ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

<ざっくばらん>美術で収入 障害者挑戦

2015年03月10日 01時32分57秒 | 障害者の自立

 ◇アートスペースからふる施設長 妹尾恵依子さん40

 今年のバレンタイン商戦では、鳥取大丸などで販売されたチョコ「ショコラ・ドゥ・アイ」のパッケージが注目を集めた。昨年開所した作業所「アートスペースからふる」で活動する障害者の作品。アートを就労の選択肢にしようという全国的にも珍しい取り組みで、すでに信用金庫のカレンダーや県のパンフレットにも採用されている。施設長の妹尾恵依子えいこさん(40)に狙いや展望を聞いた。

――活動のきっかけは。

 「県立白兎養護学校で講師をしていた際、大学で学んだ美術教育を生かした支援活動をしたいと考えたことです。退職後に、以前から友人が障害者向けに開いていた音楽教室を参考に、美術でもできるかもしれないと思い立って、2005年、個人的に美術教室を開きました」

 ――当初から就労につなげようと意識していたのですか。

 「最終的には、自立のための収入につなげたいと考えていました。しかし、絵を描いたからといって、すぐに買い手が見つかるような甘い世界ではありません。当初の生徒は1人だけ。まず、アートを楽しんでもらおうと、紙を絵の具やクレヨンで汚してもらうことから始めました」

 ――作業所に発展させた決め手は。

 「昨年開かれた第14回全国障がい者芸術・文化祭とっとり大会『あいサポート・アートとっとりフェスタ』で障害者の芸術活動に光が当たり、この流れに乗ろうと思いました。定期開催している展覧会で、ギャラリー関係者や画家の先生、来場者から評価され、鳥取市の美術展などで入選する生徒も出てきたことから、作業所として仕事を請け負えると感じました」

 ――開所から1年あまりたちました。手応えは。

 「挑戦の連続です。モデルの押切もえさんとの共同制作がありましたし、作品を披露するための展示会の回数も増えました。また、制作スタイルも変わりました。教室では、生徒と1対1で取り組んでいましたが、作業所になってスタッフが増え、複数の利用者が一緒に制作するようになりました。互いに刺激を受け、新しい分野に挑戦する人もいます。利用者のリクエストに応えられるよう、道具や材料も充実させました」

 ――収入は上がっていますか。

 「まだまだ、難しいところはあります。多くの人に知ってもらい、もっと仕事を増やしていきたい。利用者の多くは、ほかの作業所と兼業しています。制作にあたるのは週1回、半日程度で、作品が仕上がるまでには時間がかかります。うちは副業的な『セカンド事業所』でいいと思っています」

 ――今後の目標は。

 「良い作品ができれば、それだけ収入を得られ、多くの人に褒めてもらえます。作品が色んなところに使われるようになれば、さらに需要が高まり、アートで収入を得るという動きが広がる。障害者が自立して、自信を持って生きていけるように力になりたいです」

 メモ 鳥取市出身。鳥取大教育学部中学校教員養成課程美術専攻で、美術教育を学ぶ。卒業後、和紙工房などを経て、県立白兎養護学校の講師を務めた。2009年から同大で特別支援教育の外部講師。昨年9月に長男を出産し、現在は育児に専念している。活動内容は、NPO法人「楽」のホームページ(http://npo-raku.or.jp/)でも紹介している。

2015年03月09日     読売新聞


賃金や昇進で差別禁止 改正障害者雇用促進法の指針まとまる

2015年03月10日 01時27分07秒 | 障害者の自立

 労働政策審議会障害者雇用分科会(分科会長=山川隆一・東京大大学院教授)は2日、改正障害者雇用促進法の2016年度施行に向け、企業などに示す「差別禁止」と「合理的配慮」の指針について、厚生労働省案を妥当と認めた。厚労大臣は指針を告示し、法施行までに周知する。

 雇用促進法の改正は、障害者権利条約を批准するための国内法整備で、雇用分野での障害を理由とする差別を禁止。障害者に合理的配慮を提供する義務を事業主に課した。

 事業主は、障害者が均等に機会を得られ、また能力を発揮できるよう、職場環境を調整するなどの合理的配慮を提供する。過重な負担でない限り対応しなければならない。

 二つの指針では「どのようなことが障害を理由とする差別になるか」や「合理的配慮にはどのような例があり、どのように対応すべきか」を示している。

 例えば、募集・採用、賃金、昇進などについて、障害のない人には付けない条件を障害者に付ける、障害者には教育訓練を受けさせない、といったことは差別になる。

 また、障害者が業務をこなせるよう、障害の特性に応じて業務マニュアルを図や写真を利用した分かりやすいものにする、パソコンに読み上げソフトを入れる、といった調整・工夫が求められる。

