日々是チナヲチ。
素人による中国観察。web上で集めたニュースに出鱈目な解釈を加えます。「中国は、ちょっとオシャレな北朝鮮 」(・∀・)





 さあ、にわかに盛り上がって参りました。全国各地で陳情・デモ・スト・暴動など「官」に対する抗議活動が頻発するなか、党上層部でも何やら始まったのでしょうか。これはちょっと剣呑です。



 ●【緯度経度】北京・伊藤正 発展には軍事力が必要(MSN産経ニュース 2008/12/27/16:57)
 http://sankei.jp.msn.com/world/china/081227/chn0812271706000-n1.htm

 今月3日付の中国人民解放軍機関紙「解放軍報」は1ページをつぶし、軍長老の遅浩田・前中央軍事委副主席兼国防相の回想記を掲載した。その数日後、軍事系など複数の中国国内のサイトに、遅浩田氏名の「発言」が相次いで現れた。

 この発言は、2005年4月の中央軍事委拡大会議での講演とされ、内容の一部は当時、海外に流出したが、偽造説もあった。台湾武力解放のみか、米国打倒と日本殲滅(せんめつ)を主張、核使用さえ肯定する過激な内容で、退任(03年)後の発言とはいえ、荒唐無稽(むけい)すぎるとみられたからだ。

 しかし、消息筋によると、発言は本物であり、各サイトから削除もされていない。遅氏がこの発言をした当時、各地で反日デモが吹き荒れ、陳水扁総統ら台湾独立派への非難が高潮していた。劉亜州、朱成虎将軍らの強硬論が跋扈(ばっこ)し、朱将軍は対米核攻撃の可能性さえ、公然と唱えていた。

 彼らの主張は、遅浩田氏のそれと同工異曲だった。そのポイントは、胡錦濤政権の「平和と発展」戦略に対する批判である。同戦略は1984年にトウ小平氏が唱え、87年の第13回党大会以来、継承されてきた党の基本路線であり、基本的な世界認識である。

 しかし遅浩田氏は、同戦略はいまや限界に達し「完全な誤り、有害な学説」と一蹴する。なぜなら一国の発展は他国の脅威になるのが古来、歴史の法則であり、「戦争権抜きの発展権はありえない」からだ。

 同氏は、中国が発展する中で中国脅威論が起こったのは当然とし、日本はかつて、中国の発展を阻止するため侵略戦争を起こしたとの見方を示した上で、今日、日米は再び中国の発展権を奪い、現代化のプロセスを断ち切ろうと決意していると主張。

 さらに「例えば中国が原油を2010年に1億トン、20年に2億トン購入するようになれば、列強が黙っているだろうか」と反問、「軍刀下での現代化が中国の唯一の選択」と強調して、戦争への準備を促している。(後略)



 問題の遅浩田による基地外発言はこちら。

 ●戰爭正在向我們走來
 http://www.wyzxsx.com/Article/Class20/200808/46681.html

 戦争狂ジジイの荒唐無稽な発言が出回ることよりも、これまで基本的に中国の最高指導者・胡錦涛(国家主席)に従っていた人民解放軍の主流派、そしてその代弁者である機関紙『解放軍報』が、わざわざ1頁を割いて対外強硬派・遅浩田の回想記を掲載したことの方が深刻なように思われます。

 2005年春の「反日騒動」から「呉儀ドタキャン事件」へとつながったような、胡錦涛にとって極めて危険な反対勢力からの巻き返しが再び始まった、ということなのでしょうか。そして軍主流派も、それに靡いた?

