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日本語教育学入門書の語彙② 語彙習得

2019-08-23 | 日本語語彙
語彙習得 この入門書の記述は日本語教育経験を踏まえていないか、誇大にとらえることで、学習困難であることを日本語教師に訴えようとする、あるいはそこを譲って、学習のステップを教師にどう考えさせようとするのか、わからない。学習時間を能力別試験で標準時間が指定されているが、それによればレベルが高くなって900時間を前提にした説明が可能である。つまり能力試験を受けるために準備しているのは900時間に対して、学習語彙に、その対象を語彙表で一覧して約8009語、600時間に対して以下、同様に、約5035語、300時間に対して1409語、150時間では728語と、これはあくまで出題基準として公表されているのではあるが、それぞれ試験対策として、それぞれは、8.9 8.4 4.7 4.9 1時間当たりの学習となる。学習程度によるが、日に4時間の集中学習で20語からスタートして300時間を経た3か月から4か月後には、学習語彙は、学習した語彙に加算した数字であるので、6600語を600時間に学ぶ、日に44語という単純計算になるが、このような数字にはならないのは当然である。 . . . 本文を読む

日本語文法の説62 文章の単位

2019-08-23 | 日本語文法
語、文、文章と口語文法では国語の単位を示してきた。しかし、口語文法とする限りでは必ずしもそうではなかった。口語文法は文語文法について教科文法としてあった。大学院時代の恩師、遠藤嘉基先生の監修になる、対照 日本語文法 中央図書 昭和38年2月 によれば、その当時、文語文法と対照する口語文法の説明で、語、文、文章の単位を説明することがない。文、文節、語と見える。ただし、品詞に対応して分けるのは文章の分けかたで、とくに、文章編に、文の構造、文種類を説明する。教科目での文語、口語の捉え方がどう変わってくるか、説明があるかをここで明らかにするものではないが、1963年の学校文法教科書には文章と文とは同義関係にある。遠藤先生の文法観はどうであったか、察するところ、学校教育用の教科書であるから、監修のもと、執筆者、南崎晋氏によるものである。検索して、自主学習わかる文語・口語文法新版 南崎晋 とヒットしたので、1999年01月刊行、著者編集:南崎晋、藤本知代子 中央図書があった。 . . . 本文を読む

日本語教育学入門書の語彙① 理解と使用

2019-08-22 | 日本語語彙
日本語教育で学習者は何語覚えればよいかと、説明する。理解語彙と使用語彙を捉える。ここで理解語彙は、日本語を母語とする人は、4~5万語と言う。この理解語彙は語彙量としては何によるものか、一般的に受け止めるとどうか。たとえば、日常の国語辞書をおいて開くと、ほぼ机上版辞書の項目は漢字の理解で説明を読み取ることができるようであるから、辞書の収録語数に合わせた単語の数が理解語彙となる。項目は、まず漢字などの表記を思い浮かべる、実際には発音引きにして理解するかどうかを表記によって意味を推測するので、時間と手間をかけるかどうかで変わってくる。辞書の収載語数はカタカナ表記の語によって増減が大きい。一方で、使用語彙は8000語を数字として挙げている。データは、典拠に、オンラインコミュニケーションの平均的使用語彙数のコーパス利用とある。ウェブ上の発言10万人を対象に形態素で行っている。 . . . 本文を読む

日本語文法の説61 文章の原理10

2019-08-22 | 日本語文法
時枝学説による文章論は言語過程説の言語の伝達論の帰結にある。それはどういうことか。学説によれば文章は作品である表現されたもの、それが芸術であることである。したがって文章の解釈には時枝理論の演繹が行われる。しかし、その文章を表現芸術と見る理想を理論として示したかとなると、いわば、文章分析は後世に託されている。あるいは教育の内容に及ぶことになる。時枝学説の文章は、その構成をする文の捉え方に、それは入子型構造の句になる、足の入れ子によるはめ込みが繰り返されて、文は無限に句の包摂関係となってしまうので、言語過程そのもの現われを文の構造に見ることは、それがすなわち、文章となることであるから、文の単位を句構造でどう見るかが解決されなければならない。これは、松下大三郎の断句と句の関係にある。文章論おここに介在する日本語の現象は、山田学説の述体喚体、橋本学説の連文節の拡大による修飾構造など、またモダリティと命題に及ぶ現代日本語の学説における文の規定の根本問題となるものである。 . . . 本文を読む

