デンマーク・ハーフキッズ

デンマークについての情報やニュースを紹介、またデンマーク人と日本人のハーフの子供たちの子育て日記。

ハーフの子ども達

2006-07-29 18:57:20 | 思ったこと・気づいたこと
 私のブログにコメントをくださった、Nikolausさんのサイトをじっくり読みつつ、改めてハーフの子どもの苦悩に触れて正直少々落ち込みました。 
 
 ハーフ、あるいはダブルという呼び名からして、言われるほうはいろいろと考えてしまうようです。これは日本語でそういう名称があることが発端になっているのかなと思いました。英語でもデンマーク語でもハーフという1つのくくりにまとめた名称はなく、I am half-Japanese, half-Dane.という言い方になると思います。外国人の割合、外国人との結婚の割合がヨーロッパやアメリカに比べると極めて低い日本では、まだこのような言葉がアクティブなのでしょうね。

 次にハーフの子ども達への、学校やあらゆる場所でのひたすら繰り返される質問が、彼らを追い詰めるところがあるようです。「何人?」と聞かれたり、「英語できるんでしょう?」と聞かれること。顔から判断されて、イコール英語という思い込みは私達家族にも思い当たることです。うちの子ども達にもよくふざけたおじさん達がへんてこな英語で話しかけてきます。

 そして「ガイジン!」と言われたり、努力して英語を習得したにも関わらず「ハーフだと英語ができていいねー」と言われるなどということが、ひたすら彼らに浴びせかけられて、日本で生まれ育ったにも関わらず、日本から疎外されたような気持ちになり、自分のアイデンティティーの深刻な悩みやそれが一時は親に対する怒りになったりするようです。

 意外と今は日本人もそのあたりは柔軟になってきたかな~と甘く見ていたところもあったのですが、現実としてこんなに悩んでしまうのか、とややショックを受けつつ、でもきっと大人になればこれは乗り越えられ、逆に自分の長所と受け止められるはず、とやっぱり私は信じています。

 日本人・デンマーク人の子どもでもインターナショナルスクールに通わせている親がけっこういて不思議に思っていたのですが、このサイトを見てから、その気持ちも少しわかるような気がしました。日本の学校や社会で疎外感を感じるならば、インターだったらいろいろな国籍の子がいるのが当たり前の場所なので、要らない劣等感や悩みがなく、のびのびと育ってくれるはずと思うのかもしれません。

 しかし、親である私。うちの子ども達が壁にぶつかったとき、悩んでいるときほど毅然としていなくてはならないと思っています。他人がどう言おうと夫と私はハーフはいろいろな面で有利な点がたくさんあると信じていますので、繰り返し、子ども達にその長所やハーフだからこそのすばらしい体験について説明し、誇りに思ってほしいこと、将来はそれを生かすこともできることを伝えていきたいと思います。

 そして伝えるべきは2つの言語や文化や歴史などもそうですが、最終的には人として、個人としてよい人格を持つことや人生に取り組む姿勢などなのかなと思っています。ハーフであれ何であれ、その人自体がいい人でちゃんとしてないとダメですからね。

 と頭の中では私としてだいぶクリアになっているのだけど、現実として子ども達が何かに直面したときにはきっとうろたえ、落ち込むのだろうな~とも思います。ほんとに親になるって大変。親になると本当にすべての面で自分が試されている感じです。これって親になるまではわからなかったなぁ(実感~)。


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2 コメント

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Unknown (els910)
2006-07-31 21:29:40
英語ではハーフとはいいませんし、国際結婚に相当することばもないですよね。

単民族国家の日本で殊更特別視しているような気がします。

うちの息子、デンマークとタイとのハーフですけど、わたしは意識したことないです。

でも、日本で、「ガイジンだ。」といわれ、日本だと目立ってしまうんだなぁと思ったぐらい。

デンマークでは混血児や外国人の子供なんてゴマンといますしね。

以前、彼の家族でお父さんの誕生日をお祝いしたとき、デンマーク、オランダ、日本、タイ4国の旗をたてたんです。そういう多様性が楽しいなぁと思いましたよ。

確かに、違うことが軋轢を生むこともあるんですけどね。

でも、違うからって理解しあうことをあきらめて閉じてしまわずに、素直に自分という人間をぶつけあって、そして互いに尊重しあうことが大事ですよね。

日本人同士でもしかり、ですけど。

娘も、将来、日本人とデンマーク人としてのアイデンティティの葛藤に悩むことがあるかもしれません。わたしも、そういう特異なバッググラウンドをもった娘のアイデンティティの確立にサポートしなければならないですね。どう特殊な状況で育ってきても、それが娘なんだってことを。
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Unknown (halfkids)
2006-08-01 17:19:09
やっぱり日本特有、というのはあるのでしょうね。もちろんデンマークでも田舎のほうに行くと日本人が珍しくて、というのはあったと思うけど(それにしてもグリーンランド人と日本人の見分けが私はつかないけど~)。

よく第一印象って大切と言われますが、ハーフの子の場合、ぱっと見が違うということで目立つ、そしてガイジンということに、ここ日本ではなりやすいのですね。一度公園でショウミーのことを「あの外人の子、どこに行ったの?」と探した子がいて、我が子だと今更ハーフとか何とか思ってない私は、ああ、やっぱりうちの子は外人なのか、と半分びっくりしたものでした。

でも何事にも負けないというのが私のポリシーでもありますので、こういうことに今後も負けたくないと思ってます。過去を振り返ると学校の成績とか仕事のできなどでは負けても平気だった私ですが、なぜかこういうことになると絶対負けない!と思う私です。

それにしてもNYなどでは本当にいろいろな人種、顔があって、バックグラウンドとしての出生にはみんな誇りを持っていたけど、それらは単なる違いであってそれによって差別されることがなかった・・・。そういう場所に日本も近づいてくれるといいなーと思います。(でも9・11の後はNYもちょっと違うのかな?)
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