ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

障害者団体向けの低料金郵便、不適正利用の防止策を導入へ

2009年03月04日 01時20分59秒 | 障害者の自立
 障害者団体の定期刊行物を低料金で郵送する制度「心身障害者用低料第3種郵便物」を利用した郵便物の約8割が制度の趣旨を逸脱したダイレクトメール(DM)などだった問題で、日本郵政グループの郵便事業(日本郵便)は3月2日、不適正利用の再発防止策を導入すると発表した。

 同制度では1通最低8円で定期刊行物を発送できるが、1回の発行部数に占める有料購読分が8割以上との条件がある。2007年4月―2008年10月に発送された刊行物の78.5%がこの条件を守らないDMなどだった。6月1日からは定期刊行物の発送量が一定を超える場合などに、有料購読分の割合を証明できる領収書や会計書類などの提出を求める。

 また制度を不適正利用した事業者が、定期刊行物に掲載する広告量の制限を免れるため、封筒などの外装に広告を印刷していた問題にも対処する。6月1日から外装と刊行物に掲載する広告の合計面積を、刊行物の印刷部分の面積の5割以下にする制限を設け、発送のつど刊行物と外装の見本を提出するよう求める。

 これに先立ち3月1日から、障害者団体が有料購読分の割合を証明するために必要な資料を一覧表にまとめ、日本郵便の社内マニュアルで明確化する。また料金別納で刊行物を引き受ける際、顧客情報を記録し、毎月引き受け状況を確認する。毎月の発送量が一定を超えた場合には特別調査を実施する。

 このほか制度を利用する障害者団体には3年ごとに公共機関の証明書を提出するよう求める。証明書を発行する機関は、厚生労働省や都道府県などに限定することを社内マニュアルに明記する。

お年寄り、障害者の声生かしたおしゃれ着制作 

2009年03月04日 01時13分13秒 | 障害者の自立
 お年寄りや障害者にもっとファッションを楽しんでほしい-。神戸服飾専門学校(神戸市灘区永手町二)の学生十三人が、着脱のしやすさなどにこだわった「ユニバーサル・デザイン」の服を作った。特別養護老人ホームで生の声を聞いたり、障害者に試着してもらったりして試行錯誤を重ね、一日には中央区中山手通三の北野工房のまちでファッションショーを開き四十点を披露。学生は「目指すは実用化」と張り切っている。

 約一年前に同校一-三年の有志が始めた。きっかけは、学生の一人が祖父を見て「昔はあんなにおしゃれやったのに」と感じたことという。

 神戸や明石市内の福祉施設五カ所の協力を得て、好きな色や肌触りなどを聞くアンケートを実施。「伸縮性がなく、着脱しやすい服がない」「色もデザインも地味」などの意見をデザインに取り入れた。

 ファスナーを付けてサイズ調整をしやすくしたり、袖口をゴム素材にして着脱しやすくしたりしたほか、背中や腰周りに綿を入れてクッション性を良くした。気持ちが明るくなるよう、色やおしゃれなデザインにもこだわったという。

 ウエディングドレスを担当したのは、定年退職後、同校に入った前阪幸子さん(62)。車いすを利用したまま着られるよう、上半身と下半身を分け、巻きスカートにするなど着脱しやすさを追求したという。

 一日のショーでは、服を脱いだり着たりするデモンストレーションもあり、障害がある参加者にも好評だった。実行委員長の鳥形(とりかた)仁哉さん(22)は「ファッションと機能性の両立は難しいが、商品化を目指し、世の中にユニバーサル・デザインを広めたい」と話していた。


大橋製作所の障害年金横領:再発防止訴え陳述 国など請求棄却求める /奈良

2009年03月04日 01時09分30秒 | 障害者の自立
 障害基礎年金を横領されるなど劣悪な労働環境に置かれたとして、家具製造販売会社「大橋製作所」(広陵町、破産)の知的障害のある元従業員10人が、国や元社長(44)=業務上横領罪で服役中=らに約2億1200万円の慰謝料を求めた裁判の第1回口頭弁論が2日、奈良地裁(坂倉充信裁判長)であった。国など行政機関は請求の棄却を求めた。

 訴状によると、元社長らは、年金を横領し会社の運転資金に充てるなどし、元従業員らに精神的苦痛を与えたとしている。国については「知的障害者を雇用する事業所を定期的に調査をせず事態を放置し続けた」などとした。「被害を防止するべきだったのにしなかった」として、国の他、県、広陵町、独立行政法人「高齢・障害者雇用支援機構」にも支払いの連帯責任を求めた。