 このあたりは、少し寝かせて様子をみる必要があるように思われます。

 なるほど最近にも中国の調査船による尖閣諸島付近の領海侵犯事件がありました。また国防部の報道官が空母建造への野心を明確に、またオフィシャルな形として初めて示しました。いずれも外交部がタッチしていない、というより外交部をないがしろにして出し抜いた軍部の行為です。

 中国における「肩書だけは最高指導者」の胡錦涛にとっては、折からの恐慌不安や危険な社会情勢に加え、頭の痛いネタがまたひとつ増えた格好。困った出来事ということであれば、景気後退に伴って就業機会の創出や財政出動の予算配分をめぐって、「中央vs地方」「地方vs地方」という対立軸が水面下で密かに深刻の度を深めているように思うのですが、そのことはひとまず措きます。

 ともあれ、軍部における対外強硬派の台頭を単純に考えるべきではないでしょう。「もうやろーぜ戦争!」というノリ、あるいは国民の不満を外に向けさせるための策謀、というにしてはお粗末すぎる観があります。少なくとも胡錦涛サイドの発想ではないでしょう。

 むろん、隣国の日本としては、それでも「万が一」に対する備えをしっかりとやっておく必要があります。その重点が尖閣諸島付近であることは言うまでもありません。

 ただし、今回の軍部の動きは、それがただならぬものだけに、中国がいま直面している経済・社会状況を反映したメッセージを示すもののように私には思えます。そもそもメッセージの発信者が本当に軍部なのか、どうか。

 ひとつの可能性としては、まあ「2.26事件」型でしょうか。歪んだ形の経済発展モデルが主要先進国の景気後退を受けて行き詰まり、一方で超格差社会を現出させてしまったことに対し、正義感の強い青年将校~佐官クラスが実力行使によって胡錦涛政権批判を行う、というものです。

 ただ軍主流派の代弁者である『解放軍報』までが味方をしているのであれば、そういう鉄砲玉的なアクションとは別物ではないかと。個人的には、既得権益層がアンチ江沢民路線といっていい「科学的発展観」を奉じる胡錦涛政権にプレッシャーをかけ始めた、というカタチの方にリアリティを感じます。

 ――――

 中国の改革開放政策はちょうど30周年を迎えたところですが、これを眺めるに三つの段階に分けられるように思います。

 第一段階は政策自体に対する保守派、すなわちイデオロギーに忠実な左派という「抵抗勢力」による強力な掣肘です。これは当時の最高実力者・トウ小平による南方視察によって1992年初め、

「まず目指すべきは富国強兵。そのためには、とにかく大胆な改革開放政策の断行だ!」

「中国の国情に照らした社会主義のカタチだから、これでいいのだ」

 という形でケリがつけられ、「抵抗勢力」としての保守派は事実上、潰滅しました。

 第二段階は江沢民によって始められたイケイケ路線です。「とにかく大胆な改革開放政策の断行だ!」というトウ小平の錦の御旗を掲げての成長路線。GDP成長率が伸びればそれでいい、というもので、開発効率の善し悪しは問われませんでした。

 要するに誰も通らない道でもそれを通せば成長率は伸びます。都市の規模に照らせば不相応に豪華なイベントホールの建設も効率でいえば無駄ですし浪費ですが、建設すれば数字(成長率)はアップしますし、建設させた地元政府のトップにとっては目に見える業績として残ります。

 一方で各地が競うようにして盲目的な外資導入を行いましたが、民度の反映として労働集約型を主とした市場を海外に求める加工貿易が柱にならざるを得ません。しかも高度成長期の日本とは異なり、自前のソフトパワーなどありませんから、工作機械も技術も重要部品も輸入して、中国ではただ組み立てるだけ。その結果、輸出に依存し過ぎる、現在のような対外依存度の高い経済構造になってしまいました。

 さらに、政治制度改革はタブーとされていたため富の再分配が極めて歪んだ形となり、超格差社会が現実のものに。また政治制度改革不在の必然的帰結により、党幹部の汚職や特権濫用といった行為も格差の拡大に拍車をかけました。

 そういう粗放な経済政策をやりたい放題やったところで後を任されたのが胡錦涛と温家宝による「胡温体制」。イケイケ路線に破綻の兆しが出てきたところで江沢民からバトンを渡されるという、最も美しい形で「胡温体制」はババを引かされることとなりました。これが2004年9月のことです。

