ふわり、ふわりと風のふくままに・・日記

感性がキラリと輝くような毎日を過ごしたいけれど、現実はなかなか思うようにはいかない。小さな喜びに敏感でありたい。

父の思い  母の誕生日

2010-06-21 23:00:38 | 大切な人 家族・友人
納戸を整理していたら、父が生前に買い求めていた塑像がでてきた。林義男作「弟」という。お姉さんが弟を抱いている像。母に聞いたら飾ったことはなかったような気がするというのでリビングの飾り棚に置いた。

 雰囲気が孫に似ていると思った。私にも似ているなぁと思ったときに突然、父の思いに触れたように感じて、瞼の裏がじわ~んとした。父の買い物はアクセサリーもある。中には母に貴金属の類のものがあるが、いわゆる貴金属よりもどこか表情が感じられるもの、作り手の思いが伝わるようなものが多い。そして、飾り物、置物は尚のこと、価値はあってもなくても父の好みは暖かいものが多い。作品そのものに、作り手の暖かい想いがみるものをホッとさせたり、思わず笑みが浮かぶようなものもが多い。ブローチもペンダントもそう。それが時には売り手の思う壺のような「買わされたちゃったな」という思いも届くが・・・。

 この「弟」、私は自分に似ていると思い、妹はまた違う思いでみたようだし、それぞれ受けた父の思いは違うみたいだけれど、ほっこり感は部屋の中に充ちているようだ。父が逝って、6年。今日は母の誕生日だった。

 母におめでとう電話をしたら、もうパパのお迎えが来てもいいのに・・・といっていた。まだまだ腰も曲がっていないし、杖もなくて歩いているし、元気でいるのでこちらはいつまでもと思っているが。

 先日、友人がご母堂となさった電話のやり取りを教えてくれた。
「一日一日と思ってすごしているのね」といったら
「そう、どうして分かる、ね」といわれた。
「声には出さなかったけれど心の中で
『お母さん、私、そんなことが分かるとしになったのよ』とつぶやいたのよ。
母は子どものことはいつまでも子どもと思っている、でも私たちもやっとやっと一日を過ごしているときがある年齢なのよね」と。

 伯母93歳、その下の伯母91歳と長寿の系統。元気そうでもその年齢にはその年齢なりの生きている大儀さがあるのだと思う。寝込んだりせずに元気に一日一日を過ごして欲しいなと思う。

 父は沢山の買い物をした。その一つ一つ、いつも買ってきたときに母に見せて、喜んだ顔を見るのが何より嬉しそうだった父の母への思いがある。


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