしょうか。硬い鉄の棒がまるで紐のようにか細く見えました。左上には僅かな木。鮮やかな緑です。右下に現れるのは一階の上の屋根でしょう。水が溜まっています。無人です。遊具や建物同士の線、その色の位置関係が面白い。幾何学的な構図が潜みます。美しくは見えないでしょうか。



「去りながら」とは、「すべてから均等で客観的な距離を取ること」(ギャラリーサイトより)を意味しているそうです。どこか風景なり対象から一歩引いては捉える森本の写真。近すぎず、また遠すぎません。距離感が絶妙です。確かに「均等」や「客観的」は作品を見る上のキーワードとなるかもしれません。

会場のキヤノンギャラリーSは品川駅港南口にあるキヤノンタワーの1階。ショールームを併設したオープンスペースです。



平日、および土曜日は開いていますが、日曜、祝日はお休みです。ご注意下さい。

会期が1週間ほど延期されました。11月10日まで開催されています。

「森本美絵写真展 去りながら」 キヤノンギャラリーS
会期:9月26日(土)~11月10日(火)
休廊:日・祝日
時間:10:00~17:30
料金:無料
住所:東京都港区港南2-16-6 キヤノンSタワー1階
交通:JR品川駅港南口より徒歩約8分、京浜急行線品川駅より徒歩約10分。
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