先日、デンマーク人の集まりに参加する機会があり、そこで気づいたのは、発言する前に必ず小さく手を挙げて、チェアマンがどうぞと言うまで彼らはきちんと待つことでした。それがデンマーク人一般の会議のやりかたかどうかは定かではないのですが、ざっくばらんに言いたいことを発言するのではなく、声を大にして主張したり、相手の意見をさえぎったりもせず、見ていて気持ちのよいものでした。
もちろん人にもよるのですが、こうした自分の意見を発表することに手馴れた人たちと一緒にいると、ときどき押されてしまうことがあります。日本人として、曖昧さを美徳とするように教育されてきた私には、つい、はっきり「モノ申す」ということができなくて後悔したりすることがあります。
ちょっと何かを頼まれたときに、それはあなたがすべきことでしょうと思っても、場の雰囲気を考えて何も言えなかったり、はっきりとこうして欲しいと言われると、それに押されてしまって「いいよ」と返事をしてしまったりしてしまうのです。こういう場合の対応として、今後は練習しておきたいところですが、とっさにうまく切り返したり意見したりするには、こちらもそれ相当の訓練が必要そうです。
こういった彼らの特性は「抗議する」「ストをする」というところにも表れているようです。先日、デンマークから来ていた日本人の友人と、そういった話になりました。まずSASのストの原因について話し合おうとしたのですが、あまりにもよくあることなので、「一体どのストのことを言ってるの?」とどうしても特定することができず笑ってしまったのでした。
彼女から聞いた面白い話があります。オーフス(デンマーク第2の都市)の保育園で、予算カットに抗議するため先生達が保育園を1週間クローズするというストを行ったそうです。それが他の都市にも飛び火して、コペンハーゲンの彼女の娘が通う保育園でも「オーフスのストに共感を表わすため」のストが一日行われたそうです。彼女も彼女の夫も仕事を休めず、子どもを連れて仕事に行くという大変な目に遭ったそうですが、彼女の夫がまたデンマーク人らしいことに、ビラを作って保育園の前で父兄に配布したそうです。こんなストには断じて納得できないという内容のビラで、「私と私の妻、○○は・・・」という冒頭で始まり、彼女は「私まで巻き込まないで欲しい」と文句を言っていました。主張には主張を、というスタンスのデンマーク人は素晴らしいのですが、ときどき、日本人の私にはその主張の主旨ややりかたが理解できないときがあります。
この話を聞く前日だったか、ちょうど我が家でも同じようなことがありました。非常に冷酷な対応のマンションの理事長に対して、マンションの住民にビラを配りたいと夫が言い出したのでした。書きたかった内容は「理事長はいい仕事をしていない、したがって彼はこれ以上理事長をやるべきではない。みんなで不信任を決議して、理事長をぜひ替えようではないか」ということだったようです。(まあ、言いたいことは非常に正しいとは思うんだけど・・・。)今回は夫に差し控えてもらいましたが、こういう発想がデンマーク人的だなあと、普段はあまり気づかない夫の中のデンマーク人魂を見た思いがした一件でした。
もちろん人にもよるのですが、こうした自分の意見を発表することに手馴れた人たちと一緒にいると、ときどき押されてしまうことがあります。日本人として、曖昧さを美徳とするように教育されてきた私には、つい、はっきり「モノ申す」ということができなくて後悔したりすることがあります。
ちょっと何かを頼まれたときに、それはあなたがすべきことでしょうと思っても、場の雰囲気を考えて何も言えなかったり、はっきりとこうして欲しいと言われると、それに押されてしまって「いいよ」と返事をしてしまったりしてしまうのです。こういう場合の対応として、今後は練習しておきたいところですが、とっさにうまく切り返したり意見したりするには、こちらもそれ相当の訓練が必要そうです。
