スポーツ庁の鈴木大地長官は24日、サッカーJ2・ジェフユナイテッド市原・千葉の本拠地で、バリアフリーに力を入れている「フクダ電子アリーナ」(千葉市中央区)を視察した。鈴木長官は、身体障害者でも利用しやすい場内の設備を中心に1時間弱ほど見学。ジェフの前田英之社長や同市職員らとの意見交換も行った。
鈴木長官は、緩やかなスロープや多目的トイレ、エレベーターなど、同アリーナのバリアフリー設備を注意深くチェック。車いすの人専用に用意している席を視察した際には、試合開始後はロープを張って一般客を入れないようにするジェフの取り組みを聞き「安心して観戦できますね」と感心していた。
意見交換会には、同庁、ジェフ、同市から計12人が出席。身体障害者のより良い観戦環境を整えるために、「車いすの人が席を指定できるようになればいい」「ボックス席があればなおいい」などの意見が出た。
視察後、鈴木長官は報道陣に対して「バリアフリー、ユニバーサルデザインの観点から見て、非常によくできた施設」と総括。幕張メッセ(同市美浜区)が2020年の東京五輪・パラリンピックの競技会場になっていることに触れ、「大会期間中はフクアリがどのように使われるか分からないが、幕張と一体となって盛り上がってほしい」と期待した。
ジェフのユニホームを着て、平らな車いす席を視察する鈴木長官
2016年07月25日 千葉日報