 そして、ここからが第三段階。簡単にいえば江沢民がやりたい放題やったそのツケを支払う、尻拭いをする以外に活路はありませんでした。このため胡錦涛は成長率信仰を批判し、規模の拡大よりも開発効率を重視する「科学的発展観」を掲げ、江沢民路線を事実上否定する経済発展モデルの模索に入ります。

 しかし、「胡温体制」はここで強力な抵抗勢力の妨害に苦労することとなります。第二段階、江沢民のイケイケ路線のもとで甘い汁を吸い、潤いに潤った「既得権益層」です。「科学的発展観」は開発効率を重視するとともに、格差の是正にも重点が置かれています。それを表現したのが「調和のとれた社会」という意味の「和諧社会」なのですが、要するに既得権益層にとっては甘くない環境となりました。

 こうした抵抗勢力を黙らせ,潰滅させるような指導力は胡錦涛にはありませんでした。それゆえ胡錦涛政権は主導権争いめいた政局を重ねに重ね、昨年10月の「十七大」(第17回党大会)で、ようやく「科学的発展観」をトウ小平理論などと並ぶ党の基本方針に据えることに成功しました。

 とはいえ、これはあくまでも字面だけのこと。党中央はもとより、全国各地の地方政府の末端まで「科学的発展観」が浸透するようになったかとえば、ノーと言わざるを得ません。実際には「不調和」であることで潤う既得権益層による面従腹背が相次ぎ、「和諧社会」という単語も反故にされ、重要会議の公文書などから消えてしまいます。「和諧社会の建設を目指す」が「社会の和諧を促進するようにする」と、大幅に後退してしまったのです。

 「和諧社会」という単語が消えたことは、党中央がそれを放棄したことに等しいといえます。

「いまはどう頑張っても、すでに警戒水域に入っている現在の格差を維持するのが精一杯。格差改善などは無理」

 ということでしょう。

 ――――

 「抵抗勢力」は事実上、面従腹背路線の構築に成功したかにみえました。ところがここで全てを流し去る破局が突発します。ひとつは抵抗勢力にとって最大の錬金術であった不動産・株のバブル崩壊であり、二つ目は引き続き起こった世界的な不況がそれです。既得権益層にとって旨味のなくなったこの状況で、いまなお利益の獲得を狙うなら、

 ●中央政府による財政出動の過程で、できるだけ予算を分捕ること。
 ●分捕った予算でイケイケ路線を再開すること。

 といったところかと思います。第二段階に入ってから現在に至るまでの改革開放政策において、その進め方に対立が生じるとすれば、それはイデオロギーでなく利権に絡んだ性質のものです。『解放軍報』まで靡いたかの如き状況は、やはり損得勘定が背後で行われているからではないか。……と、いまはそう邪推するほかありません。

 もし実際にそういう状況だったとすると、これは深刻なことになります。「抵抗勢力」も一枚岩ではないということです。「中央vs地方」と同時に常に存在している「地方vs地方」という対立軸が、この不況下で生き残りを賭けた争いとしてエスカレートしかねません。軍部がもし抵抗勢力の支持に回ったのであれば、そのときに軍部も一枚岩でいられるかどうか、という問題にもつながるのです。

 ……と、遅浩田の基地外発言に端を発した何やらキナ臭い今回の動きについては、材料にも限りがあるため私はこのくらいしか書くことができません。

 ただひとつ、これは抵抗勢力との絡みがあるのかどうかわかりませんが、現在の社会状況下で胡錦涛が容易ならぬ発言をしていることは書きとめておきます。

 ●『解放軍報』(2008/12/16)
 http://www.chinamil.com.cn/site1/zbxl/2008-12/16/content_1584948.htm

 胡錦涛が遼寧省を視察した際、瀋陽軍区に足を運んで行った演説です。

 演説は基本的にいつもの通り、軍は党中央の指示に絶対服従し、団結を強め、「科学的発展観」に基づいてより強力な軍隊を建設せよ、というもので、これが「遅浩田」というアクションに対したものかどうかはわかりません。ただこれも例によって、

