◇視覚と聴覚に重複障害、サポートへ
◇「身近にいたら、ぜひ声をかけてほしい」
視覚と聴覚に重複して障害を持ち、コミュニケーションや社会生活に厳しい制限がある人たちがいる。彼らは「盲ろう者」と呼ばれ、一人では外出も難しいことから、全国で支援組織、当事者団体が設けられている。佐賀でも「佐賀盲ろう者友の会」(準備会)が中心になり、サポート態勢が組まれているが、把握できているのはわずか6人。支援者らは「身近にいたら、ぜひ声をかけてほしい」と呼びかける。
今年7月、佐賀市内のボウリング場。三ツ家(みつか)龍生さん(66)は、介助者の手を取り、レーンを歩く。狙いを定めてボールを投げる。ピンが倒れたことを伝えられると、ハイタッチして喜んだ。
先天性の聴覚障害を持っていた三ツ家さんは、25歳ごろから視力が低下。30歳ごろにはほとんど見えなくなった。視力低下後は、通訳者の手を持って手話の動作をする「触手話」や、手のひらに文字を書くことで、コミュニケーションを取っている。
全国盲ろう者協会が厚生労働省の調査を基に推計した盲ろう者は、全国に約2万2000人。県内には150人いると見込まれるが、現在、把握できているのは6人にとどまっている。
大きな要因は、自治体からの情報提供を受けられないこと。個人情報保護法が壁となり、どこに、どのような障害の人がいるのかを把握できず、知人、友人を介した紹介などでしか情報が行き届かない現状がある。
「参加していると、いろんな人と会話できるんです」。三ツ家さんは、表情を緩める。入会までは不要不急以外の外出は難しかった。「県外の人とも出会うことができた。これからも、もっと多くの人と話をしたり活動したり、交流したいです」
友の会で盲ろう者を支える津村一美さんは「盲ろう者は、誰ともコミュニケーションができず、家に閉じこもり、生活に張り合いをなくしてしまう人も少なくない。社会活動参加のきっかけとして、ぜひ会に入ってほしい」と呼びかけている。友の会の問い合わせは県視覚障害者団体連合会0952・29・7326。
毎日新聞 2010年9月27日 地方版
◇「身近にいたら、ぜひ声をかけてほしい」
視覚と聴覚に重複して障害を持ち、コミュニケーションや社会生活に厳しい制限がある人たちがいる。彼らは「盲ろう者」と呼ばれ、一人では外出も難しいことから、全国で支援組織、当事者団体が設けられている。佐賀でも「佐賀盲ろう者友の会」(準備会)が中心になり、サポート態勢が組まれているが、把握できているのはわずか6人。支援者らは「身近にいたら、ぜひ声をかけてほしい」と呼びかける。
今年7月、佐賀市内のボウリング場。三ツ家(みつか)龍生さん(66)は、介助者の手を取り、レーンを歩く。狙いを定めてボールを投げる。ピンが倒れたことを伝えられると、ハイタッチして喜んだ。
先天性の聴覚障害を持っていた三ツ家さんは、25歳ごろから視力が低下。30歳ごろにはほとんど見えなくなった。視力低下後は、通訳者の手を持って手話の動作をする「触手話」や、手のひらに文字を書くことで、コミュニケーションを取っている。
全国盲ろう者協会が厚生労働省の調査を基に推計した盲ろう者は、全国に約2万2000人。県内には150人いると見込まれるが、現在、把握できているのは6人にとどまっている。
大きな要因は、自治体からの情報提供を受けられないこと。個人情報保護法が壁となり、どこに、どのような障害の人がいるのかを把握できず、知人、友人を介した紹介などでしか情報が行き届かない現状がある。
「参加していると、いろんな人と会話できるんです」。三ツ家さんは、表情を緩める。入会までは不要不急以外の外出は難しかった。「県外の人とも出会うことができた。これからも、もっと多くの人と話をしたり活動したり、交流したいです」
友の会で盲ろう者を支える津村一美さんは「盲ろう者は、誰ともコミュニケーションができず、家に閉じこもり、生活に張り合いをなくしてしまう人も少なくない。社会活動参加のきっかけとして、ぜひ会に入ってほしい」と呼びかけている。友の会の問い合わせは県視覚障害者団体連合会0952・29・7326。
毎日新聞 2010年9月27日 地方版
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