日本語教育学入門書の語彙

2019-08-21 | 日本語語彙
すでにふれてきたことであるが、去る4年前に、日本語教育学として入門書が出版されて、タイトルにひかれたのだが、日本語教育学というのは日本語学とすべきもの、それではまた、音声、語彙、文法とだけする内容構成には不足が生ずるように思われるので、このような日本語教育学にある分野の言語関係、日本語解説による入門書になったのであろうと、そのおりには、日本語教育入門にするのを控えた経験があって、近時、ネット検索で日本語音声の解説をPDF公開している研究社サイトのページで、その使いよさだけで、再び手にして、文法記述について引用して述べたところであった、音声の概説は入門よろしくというふうな個人感想に過ぎないのを、いま少し言うならば、文法記述には日本語教育者はどうとらえてしまうだろうと懸念し、日本語文法のベースがない、宙に浮いてしまったような、さきの個人の感想に過ぎない思いで、つぎはいよいよと、語彙の分野で、これではいけないとするところ、述べてみる。 . . . 本文を読む

日本語文法の説60  文章の原理9

2019-08-21 | 日本語文法
文章の論を時枝学説が立てた。文章論として日本語文法、文法・文章論に述べる。言語過程説によるところ、国語学原論、その続編に文法学説と論の主張がある。日本語文法口語編、総論と第4章に具体的言及がある。1950年版、このときに、文法学の重要な対象として述べる文章論の課題を指摘するにとどまっている。すなわち、文の集合と文章、文章の構造、文章の成分、そして文章論と語論の関係に及ぶ文章研究上の問題である。その他の諸問題は7項になるが、そこで文論の主体的表現と客体的表現を文章にどのように見るかを表現面における分析の必要性を指摘している。 . . . 本文を読む

語彙と研究10

2019-08-20 | 日本語語彙
語彙論と意味論、そして文法論の分野で、音声科学を音韻論と区別して、音韻と文法を主にすれば、語の意味になる言語の現象である。語彙の論はひろく意味の議論に包含することになる。語誌のうち、語史また語彙史は通時論にあって、現代語の意味については共時論になる。 . . . 本文を読む

日本語文法の説59  文章の原理8

2019-08-20 | 日本語文法
仮名書き法華経の本がある。お経を訓読みして仮名で表している。妙一記念館本仮名書き法華経 中田祝夫ほか共編 霊友会 平成元年 出版に、翻字作業を行ったことがある。その仮名書きを日本語文章と見ると、漢文訓読あるいは翻訳文としてのまとまりがある。典籍が儒教、仏教など、漢文として伝えられたものが訓点を施し、読み取る行為はその文章を対象とする。訓点、訓釈とその歴史は一方で、膨大な漢文訳の日本語文章を編み出している。しかしそれを一書としての内容で伝えるのは、ここに見る仮名書き法華経のようなものである。漢文訓読文体の物語を説話集として文学作品で伝えるので、その文章資料と漢文資料そのもののあいだに、この漢文を仮名書きした文章をおくことができる。経文は物語であるから、経論釈の構成に合わせてみて、さて、どこで文章が分けられるのやら、第28品までで、その単位に文章分析がある。 . . . 本文を読む

語彙と研究9

2019-08-19 | 日本語語彙
国語学に語彙論があり、言語学に意味論がある。日本語には語彙・意味となる。国語の語彙は語誌を記述する。この語誌を語史と造語したことは語彙史がそうであるように国語研究らしいところ、本来の語誌という用法がわかりよい。語の形式をおいて議論すると、語の内容を取り上げることになるが、これは少し考えてみれば、とらえどころがない。意味の問題として言語の意味に限るゆえんである。日本語の意味に、意義との違いがある。これを形音義から説明することができるが、意味そのものを説明することはない。国語意味論で意味そのものを議論し捉えるのは渡辺実学説が唯一である。また、semantics という、分野については、予兆学の起こりから、20世紀に入って哲学の意味論とともに、いまや、コンピュータ用語にもなる。 . . . 本文を読む

日本語文法の説58 文章の原理7

2019-08-18 | 日本語文法
蓋文章経国之大業、不朽之盛事。典論‐論文 文章は経国の事業という思想があった。文章はまた、もんじょう もんざう の読みである。詩文が作られて文学が栄えること、国家経営の大業とした政治思想とされる。文選の伝来とともに日本でも知られるようになったという。文学を重んじる発想と言ってよいが、いまの高等学府、大学にある文学部に、その理想を唱える人がいなくなってしまったが、わからなくなってしまったといってよい。>文章経国思想(もんじょうけいこくしそう) 漢詩文といった文学が国家の経営で重要とする考え。 中国の三国時代、魏の文帝(曹丕)が『典論』の「論文」で「文章は経国の大業不朽の盛事」と書いたことに由来する。https://nihonshiyougo.blog.fc2.com/blog-entry-1434.html . . . 本文を読む