『ホラーバス オノバルと魔王フェルシ』
DE GRIEZELBUS(2005年オランダ)
監督 ピーター・クイバース
脚本 バーニー・ボス
ピーター・クイバース
原作 パウル・ヴァン・ローン
出演 セルジ・プライス
リサ・スミット
■ストーリー■
内向的でおとなしい作家志望のオノバルは、クラスのいじめっ子たちにいじめられていた。あるとき、いじめっ子のジーノの罠にはまり、好きな彼女リスローラがジーノとキスをするのを目撃させられてしまうのだった。リスローラは、ジーノがオノバルをいじめないようにさせるために、1つだけ頼みを聞く約束をさせられてキスをしたのだった。
そうとは知らないオノバルは、ジーノに復讐するための物語を書き上げ、魔王フェルシに渡してしまうのだった。魔王フェルシに渡した物語は、現実となるという言い伝えがあった。
■感想■
オランダの「ハリーポッター」と言われているらしいパウル・ヴァン・ローンのファンタジー児童小説の映画化。
原作では作家の設定のオノバルですけど、映画では少年の設定になってます。それにしてもオノバルのクラスの担任の先生のフレンドが、すごい熱血漢です!
「いじめは許さん!」とかいって。オノバルの母親は「あの子はいじめられて当然!」みたいな態度なのに!フレンド先生だけ、いじめはダメ!とか言って。
それに、この先生、オノバルとリスローラが遅刻したときに「ユニークな言い訳を頼むよ!」なんて、なんと良い先生なんでしょ!
日本の学校にもこんな先生が、いたらねぇ!
この映画版を観るかぎり、ハリー・ポッターって感じはしないんですけどね!ファンタジーって意味では同じような感じかもしれないですけど、ちょっと今作の方が現実的です!!
最後の方で、やっとファンタジー映画の世界に行きますけど、中盤までは、ずっと学校での生活が描かれるんですから。
原作はヨーロッパでは100万部のベストセラーらしいんですけど、映画を観る限り「普通なファンタジー」って感じです。まぁ、安心して家族みんなで観られるって意味では、健全な作品として合格点ですけどね。
それにしても、DVDのパッケージが、いかにも「ホラー映画」って感じがしすぎ!!とうてい「家族みんなで!」って雰囲気が出ていないのが残念です!
そのうえ、タイトルも“ホラーバス”ってなんでしょう??
原作のタイトルも「ホラーバス」だからしょうがないんですけど、なんか怖いタイトルですね。
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ホラーバス〈1〉 |
浜野 史子,Paul van Loon,岩井 智子 |
学習研究社 |
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ホラーバス〈2〉 |
浜野 史子,Paul van Loon,岩井 智子 |
学習研究社 |
“ホラーバス”なんてタイトルからだけだと1989年のイタリア、ユーゴスラビアのホラー映画『ザ・トレイン』とか、ジェイミー・リー・カーティス主演のカナダ映画のミステリー系スラッシャー映画『テラートレイン』(1980年)とかを想像しちゃいますよねぇ。
てっきり、今作もB級系なバスを舞台にしたホラー映画だとばかり思ってました。
一部のウワサでは、世界的イリュージョニスト、デヴィッド・カッパーフィールドは、『テラー・トレイン』に出演したことを無かったことにしたいみたいですけど。デビッド・カッパーフィールドのイリュージョンでもそれは出来ないですね!
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テラー・トレイン [DVD] |
ジェイミー・リー・カーティス,ベン・ジョンソン,ハート・ボックナー,ティモシー・ウェッパー,デビッド・カッパーフィールド |
KADOKAWA / 角川書店 |
話題を『ホラーバス オノバルと魔王フェルシ』に戻すと、自分を狼男だと言い張る主人公オノバルのキャラクターがちょっと面白いですけど、その設定が最後に活きてきます(あれ、ネタばれ??)。
観てるうちにそんなこと言ってたの忘れてました。
それにしても、オランダの子どもたちはませてますね!キスしちゃったりして。これって日本でいうところの小学生くらいの設定なんですかね??それとも中学生??中学生ならまだしも、小学生でキスとか早くないですか??
まぁ、自由そうな国だから良いですけど。 60点