三重県玉城町佐田の「身障者就労センター 上々」が運営する「さんておーる食堂」で今月から、町民のつどい場として昨年12月に試験的に開設された「健康マージャン ロン」が本格始動した。障害のある同センター利用者がスタッフとして参加し、町民と交流。相互理解を深めて共生する新たな居場所として、期待を集めている。
同町では町地域包括支援室が中心となり、平成27年に地域ケア会議・居場所部会を発足。町民が楽しく集える場所として、同町田丸に「たまきのつどい場『協(かなう)』」を開設した。
昨年からは男性が参加しやすい第2の居場所づくりに取り組み、脳の活性化や認知症予防に効果があるとされる健康マージャンに着目。同部会のメンバーで同センターの上田大輔さん(35)が施設を会場にしてはと提案し、食堂の休業日の活用が決まった。
運営は今月から同センターが担当。「賭けない・飲まない・吸わない」をモットーに、毎週月曜日午前10時―午後3時に「ロン」を開く。町内在住、在勤者が対象で会費は1日100円。
当初から、同センター利用者の木本隼季さん(26)もスタッフとして参加。「みんなが声を掛けてくれるのでうれしい」と話す。初めは緊張から失敗もあったが自分なりに考えて対応を工夫し、月曜日はいつもより30分早く出勤して準備や受け付けなどを手伝う。
23日は約25人がマージャンを楽しんだ。初心者にはベテランのマージャン愛好家が優しく指導し、点数順にメンバーを入れ替えてたくさんの人と接する機会をつくる。
町内在住の70代男性は「認知症予防で来ているがあっという間に時間が過ぎる」、90代男性は「月曜日が待ち遠しい」、70代女性は「いろんな人と友達になれる」とにっこり。上田さんは「健康マージャンをきっかけに障害者や高齢者が分け隔てなく交わりながら共生していければ」と話していた。
問い合わせは同センター=電話0596(64)8955=へ。
【健康マージャンを楽しむ参加者らと「ロン」の運営を手伝う木本さん(正面奥)
2018年4月25日 47NEWS
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