日々是チナヲチ。
素人による中国観察。web上で集めたニュースに出鱈目な解釈を加えます。「中国は、ちょっとオシャレな北朝鮮 」(・∀・)





 香港紙『明報』(2006/01/09)が「男たちの大和」特集を組んでいます。

 http://hk.news.yahoo.com/060108/12/1k7z0.html
 http://hk.news.yahoo.com/060108/12/1k7z2.html
 http://hk.news.yahoo.com/060108/12/1k7z3.html
 http://hk.news.yahoo.com/060108/12/1k7z4.html
 http://hk.news.yahoo.com/060108/12/1k7z5.html

 英紙『ガーディァン』を引き写した内容などを交えているのですが、わざわざ転載するくらいですから共鳴するところがあったのでしょう。いや、「都合がいい」という方が正確かも知れません。

 もちろんネガティブな捉え方なのはお約束です。いや、あの映画には私も失望したのですが、『明報』は当然ながら別の意味で気に食わなかったようで(笑)。

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「『愛する人を守るため』というのは決して悪いこととは言えないが、実質的には一種の洗脳状態だ」

 とするネットユーザーの声も紹介されています。「日本網民」と書いていないので国籍不明ですが、考え方は人それぞれですから、日本人であろうとホロン部であろうと(笑)、そういう見方があってもいいでしょう。

 ただ本当に「洗脳状態」なら、水上特攻で死ぬ意義について学徒出陣組と海軍兵学校卒グループが言い争う場面が出てくることもなければ、第二艦隊・第二水雷戦隊上層部が特攻命令に反発するシーンも登場しないだろう、と私は思いますけどね。

 前にも書きましたが、筋金入りの撃墜王である坂井氏も米機動部隊への体当たりを命じられて動揺したと吐露していますし、特攻隊員にしても思い悩み、親しい人の面影を慕いつつも出撃していった人は少なくないでしょう。

 思い悩んだ上で「もう会えない君を、守る」と自分を納得させて死地に赴く。……自らを納得させる理由は他にも様々あったでしょうが、これらを洗脳と称する向きには呆れて物が言えません。中共政権下と違ってここは日本ですから、そういう見解の相違があっても構いませんけど、私は到底同意できませんねえ。

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 まあそういったことは放置するとして(笑)、重慶の衝突事件に続報がないので気楽に「楊子削り」をさせて頂きます。

 標題の通り、幼稚園のころ『ゼロ戦 坂井中尉の記録』にハマり、零戦ファンとなった私はそれ以後関連書籍を読みあさるようになり(子供が読める程度のものですけど)、やがてその対象も零戦から日本海軍、太平洋戦争(大東亜戦争でもいいです)へと範囲を広げていきました。

 でも軍オタとかマニアという境地には達しておりません。『公刊戦史』のようなものには手をつけませんし、いまでもせいぜい文庫本で売られているものを読む程度です(……あ、故・坂井三郎氏の著作に関しては別です。文庫本かどうかを問わず刊行されているものは全て持っています)。

 途中から並行して故・司馬遼太郎氏の小説、そして散文も愛読するようになりました。戦記とか歴史モノは読み方によっては色々と応用がきくので重宝します。例えば戦記にしても、単なる体験記や専門家の手による読み物ではなく、坂井氏の著作のように現代を生きる者にとっても示唆に富んだ作品に傾くようになりました。歳を重ねるうちに自然とそうなっていました。

 以前紹介させて頂いた『ガダルカナル戦記』(全3巻)などはその好例です。「戦記」と銘打ってあることでチャンバラを期待された向きにとっては失望されること疑いない内容ですし、作者がガ島戦体験者という訳でもありません。でも、読んでいてうーんと考え込んでしまえるところが随所にある。それがいいのです。

 そういう示唆にあふれた「戦記」をもう2冊。戦時中に日本海軍の各種艦艇の艦長を務めた人たちへのインタビュー集です。「艦長」といっても、戦艦、空母、巡洋艦、駆逐艦、潜水艦から海防艦に至るまで、バラエティに富んだ内容となっております。これも読み方次第ですが、体験記であっても考えさせられる部分があって私にとっては勉強になりました。学生さんよりも社会人の方にお勧めしたいです。

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艦長たちの太平洋戦争―34人の艦長が語った勇者の条件

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艦長たちの太平洋戦争〈続篇〉―17人の艦長が語った勝者の条件

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コメント ( 13 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
ゼロ戦の話で、ちょとご相談 (唐西古風)
2006-01-10 00:02:40
 実はこの春、T出版でゼロ戦の(敢えてゼロ戦と書きますが)の解説本を出すことになっておりまして、執筆していただける方を探しております。

 御家人さん、いかがでしょうか?