 指針では主な例を示したが、実際には個別具体的で多種多様なものになるため、厚労省は指針とは別に事例集も作る方針だ。

 分科会の答申を受け、広畑義久・雇用開発部長は「合理的配慮の提供義務は我が国では初めての概念で、事業主には戸惑いもあると思う。周知啓発していきたい」と話した。

 2015年0309日    福祉新聞WEB


山ろく線車内で情緒豊かに紙芝居 障害者が制作・上演

2015年03月10日 01時23分00秒 | 障害者の自立

 精神障害のある人が秋田県由利本荘市矢島地域に伝わる民話を基に描いた紙芝居を上演するイベント列車が8日、鳥海山ろく線羽後本荘—矢島間で運行された。企画したNPOの関係者や、紙芝居の制作者ら45人が乗車し、ぬくもりあるイラストで表現された地域の物語を楽しんだ。
 イベント列車は、秋田市の「NPO秋田の民話で親子と障がい者とローカル沿線を元気にする会」(長坂博行代表)の要請を受け、鳥海山ろく線を運営する由利高原鉄道が運行した。
 紙芝居は、矢島地域に伝わる竜神と結婚した娘の悲話をテーマにした「津雲(つぐも)の池」(A2判19枚)と、歌好きの地蔵と子どもたちの交流を描いた「新所(あらところ)の地蔵様」(同16枚)の2作品。障害者の就労支援を行う秋田市のNPO法人「ごろりんはうす」を利用する5人の精神障害者が分担して制作した。

2015/03/09     秋田魁新報


被災地募金、これからも 守山で知的障害者団体が活動

2015年03月10日 01時16分16秒 | 障害者の自立

 守山市在住の知的障害児者の団体「ホタル」は八日、市内の商業施設で、東日本大震災被災地の障害者を支援するための募金活動をした。二〇一一年から数えて十回目。被災地への思いはもちろん、「人を支える側になれる実感」も原動力となり、活動を続けている。

 「普通の生活が送れていない仲間たちを支援する活動にご協力お願いします」。買い物客に向かって、発起人の織田千瑛さん(28)らが呼び掛けた。役員六人で二時間。八日は過去最高の二万七千四百八円が集まった。

 初めて募金活動をしたのは一一年七月。先に被災地へ義援金を送っていた保護者の会「守山市手をつなぐ育成会」の高橋健一会長(47)が「みんなはどうする」と問い掛けると、織田さんが「できることをしたい」と応えた。「津波や原発事故の被害を見て、健常者でも大変なのに障害がある人はもっと大変だと思った。ずっと何かしたかった」と織田さんは振り返る。

 初めての募金で集まったお金を被災地の団体に寄付したところ、寄付金の使途を書いた礼状が返ってきた。「喜んでもらえるとうれしい。また頑張って助けたいと思った」と山根健太郎君(17)。他のメンバーも同じ気持ちで、活動を継続することに。高橋さんは「普段は支えてもらう側になることが多い。支える側に回れることが、やりがいにつながっている」と目を細める。

 今回の募金も合わせて寄付総額は十六万円を超えた。織田さんは「被災地から復興したから大丈夫と言われるまで、二十回でも三十回でも続けたい」と意気込んでいた。

被災地の障害者のための募金を呼び掛ける織田さん(左から2人目)ら=守山市のモリーブ前で

2015年3月9日     中日新聞


登別・障害者週間記念事業でステージ多彩に

2015年03月10日 01時13分00秒 | 障害者の自立

登別市障害者福祉関係団体連絡協議会(高橋良夫会長)主催の第10回「障害者週間」記念事業が7、8の両日、市内富士町の市民会館で行われた。関係者が障害を持つ人との共生の必要性と福祉について理解を深めた。

 1975年(昭和50年)12月9日に国連で「障害者の権利宣言」が採択されたのを契機とし、日本では障害者基本法で12月3~9日を「障害者週間」と定めた。障害者の自立と社会参加の実現を目指し、登別も毎年、記念行事を開いている。

 8日の式典には約250人が詰め掛けた。開会あいさつで高橋会長が「障害のある者、ない者、お年寄りも関係なく、ぬくもりのある登別を目指して活動していますので、より一層のご協力をお願いします」と述べた。来賓の松橋学副市長、赤根広介道議、天神林美彦市議会議長、佐藤逸夫市社会福祉協議会会長が祝辞を寄せた。

 ステージは湯乃華太鼓の勇壮な演奏で幕開け。息の合ったバチさばきに、聴衆から大きな拍手が送られていた。この後、ふれあいカラオケ大会が行われたほか、ゲスト出演の幌別西小学校の児童による合唱、楽器の演奏、登別明日中等教育学校合唱部員が爽やかな歌声を披露し、記念事業に花を添えた。

 同会館内ではボトルキャップアート作りなどが実施された。参加団体会員の絵画や陶芸、書など約150点も展示され、来場者の関心を集めていた。

【2015年3月9日(月)朝刊】    室蘭民報