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日本語教育学入門書の語彙⑦ 単語と単位

2019-08-28 | 日本語語彙
形態素を語と数えるか、形態を語とするか、そのとらえ方に、語の単位がどれをもって語とするか、考え方を知ることであるが、説明の用語で、単語を用いない、語ということにする、とあって、記述説明に単語の単位が明確ではない。単語と語と、語と語彙と、それぞれに日本語の用法で区別を持つ。言葉における単数、複数の別を、語形態にあらわすことのない日本語で、単位語をどう扱うかは語彙の記述にまず規定されなければならないが、いかがか。形態素と語の区別が語の単位の解説で明確に示されないのは、その考え方を説明しないからである。何をもって1語とするか。レンマ、ワードファミリーの説明が、語論、語彙素論、そして語彙論の混乱を増している。テキストの文章にある、76ページの言及は語の定義に始まって留意を促すが、ここの説明にこそ必要なこととして、語と形態の違いを述べないので、まったくわからないことである。 . . . 本文を読む

日本語文法の説66 一語文章

2019-08-27 | 日本語文法
文法は語について、語と語との関係構成を捉える。語について、形式と内容を問えば、語の議論になる。語構成論は語の成立と派生を捉える。語は発音と意味の分析である。翻って、語に漢字を持つ日本語は、語の発音を仮名文字で表記することを可能にしている。語の分析に仮名と意味内容、つまり漢字の形音義を見ることになる。漢字はそれで語の用法を語法として、文法を見る前に文の単位の元に語の中で文法を見ることになる。どういうことか。漢字、漢語による文法である。それはまた、漢字を用いた表現で、句を構成するので句法といった。語句の用法である。漢字は一文字で語であり、二文字で、三文字また四文字の構成をとって句となる。そこには語と語との関係構成を見ると、句としての単位を見て、故事成語とすることがある。さて、ここで故事成語は文章であるか。語でもない、日本語は慣用句としたり熟語とすることがあるが、一語による文章であるとみて、その語句が表現する内容を知ることができる。 . . . 本文を読む

日本語教育学入門書の語彙⑥ 語と形態

2019-08-27 | 日本語語彙
語彙の単位を語とするか、形態素とするか、あるいは国語研究所が実験を繰り返したように、語彙調査、語彙項目の立て方に長、短単位、α、βの単位とする考え方もあって、さまざまに統計値をとれば個別の現象と見ることになる。話を戻して、語彙の論に文法の論での形態論を見るところまでは良いかもしれないが、それはまた文法の最小単位には意味のまとまりでそれよりはわけることができないものとした語があったのに、形態素をこれ以上の小さい単位はない意味の最小単位を設定して、いわば形態素論をおこなう。語彙論の語彙項目、文法形態論の形態、そして形態素論の形態素と、文法論にすべきところを、語構成論で考え方をやり取りして、説明に統一性のないことが多くなった。語彙論で語論を行うならば、形態素の分析は音素による音韻を基本にしなければならないのを、日本語は音節である仮名文字で便利にするので、これまた、形態素論には程遠いことになる。形態論をとれば、動詞の活用による語の形態を、五形態として見ることで、語が語であることを説明するし、語のが派生を見る語としての働きを議論することが、混同されているようである。 . . . 本文を読む

日本語文法の説65 文章体

2019-08-26 | 日本語文法
文章体、会話体また談話体を対比する。あるいは、文章を文語とする、文語体、それに対する口語体をおく。文章体を文体とすると、文体論における扱いがある。文法における文体に、ていねい体、ふつう体といったスタイルを持つが、文章体とは異なる。文章体に文語を見るから、そのような形式をもつ文章語、文書語などを考える。文法分析は、言語現象の対象を文章に置くことが、日本語の長い歴史による必然であった。記録された文字言語にあった。時代とともに、書きことばについてより、話し言葉の現象を言語資料に用いることが多く、またメディアによって可能となり、言語は音声から分析対象にする考えかたが広くとらえられている。 . . . 本文を読む

日本語教育学入門書の語彙⑤ 基本語彙カバー率

2019-08-26 | 日本語語彙
日本語教育の教授法で動詞活用を効率的に学習することができること、そのステップアップが説明になくて、語彙を文法と切り離す記述になっている。日本語習得だけではない、これは語彙の分野であるということから、語彙習得の困難さのひとつに、活用変化形をあげて、言語の特徴にしてしまうのは、記述説明の内容に教育方法がないことだけではなさそうである。漢字語彙はとくに難しいので、日本語での漢字の習得には工夫があることを教育実践として推測すればよい。基本語彙の考え方は出現率による統計値にあるが、語彙の数値を結果による比較をする場合は、とくに気をつけなければならない。使用頻度が高い基本語彙を、カバー率からみて上位語の選定にするのはよいとして、言語によって上位1000語の語彙が単純比較されると、誤解が起こる。 . . . 本文を読む

