中国の新疆ウイグル自治区の人々に対する人権問題から
来年の北京五輪に政府当局者を送るかどうかが岸田総理の
決断待ちになっていた。
橋本氏か山下氏かなあと思っていたらこの2人は北京で
国際オリンピック委員会が開かれるのでそのための出席で
政治的には関係ないそうだ。
室伏長官が候補に挙がっているようだけれど「外交ボイコット」
に当たるかどうかまだ決定には至っていないらしい。
1992年、夫とシルクロードの旅でトルファン、ウルムチに行った。
まだ貧しくて町で最高というホテルに泊まったがバスマットや
バスタオルがひどくて夫が「家にあるのを持ってきて寄付したい
くらいだなあ」といったのを覚えている。
でも人々は明るくてバザールも活気に満ちていた。
弾圧が厳しくなったのは習国家主席が2014年に訪れた折、
爆破テロ事件が起きて以来だと言われている。
わたくしは国文学専攻で卒論は「蕉門」。
しかし高校時代から唐詩に興味があって、本もたくさん持っている。
その唐詩に詠われた土地に行きたくて10回以上中国に出かけた。
最初は息子との2人旅だったが車に運転手と通訳が乗り
我々を案内してくれた。
とても自由で例えば故宮博物館を訪ねたときも「何時までに
ここへ来ればよいですか」というと「何時まででも待っていますから
ご自由にどうぞ」というので天安門の上まで登った。
ただここはかなり厳しくて持ち物はすべて預けさせられた。
もう一か所厳しかったのは旅順である。
なぜか車の外に出ることを禁じられた。
今は怖くて中国に行く気にならない、
平凡な旅人でも近年の報道を見ていると恐怖を覚える。
広い国、中国。
北と南の風景はがらりと変わって、また沿岸部と奥地では
全く異なった風景、暮らしであった。
よい時代に行ってきたという思いがある。
これから先どのようになっていくのだろうか。