孫ふたり、還暦過ぎたら、五十肩

最近、妻や愚息たちから「もう、その話前に聞いたよ。」って言われる回数が増えてきました。ブログを始めようと思った動機です。

明るい北朝鮮の今・・

2015年02月04日 | 日記
今日の昼休みにYAHOOニュースを見ていると、今年の四月からシンガポールでは、夜間の公共の場で酒類の販売と飲酒を禁止する法案を可決した、という国際ニュースが目に留まった。シンガポールの国民の大半もこれを支持しているそうである。

私は数年前、一年弱シンガポールに赴任していたが、夜はほとんど出歩かなかったので、どの程度公共の場で飲酒する人がいたのかなど、まったく分からない。しかし、こういう法案を通すということは、余程飲酒による事故や事件が頻発していたのだろう。

そう言えば、シンガポールでは女性の社会進出が活発で、子供や年寄りの面倒はメイドが担当する。そして、そのメイドのほとんどは外国人労働者で、多くはフィリピン人である。週末になるとそのフィリピン人が集まる場所があちこちにあって、それなら私もよく目にした。もともとおしゃべり好きな国民性も手伝って、彼女たちは何時間でも喋り続ける。

同じように、インド系の労働者や、スリランカ系の労働者など、それぞれに集まる場所が決ってるようで、飛び交う言葉が耳にしたこともない言葉なので、ああこの人達は外国人労働者なのだなと、すぐに察しがつくのである。

恐らく、そういう外国人労働者たちが不穏な動きをするのを抑えるための策として、夜間の公共の場での飲酒を禁ずる法案を通したのだろう。人口がたかだか500万人の小国だが、マレー系、インド系、フィリピン、インドネシア、それに欧米系白人・黒人と、典型的な多民族国家といえる。

統治しているのは、人口の75%を占める華僑の末裔たちで、ほとんど独裁国家といっても良い政治を行っているため、別名「明るい北朝鮮」と呼ばれているのは有名である。為政者は、他民族を扱うには、罪と罰を明確に決め、確実に容赦なく実行するしかないと分かっているので、外国人といえども犯罪者には容赦しないことは昔から有名である。

電車やバスの中、公園や駅の構内など国中にやってはいけないこと、守らなければいけないこと、犯したらどうなるか等々、うんざりするほど表示がされている。ファイン・カントリーと呼ばれるのは、すばらしい国という意味もあるが、fine には別に「罰金」という意味もあり、シンガポールは罰金の国、と嫌味を掛けて呼ぶのである。

日本の若者たちも性別を問わずたくさん働いているが、私が赴任中目にした若者達は、不思議に覇気が無く、暗い感じがした。特に女性はみんな能面のような表情で、まったく愛嬌がないのが共通点だったのは、今でも理由がわからない。

日本の政治家の中には、シンガポールを一つのモデルのように捉えて、敢行立国や外国人労働者政策の参考にしたがるようだが、私は心から反対したい。日本があんな殺伐とした国になるのは大反対である。むしろ、他山の石として、ああはなりたくないという見方で考えるべきだと思う。