「新世紀の新段階におけるわが軍の歴史的使命を果たせ」

 として、もっと勉強しろもっと研鑽しろより熱心に政治学習に励め。……などといつものお題目が続くのですが、最後の部分で胡錦涛は、



「地方経済・社会の発展を支援し、社会の安定を維持する活動を強化するように。軍隊は中央経済工作会議の精神に基づいて全国・全党という大局に臨み、国際的金融危機がもたらす衝撃について有効に対処することで、わが国の経済における安定かつ比較的高速な発展を促進させ、また社会の調和と安定を擁護することに積極的に貢献しなければならない」



 と強調しているのです。

 「国際的金融危機がもたらす衝撃」に対して「社会の調和と安定を擁護することに積極的に貢献せよ」と、極めて具体的な状況設定のもとに出たこの発言は、どうでしょう。

 中国社会が危機的状況に陥ったことが明確になったとき、内乱鎮圧用の準軍事組織である武装警察はもとより、

「社会の調和と安定を擁護する」(=乱を平定する)

 という大義名分のもと人民解放軍も躊躇なく投入する、というニュアンスのように思えてなりません。敵は国外にいるだけではない、ということを強調し、一朝事あらば人民解放軍は速やかにこれを殲滅せよ、という宣言ではないかと。

 胡錦涛からみれば、「国内の敵」は抵抗勢力のような政治勢力や「08憲章」に賛同する者たちだけでなく、陳情・デモ・スト・暴動などによって「官」に対する抗議活動を展開している民衆も含まれるでしょう。

 抗議活動=「官」に楯突いている、となりますから、中共的な解釈としては、この民衆はもはや「人民」ではく、「人民の敵」として断固鎮圧すべき対象となります。

 ――――

 何やら、中国では全てが悪い方向へ向けて動き出したかのような印象です。

 当局は1月末の旧正月で「おめでたいムード」が国民の間で広がって「官」への抵抗も弱まることを期待し、そこまでは安定・団結の演出に全力を注ぐことになるでしょう。

 とはいえ、胡錦涛が瀋陽軍区で念を押しているように、事態が安心して眺めていられる形で推移していくかどうかは,未知数というほかありません。

 いや本当に、中国が不気味な段階へと入ったように思えます。重ねて申し上げますが、全てが悪い方向へ向けて動き出したかのような印象なのです。





コメント ( 20 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
回りまわって、、、になるかな? (dongze)
2008-12-28 20:39:04
御家人さん、
そういや、中国は人が多すぎると感じている世代がいよいよ中枢にいるんですよね今は。(対外的にか国内的にかは判りませんが)人的損耗を厭わない行動が起きるかどうか?も重要かと。。。
 
 
 
Unknown (ぺんぎん)
2008-12-28 20:59:52

いよいよ旧正月の問題が近づいてきましたが、
政府の対応に対する外資の反応はどんな感じでしょうか?


 
 
 
くうぼ (que)
2008-12-28 21:12:00
学生たちに、「空母ってほしいもんなの?」って聞いたらやっぱり大国の象徴だからほしいっていうんで、
お金がかかるっていろいろ説明したら
不況なのにそんなにかかるならイラネ
って感じでした。

今は来年の就職で頭がいっぱいなようです。
 
 
 
Unknown (90)
2008-12-28 21:12:14
あるブログの書き込みに、ロシアやシナは遅れてきた資本主義国家で戦前のドイツや日本に似ているので警戒する必要がある、旨があったのですが、遅浩田の発言を見るとシナが日本の横にある不幸を考えてしまいます。日本の平和は後何年持つのでしょうか。
 
 
 
「日本も昔は」という人達 (てんてけ)
2008-12-28 22:18:14
2.26といえば。
知的財産権に関しては「日本も昔は盗用をやってた」という人達も、さすがに「日本も昔は歪んだ経済成長をしていて貧富の差が広がって、軍部が~」とは言いませんね。
これからの中国はある意味、日本が歩んでいたかもしれない道なのかもしれませんね。
 
 
 