 メールをお送りしたいんですが、どうすれば良いでしょう。

 
 
 
Unknown (h333)
2006-01-10 00:33:29
日本に報道規制を要求 中国「対中批判多すぎ」



中国外務省の崔天凱アジア局長は9日、北京での日中政府間協議で「日本のマスコミは中国のマイナス面ばかり書いている。日本政府はもっとマスコミを指導すべきだ」と述べ、日本側に中国報道についての規制を強く求めた。

 メディアを政府の監督下に置き、報道の自由を厳しく規制している中国当局者の要求に対し、日本外務省の佐々江賢一郎アジア大洋州局長らは「そんなことは無理」と説明したという。

 日本側によると、崔局長はまた、小泉純一郎首相の靖国神社参拝問題や日本国内での「中国脅威論」の高まりなども挙げ「(日中間にあるのは)日本が起こした問題ばかり。中国は常に守りに回っている」と批判した。

 佐々江局長は「日本だけが一方的に悪いという主張は受け入れられない」と反論したが、双方の隔たりの大きさに、日本の外務省幹部は「これが日中関係の置かれている実態」と苦笑した。(共同)



(01/09 21:05)

中共は、ホンマもんのアホです。w

http://www.sankei.co.jp/news/060109/sei065.htm
 
 
 
報道規制要求発言 (Baatarism)
2006-01-10 00:41:49
こういう発言が出てくるのを見ると、中国の日本研究の質が落ちているのかもしれないと思ってしまいます。

中国政府が日本の戦後史をちゃんと理解していれば、これが無茶な要求であることくらい分かると思うんですけどね。

こういう面での劣化が、中国のみならず東アジア全体の危機に繋がるのかと思ってしまいます。
 
 
 
報道規制要求発言 (芋焼酎)
2006-01-10 01:16:58
朝日や筑紫がどう反応するか見ものですね。

牽強付会、我田引水、散々やってこれだもんな。

i古じゃないけど、さぁどうする。
 
 
 
Unknown (Unknown)
2006-01-10 06:02:08
興味があればどうぞ。わかりずらい偏向歴史がわかりやすく書かれてると思います



「百年の遺産-日本近代外交史」

http://www.okazaki-inst.jp/hyakuisanfront.html

岡崎研究

http://www.okazaki-inst.jp/oifront.html
 
 
 
Unknown (Unknown)
2006-01-10 06:02:48
興味があればどうぞ。わかりずらい偏向歴史がわかりやすく書かれてると思います



興味があればどうぞ。わかりずらい偏向された歴史がわかりやすく書かれてると思います
 
 
 
ガーディアンではありませんが (きぐつ)
2006-01-10 07:12:15
インディペンデントとタイムズが似たような論調で書いてやがりますので、推して知るべしかな、と。



こちらで訳文が載ってます。

http://blog.goo.ne.jp/kitaryunosuke/e/1b8db5dcfc4d9371697429dee5b17761

http://blog.goo.ne.jp/kitaryunosuke/e/5bc9b4f8c37b980db18d74492a7ed7e7

 
 
 
漠然と (nanashiko)
2006-01-10 07:58:20
エントリーとは若干異なりますが、今年以降「中国は日本のお母さん」みたいなノリの番組などが増えるのではないかと予感しています。



日本人の先祖は、長江下流域を中心とした中国南部から移住してきた人間が非常に多いらしいですが、これは事実でしょうからよしとしますが、そこに北京風味の政治的色彩が加わると嫌だなぁ…と思っているのです。



 
 
 
チナヲチ入門編・設問1…ってところ? (でんすけ)
2006-01-10 11:47:35
>日本に報道規制を要求 中国「対中批判多すぎ」



ポカーン・・・ですね。

寝言としては見事すぎて困ってしまうくらいです(笑)。

今更被害者ぶってもなぁ・・・です。

まぁ、連中にしてみれば”発言した事実”さえ作れば国内に堂々と報道できますからね。

(NGワードは愛国教育(反日教育)でしょうか?(ニヤニヤ))