 元従業員の篭谷英次さん(36)は法廷で、「会社が倒産して年金が取られていたことを知った。二度とこういうことが起きないようにして下さい」と再発防止を求め、意見陳述した。元従業員の松原あい子さん(50)も「お金が使われていなかったら、新婚旅行にも行けた。お母さんの立派なお墓も建てられた」と訴えた。

 弁護団の高橋和宏弁護士は「障害者の側から不正行為に対して積極的に救済の声を上げるのは困難。訴訟でも知的障害者の特殊性に考慮した審理が必要」と陳述した。

支局長からの手紙:「障がい」を考える /高知

2009年03月04日 01時05分45秒 | 障害者の自立
 「障害」→「障がい」

 昨秋、1週間前と後で本欄の表記を変えました。読んでいた1冊の本に影響されたからです。4歳の時、交通事故で両腕を失った小島裕治さん(80年生まれ)=愛知県西尾市=が書いた「足でつかむ夢」(ブックマン社)です。

 夢とは何か。中学教師です。両足を使って黒板に字を書き、パソコンも使います。前向きな小島さんもハンディと向き合うまでには激しい葛藤(かっとう)がありました。その小島さんが本で「障がい」と表記していたのです。これまで私は紙面で無意識に「障害」と書いてきましたが、「言われる方は嫌に違いない」と気づいたのです。

 「障害」は本来、「障碍(がい)」と表記されていました。「妨げ」などを意味する「碍」が当用漢字外のため、同じ音の「害」が当てられたようです。「碍」の本字は「礙」で、大きな岩を前に人が思案して悩んでいる様子を示したものです。

 「障害」表記を使う県は昨秋に県民世論調査をしました。公文書などで「障がい」と改めることについて、賛同意見は1割にとどまりました。「障害」のままでいいという人は43・2%でした。その理由は、表記ではなく使う人の気持ちの問題(45・9%)▽言葉が定着(29%)--などです。

 県によると、「障がい」表記は07年に条例で定めた山形県をはじめ、10道府県が導入しています。また、韓国では、「障礙人」と漢字表記し、「障害」とは区別して使われているようです。

 4歳の時の事故で、てんかん発作のある山崎利忠さん(34)=高知市=は即座に言います。「『障害(がい)者』という言葉自体おかしい。誰かと比較されて言われているみたい」。母洋子さん(60)も「親たちは『障害(がい)』という言葉を使いませんね」。「障がい者」と区別せず、同じ一人の人間だという当然過ぎる感想です。細かい表記にしか目が行かなかった思慮の浅さを恥じました。

 筋ジストロフィーを患い、人工呼吸器を使う高橋真子さん(25)の意見には、返す言葉がありません。「辞書で『障害』を引くと、『妨げ』と出ます。障害者は社会の妨げになるんでしょうか」。「障害(がい)」という言葉自体がおかしいので、表記にはこだわらず「障害」と書いています。

 逆に「障害」と表記すべきだという意見もあります。高田短期大(津市)人間介護福祉学科の千草篤麿教授は「障害者とは『害のある人』という意味ではなく、『社会から害を背負わされている人』ととらえるべきです。安易に『障がい』とすると、社会から背負わされている『害』が軽減されたと錯覚してしまう」と指摘します。

 考えれば考えるほど、奥が深い問題です。これでいいという正解は見つけられていません。肝心なのは、障がいがある人が暮らしやすい社会を作ることです。表記だけ工夫して良かれとせず、その根っこにある問題を忘れないでおきたい。悩んだ末の今の思いです。

提訴受け議事録を一転開示 障害者サービスで小笠原村

2009年03月04日 01時00分19秒 | 障害者の自立
 脳性まひで重度身体障害のある東京都小笠原村在住の大久保健一さん(32)が、障害福祉サービスの支給時間を決定した村の審査会の議事録を開示するよう東京地裁に提訴した途端、村が当初の非開示決定を覆し、議事録を開示していたことが2日、分かった。

 大久保さんの代理人の藤岡毅弁護士が同日会見し、「ほかの自治体でも審査会は開催の有無さえ本人に知らされない。自治体はきちんと開示すべきだ」と訴えた。

 大久保さんは自宅で一人暮らし。障害者自立支援法に基づく「重度訪問介護」を受けており、昨年8月、月320時間の支給を申請した。

 ところが村の審査会で月178時間しか認められなかったため、議事録の開示を請求。「審査会は非公開」として全面非開示とされたため、今年1月、非開示処分の取り消しを求め提訴した。

 村は今年2月に訴状が届くと、その2週間後に一転、議事録を開示。議事録では「村の財政や高齢者介護の現状などを考えると、支給量は妥当」とされていた。村は「提訴前から開示を検討していた」としている。