日本語で読めます (半兵衛)
2008-12-28 22:28:12
遅浩田の発言ですが、大紀元にあります。

「元中国国防長官:台湾問題で日米を叩き潰す」
http://jp.epochtimes.com/jp/2005/08/html/d82122.html

核でもって日本を殲滅する、という話です。
基地外といえば基地外ですけど、考えてみれば、核で脅されれば、日本には対抗手段がありません。
米軍は本土への先制核攻撃もあり得る、と宣告されれば日本防衛を放棄するでしょう。

基地外の発言だから無視、でいいんでしょうか
 
 
 
Unknown (別スレ6124)
2008-12-29 18:19:29
 こんばんは。

半兵衛さん:
>>核で脅されれば、日本には対抗手段がありません。
だからMD導入しているんですが。
テポドンショックの際に、株価が暴落しましたが、
最近は北朝鮮が「テポドンをぶっ放す」とやって
も殆ど影響は出ません。

>>米軍は本土への先制核攻撃もあり得る、と宣告さ
>>れれば日本防衛を放棄するでしょう。
そんな事したらアメリカは覇権国家の座から滑り落
ちます。覇権国家から滑り落ちれば、結局のところ
アメリカの国民をアメリカの政府は食わせて行けな
くなりますが。
例え日本自体がどうなっても知らん、というのがア
メリカ人大多数の本音であっても、自分の生活に大
なる影響がある、となれば、それをアメリカ人は許
容しませんよ。

後、米軍再編の再配置を良く見れば判りますが、寧
ろアメリカは日本に対するコミットメントを増して
いるんですが。
 
 
 
Unknown (半兵衛)
2008-12-29 19:26:51
別スレ6124さん

>だからMD導入しているんですが。

MDは実戦での実績がありません。先日の海上自衛隊の実験は失敗でした。MDが無駄だとは思いませんが、国家の命運を託するほどの信頼性は当面期待できません。
それと、乞食国家・北朝鮮の核では、日本に損害を与えることはできても、日本を壊滅させることはできません。しかし、中国の核ならそれが楽にできますし、現に遅浩田はそのように主張しています。

>例え日本自体がどうなっても知らん、というのがアメリカ人大多数の本音であっても、自分の生活に大なる影響がある、となれば、それをアメリカ人は許容しませんよ。

自国が先制核攻撃のターゲットになり、実際に攻撃されれば、彼らの生活には、冗談抜きで、大きな影響があるでしょう。生活がどうたら、というレベルではない影響がね。
むろん、米国自身が戦争の主役であれば断固として立ち向かうでしょうが、日本のせいで核攻撃のターゲットになることを米国世論は許容しないでしょう。

一方の中国は、人口が半分になっても問題ないと毛沢東が言ったとか。
つまり、米中の間にはMADが成り立たないのです。
おわかりですか?
 
 
 
Unknown (Unknown)
2008-12-29 19:57:56
半兵衛さまのご意見はとても正鵠を得たモノと思います。
ただ最後のMADが成立しないというのはどうでしょうか。毛の時代ならともかく、今の中国で成立するかどうか。実際今の指導部に国民が大量に死ぬのを無視出来るだけの権力があるのか。
それにMDというのは技術的な側面だけではなく、「そういう研究をやっている」という外交的な側面もあります。中国にとって戦略兵器を無効にされる研究というのは外交上大きな痛手のはずです。
それに今MDには信頼性は有りませんが、10年20年のスパンで見れば、又違うと思います。
 
 
 
Unknown (半兵衛)
2008-12-29 21:07:24
>毛の時代ならともかく、今の中国で成立するかどうか。実際今の指導部に国民が大量に死ぬのを無視出来るだけの権力があるのか。

「権力」の有無の問題ではないでしょう。
経済崩壊から社会が大混乱に陥り、軍強硬派が実権を掌握すれば、何をするか予想がつきません。結局、チキンゲームですし。
2005年7月、中国人民解放軍国防大学防務学院院長・朱成虎少将は「米国が台湾問題に介入すれば米本土への先制核攻撃も辞さない」と公言して物議を醸したことはご存知でしょう。日中戦争があれば、同じ事が起きると考えるべきではないでしょうか。