こういった彼らの特性は「抗議する」「ストをする」というところにも表れているようです。先日、デンマークから来ていた日本人の友人と、そういった話になりました。まずSASのストの原因について話し合おうとしたのですが、あまりにもよくあることなので、「一体どのストのことを言ってるの?」とどうしても特定することができず笑ってしまったのでした。
彼女から聞いた面白い話があります。オーフス(デンマーク第2の都市)の保育園で、予算カットに抗議するため先生達が保育園を1週間クローズするというストを行ったそうです。それが他の都市にも飛び火して、コペンハーゲンの彼女の娘が通う保育園でも「オーフスのストに共感を表わすため」のストが一日行われたそうです。彼女も彼女の夫も仕事を休めず、子どもを連れて仕事に行くという大変な目に遭ったそうですが、彼女の夫がまたデンマーク人らしいことに、ビラを作って保育園の前で父兄に配布したそうです。こんなストには断じて納得できないという内容のビラで、「私と私の妻、○○は・・・」という冒頭で始まり、彼女は「私まで巻き込まないで欲しい」と文句を言っていました。主張には主張を、というスタンスのデンマーク人は素晴らしいのですが、ときどき、日本人の私にはその主張の主旨ややりかたが理解できないときがあります。
この話を聞く前日だったか、ちょうど我が家でも同じようなことがありました。非常に冷酷な対応のマンションの理事長に対して、マンションの住民にビラを配りたいと夫が言い出したのでした。書きたかった内容は「理事長はいい仕事をしていない、したがって彼はこれ以上理事長をやるべきではない。みんなで不信任を決議して、理事長をぜひ替えようではないか」ということだったようです。(まあ、言いたいことは非常に正しいとは思うんだけど・・・。)今回は夫に差し控えてもらいましたが、こういう発想がデンマーク人的だなあと、普段はあまり気づかない夫の中のデンマーク人魂を見た思いがした一件でした。
はっきりいって、オーフスでの一件は、わたしも最初は予算カットなんて、と思っていたけど、リュンビュ市民は冷ややかにみてましたよ。
事実は、オーフスは、それまでにほかの自治体よりも保育園関係で多く費やしていて、それを市の合併により是正するだけ、というものだったらしいです。
コペンハーゲンにも飛び火したけど、実際に予算が削減されるどころか、微増するという話だったらしいですよ。
騒ぐ前に、もっと事実を明確にして、冷静に対処して欲しいと思ったんですけどね。
そうじゃないと、わたしのように、メディアによって本当に保育園関係の予算が削減されると思ってしまうし。
でも、そうやって大きな声で主張することをいとわないからこそ、デンマーク人の政治に対する影響力って大きいのですかね。
オーフスで始まった保育施設ストは私の記憶では1週間どころか、数週間だったような。。。
それと、今朝の全国紙によると、あのストで子供を預けられなかった家庭には少しお金が出ることになりそうだとか。その総額、数千万クローネ。しかも、ストを行っていた保護者にもでるそうで、オーフス市の一例がありました:3歳未満の保育園に通う子供が一人いる家庭では、2千クローナ弱が支払われるそうです。勿論すべて税金。。。うちにも支払われるのかな~。
強く主張したもの勝ち、大きな声を出したもの勝ち、というのは間違いを生みやすい社会だと思います。その間違いが小さければいいのですが、大きいととんでもない方向に行ってしまいますよね。大戦前の日本もきっとそんな感じだったのかなと思いますが。
デンマーク人の場合、こちらが主張してもあちらも主張しているので、まあ、日本のようにはならないのかな、または最終的にはバランスが取れてくるのかもしれませんね。
個人的には本当に上手に主張するすべを身につけたい私ですが・・・。
恵比寿でおいしそうに鳥をぱくついていた
日本の友人さん(ブブッ!)、
はじめまして。コメントありがとうございます~!
2千クローナとはたいした金額ですね。ちょっと内心、喜んでいるでしょう?(無事出るといいね。)
それにしても、とうとう見つかっちゃったわね、へへへ。これからもこちらのほうでもよろしくね。何か間違えていたりしたら、訂正してね!