語彙論と意味論、そして文法論の分野で、音声科学を音韻論と区別して、音韻と文法を主にすれば、語の意味になる言語の現象である。語彙の論はひろく意味の議論に包含することになる。語誌のうち、語史また語彙史は通時論にあって、現代語の意味については共時論になる。 . . . 本文を読む
仮名書き法華経の本がある。お経を訓読みして仮名で表している。妙一記念館本仮名書き法華経 中田祝夫ほか共編 霊友会 平成元年 出版に、翻字作業を行ったことがある。その仮名書きを日本語文章と見ると、漢文訓読あるいは翻訳文としてのまとまりがある。典籍が儒教、仏教など、漢文として伝えられたものが訓点を施し、読み取る行為はその文章を対象とする。訓点、訓釈とその歴史は一方で、膨大な漢文訳の日本語文章を編み出している。しかしそれを一書としての内容で伝えるのは、ここに見る仮名書き法華経のようなものである。漢文訓読文体の物語を説話集として文学作品で伝えるので、その文章資料と漢文資料そのもののあいだに、この漢文を仮名書きした文章をおくことができる。経文は物語であるから、経論釈の構成に合わせてみて、さて、どこで文章が分けられるのやら、第28品までで、その単位に文章分析がある。 . . . 本文を読む