>それに今MDには信頼性は有りませんが、10年20年のスパンで見れば、又違うと思います。

オバマはMD開発を中止させるかもしれない、という風説があります。
F-22 ラプターについては生産中止が確定したみたいな報道がありますし。どうなることか。
 
 
 
老いぼれジイサン、死に際の妄言 (お疲れさまです・・)
2008-12-29 21:40:26
遅浩田とかいう軍人ですが、いい加減老いぼれたジイサンです。
新進気鋭の若手が喚いているわけではなく、あと10年もすれば老衰で逝ってしまうような、過激派の爺がほざいているのです。
当面は、過激派のジイサンが、死に際に妄言吐いてやがるぜ(笑)、程度に思っておけばよいのではないですか?

個人的には、胡錦涛は、例えば08憲章の署名者を処刑するような真似はしないと思います。
彼らがリベラル漢民族であるのもそうですし、その時は、胡錦涛は本当に終了だと思うのです。
 
 
 
Unknown (別スレ6124)
2008-12-29 21:46:52
こんばんは。

半兵衛さん:
>>MDは実戦での実績がありません。
>>先日の海上自衛隊の実験は失敗でした。
衛星軌道を外れて自由落下する衛星すら撃墜しました
けど(IRBMの比ではありませんよ、撃墜の難易度)。
海自の実験も実験内容から精査すれば問題になるよう
な失敗では有りません(寧ろあの程度のエラーが出て
くれないと信頼性が増さない)。
因みに、日本の配備しているMDは中国が日本に向けて
いるIRBM向けであって、ICBMのそれではありません。
(だからロシアは日本のMD配備に理解を示している
んですがね)。

>>日本のせいで核攻撃のターゲットになることを米国
>>世論は許容しないでしょう。
その所為で覇権国家の地位を滑り落ち、アメリカ国民
の生活レベルが下がる事も同時に許容しないでしょう
ね(覇権国家たるアメリカが同盟国を見捨てれば、他
の同盟国はアメリカを見捨てますから。そして、同盟
国と同時に優秀な貿易相手国を失えば今のアメリカ国
民の生活は維持できませんから)。

>>一方の中国は、人口が半分になっても問題ないと
>>毛沢東が言ったとか。
毛沢東の昔ならば。しかし今の中国で沿海地方を焦土
としたら、その時点で内陸の人間を食わせられなくな
る中共は内乱で先に消滅するでしょうね。貧乏人の群
れの怖さは或る意味中共が一番良く判っているでしょ
うから。

因みに中共にはMADを成立させられる程のICBMはあり
ません。つまりMAD成立以前の問題です。
 
 
 
Unknown (Unknown)
2008-12-29 21:57:04
経済が崩壊し軍強硬派が権力を握る、ないしそれに準じた危機的状況。例えば、日中戦争が起きる様な。
半兵衛さまが言われている
中国が核で我が国を脅す状況とは上に書いた様な場合でしょうか?
確かにその様な場合でしたら、そしてその様な状況が向こう5年以内に訪れると仮定すれば、MD計画は非常に無効と言わざるを得ないでしょう。
御家人さんが最近ブログに書かれている内容を拝見致しますと掛かる事態も無視出来なくなって来ているのかなと感じます。しかしそれでも今我々が軍事的に取れる選択といえば、米軍やその他の国々と同盟を強化しつつ、MD計画を推進していく事位しかないのです。
自前の核武装など論外ですしね。
私はとても不勉強なもので現政権のとっている戦略以外に有効かつ実現可能な方法を知りません。
最後にオバマがMD計画を中止しようとしている
或いはラプターが生産中止になろうとしているとは
どの様なソースから得られた情報でしょう?そしてどの程度信頼出来るものでしょうか。
ご提示して頂ければ幸いです。
 
 
 