日本語文法の説64 一語の文章は

2019-08-25 | 日本語文法
文章の単位に一語文を入れるか、認めるかどうか。そもそも一語文はどうして議論されるようになったか。現代語の文法の説明で、文の規定が述語の品詞に着目する構造の規定で、文の成立に説明が広義の解釈で拡大すると、名詞だけで一語の文、同様の形容詞を表出すると一語で場面を見る、そして、述語動詞にも文の成立を捉えるから、日本語を主語述語動詞と見るより、主語述語の構造だとする解釈が現れる。文とは何かの長い間の議論に主語を抹殺することで生じた弊である。さきの一語文についても時枝説によると伝達論で成立する語法であるから、その一語で文、ひいては文章であるとするかどうか。キャッチコピーの表記に、句読によって標語を示すことで、それを文章単位とする発想も現れた。 . . . 本文を読む

日本語教育学入門書の語彙④ 基本語彙

2019-08-25 | 日本語語彙
基本と基礎と、この語の違いをとらえる。まさに語彙のかなめである。語彙論をその立場でいえば、基本もとにすれば、語彙の定義となって、基本語彙は明らかである。しかし、学習語彙として基礎と基本を決める作業は、それぞれに選定理由のあるところであり、意味内容も基礎、基本に重なり合うことが出てくる。語彙論において基礎語彙の用語をとくに定義するかどうかで基本との違いがさらに分かることになるが、これは基本語彙の規定で、その用語をまずとらえて、その立場を持つかどうかである。基礎語彙を学習語彙で定めるのは、これまでの用法として、学習上の重要な語を、日常によく用いる語、あるいは基礎語という用法で、いわばその連想による語の捉え方がある。外国語学習、とくに英語学習などで基礎英語という用法があって、そこにも基礎の用い方が影響してきた。それで、日本語学習で基礎日本語という用法がどうであるか、日本語の基礎という言い方もあったりして、基礎語彙の選定にこれまでの経過と知識で、2000語の範囲で選定をするということが試みられた。日本語教育の指導者に複数のかたがたに以来のもと、集計をしてみると、同じ語を重要とする場合にも、日本語読み、漢語読み、そのほかの組み合わせと、どうしても2000語では収まらず、その作業の結果に、それぞれの2000語をクロスすることで6000語をとれば範囲に収まる、つまり2000語の基礎を選んだ結果、6000語で公表することになった。 . . . 本文を読む

日本語文法の説63 文章の研究

2019-08-24 | 日本語文法
近代文章研究―文章表現の諸相― 林巨樹 明治書院 昭和51年 文法文章論について研究課題とする。文章をタイトルにして3つの論文が文章研究の概説になる。明治以降の文法が扱う文章論の展開が図れなかった要因を探求する。講座に執筆した、文章と文・品詞の解説が、昭和48年のもので、それを収載して1970年代の議論を捉えることにある。 . . . 本文を読む

日本語教育学入門書の語彙③ なにをどのように

2019-08-24 | 日本語語彙
学習語彙であるから、覚えるということで言語習得の出発を学習者に説明する。はじめに、そのことから入門を記述する、というときに、使用頻度の高い語彙として基本語彙をまず方法に挙げるのは、その通りである。ところが、基本語彙には一方で、基礎語彙の捉え方もある。しかし、この入門書ではその説明が見えない。索引に求めても基礎語彙はないので、学習の基礎となることを捉えようとしないかに思える。これは教授法にもかかわることであるから、基礎という点では、学習者の習得方法にも重要であって、語彙習得には文法と形式があることを十分に知る必要がある。 . . . 本文を読む

外海に高波の恐れ

2019-08-24 | 木瓜日記
2019夏、処暑の候となった。残暑もこれまで種が痛いが、立秋から白露までの24節気である。台風が襲った盆に、元号が令和の日々に、気づくと、外界は波打って高波が押し寄せんばかりである。米中を貿易戦争と見ている世界情勢は、双方譲らないまま関税の壁を高くして次々と築いている。経済力は生産と消費の近郊にあるが、人口比で3億と13億の後背地をもつ。ここに絡むかどうか、英国のEU離脱に、欧州経済圏が揺らぐ。兵器による緊張は米中、米ロと、そこに北朝鮮が介在していた。日韓関係に、G20大阪サミット2019 の影が及んで、制裁と提訴の応酬が始まった。そしてついには、韓国が全面戦争だという、日韓の軍事協定になるGSOMIAにも亀裂が生じようとしている。 . . . 本文を読む