それにしても他国に対して報道規制を要求ですか・・・。

言論の自由や報道というものの ”建前” さえも喪失した社会の代表らしい発言です。

骨の髄まで マスコミ=政府の広報機関 と信じて疑わない姿には笑いさえおぼえます。



それとも国内はガス爆発寸前の静電気にさえ恐れおののいてる状態なのでしょうか?(ニヤニヤ)
 
 
 
私も軍事オタかな・・ (ddzggcd)
2006-01-10 12:55:04
 昔「丸」を毎号購読していました。軍事オタクですかね、私は。FS文庫(だったかな?)も40冊ぐらいあるかな。そんなわけで友人からは「右翼」扱いされていますが、最近まで思想的には「左翼」に近かったし、私は、どっちつかずのあやふやな人間のようです。

 ま、どうでもいいんです。そんなこと。それより日本軍版「戦争のはらわた」のような映画って見てみたいですね。中国も韓国も視野に入れずに、戦争そのものを思う存分描いて、そのリアリティで連中を黙らせたいですね。イデオロギーや政治的判断で何もかもねじ曲げてしまう連中にはうんざりですわ。ホントに。
 
 
 
中国は日本人のルーツ!しかし… (nanashiko)
2006-01-10 14:36:23
続きです。



>日本人の先祖は、長江下流域を中心とした中国南部から移住してきた人間が非常に多いらしい



日本人の祖先が大陸南部のあちこちから移住してきたという話は、恐らく歴史的事実なんでしょう。

現在話題を呼んでいる「単騎、千里を走る。」という張芸謀監督、高倉健主演の中国映画があります。物語の舞台は雲南省。「中国が涙した」感動巨編で、オススメの映画でもあります。

この映画は非常に面白そうなので、観てもいいかな…と思っているのですが、舞台が雲南省なのでちょっと引っかかるものもあります。雲南のあたりは、日本人のルーツとしては最も有力な地域のひとつであると考えられているらしいからです。



今後「大陸起源説」が流行する可能性もありますが、「同祖論」などは文化・芸術の範囲に留めていただきたいものです。さすがにそれはないだろうと思いますが「日本の皇室は呉の太伯の末裔。日本は姫氏の国」などと言出だされては、思わず政治の臭いを感じてしまいます。もっとも日本人は(韓流オバサンのように)単純な性格なので、簡単に親しみを覚えてしまうでしょう



http://www.tanki-senri.com/
 
 
 
Unknown (大丈夫?)
2006-01-10 17:31:53
戦記ではないですが、私は今これ読んでます。



海上護衛戦 学研M文庫 大井 篤 (著)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4059010405/qid=1136881173/sr=1-2/ref=sr_1_10_2/249-5387396-1945918



もうたまらんです。

年明けだかに再放送していた、零戦開発のNHKドキュメンタリーなんかも見ていてもうたまらんかったです。





以前も紹介した航空自衛隊OB、佐藤守さんブログで岡崎研究所の一員として訪中し、中国側と行った「日中安保対話」のレポートが完結したようです。

http://d.hatena.ne.jp/satoumamoru/

こんなお偉い中国人の知り合いはいないので、私にはとても興味深い内容でした。



同じ内容を経済畑からみたレポートも吉崎達彦のサイトにあります。

http://tameike.net/pdfs6/tame301.PDF
 
 
 
Re:ゼロ戦の話で、ちょとご相談 (御家人)
2006-01-10 20:20:55
>>唐西古風さん

 いきなりそんな御冗談を。お話の内容、詳しいことは存じ上げませんが、私はエントリーで書いているように単なる素人の零戦好きですから、零戦ではなくゼロ戦の話であっても、お役に立てるとは思えません。

 それから日本語ではライターのような仕事はしていませんので、その意味でも素人です。日本語のお粗末さは当ブログで実証済みかと思います。



 ちなみにメールは「gokenin168@goo.jp」です。左サイド下方の「MY PROFILE」欄にも明記してあります。実は結構激励メールを頂いていて、それが私の支えになっていたりします。メールを下さる皆さんにはこの場を借りて御礼申し上げます。本当に助かっています。



 以上、取急ぎレスする次第です。

 
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