Unknown (Unknown)
2008-12-29 22:12:42
>遅浩田とかいう軍人ですが、いい加減老いぼれたジイサンです。

強大な影響力を発揮したトウ小平も老いぼれたジイサンでしたけどね。軍部には儒教の影響がおよばないんでしょうか。

>>>日本のせいで核攻撃のターゲットになることを米国世論は許容しないでしょう。
>所為で覇権国家の地位を滑り落ち、アメリカ国民の生活レベルが下がる事も同時に許容しないでしょうね

核攻撃で死ぬことと生活レベルが下がること、そのどちらかを選ぶとすれば、答えは明らかだと思いますけど。
 
 
 
Unknown (別スレ6124)
2008-12-29 22:40:32
こんばんは。

Unknownさん:
>>強大な影響力を発揮したトウ小平も老いぼれたジイ
>>サンでしたけどね。
トウ小平はフランス留学組且つ第二野戦軍の政治将校
上がりですね。実質軍の指揮もやった事があるようで
すな。
単なる老いぼれジイサンとは訳が違いますな。
トウ小平と違って胡錦濤には軍の経験が無いから、
軍の掌握が上手く行かないようだ、という指摘はこち
らでも過去ログにあったと思いますが。

>>核攻撃で死ぬことと生活レベルが下がること、
MADの成立していない核による恫喝に負けて覇権国家
の地位を滑り落ちたら、それこそ唯では済みません
けどね。
 
 
 
Unknown (半兵衛)
2008-12-29 23:15:18
Unknown様

>しかしそれでも今我々が軍事的に取れる選択といえば、米軍やその他の国々と同盟を強化しつつ、MD計画を推進していく事位しかないのです。

ご意見には同意いたします。

>自前の核武装など論外ですしね。

現状では核武装が非現実的であることは疑いようがありません。しかし、その方向に向けて努力すべきだと考えます。国民も政治家も。

>最後にオバマがMD計画を中止しようとしている
或いはラプターが生産中止になろうとしているとはどの様なソースから得られた情報でしょう?そしてどの程度信頼出来るものでしょうか。

ラプターの生産中止は、空自がそのことを前提に機種選定を進める予定、という新聞報道を見ました。
http://unkar.jp/read/anchorage.2ch.net/liveplus/1227338532

MDの中止は、上に書きましたように風説のレベルです。こちらです。
http://biglizards.net/strawberryblog/archives/2008/12/post_789.html#comments
 
 
 
Unknown (Unknown)
2008-12-30 01:14:55
半兵衛さま、返答ありがとうございます。
確かにラプターについて
今後のオバマ政権の方針次第でどうなるか判らないと書いてありますね。
 
 
 
Re:くうぼ (御家人)
2008-12-30 01:30:09
>>queさん
 queさんの学生さんたちとの会話はいつも面白いですね(笑)。ほのぼのと実はカナーリ際どい話題を展開しているのが微笑ましいです。

 新卒者は気の毒ですね。大卒者の数的コントロールと供給先である外資企業その他との需給バランスが見事にミスマッチ。しかも実施を数年遅れさせるべきだった諸政策で外資企業を萎えさせていますし。やっていることがバラバラです。21世紀型大躍進政策とでも呼びますか。
 
 
 
何時か来た道 (きんぎんすなご)
2008-12-30 09:54:23
軍部の躍進著しい昨今、逆に言えばそこまでしないと統率が取れないという状況なのかも…
個人的には、海賊対策という名の国際貢献という名目で先頃、出航したソマリア沖への海軍派兵というのが気になるところではありますが、はてさてどうなる事やら…
 
 
 
良いお年を (五香粉)
2008-12-30 11:35:13
今朝の赤ピ新聞トップは、『中国空母2隻造船』でした。胃をギュッと握り締められたような感覚です。年末の押し迫ったこの時期に、こんなネタをわざわざトップに出すなんて・・・

一刻も早く、国家崩壊をして欲しい。
世界に害悪を振り撒かないで欲しい。

今年は経済的にも政治的にも最悪の年でした。
オバマ政権により、人種差別・宗教差別の無い平和な世の中となって欲しいものです。但し、差別主義者と異文化のアイデンテティを認知しない愚かな者は除外します。
 
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