ゴエモンのつぶやき

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施設解体宣言をしたのだが‥…

2007年01月22日 00時23分49秒 | 障害者の自立
[施設解体宣言]2002年に当時の浅野知事が出した宣言です。
しかし、障害者自立支援法の施行により地域移行がより難しくなった。と言う現状が出てきています。


 宮城県内最大の知的障害者施設「船形コロニー」(大和町)で暮らす入所者の地域移行のスピードが鈍っている。障害者自立支援法による報酬単価の引き下げなどが影響し、地域での暮らしを望む障害者や家族の希望がかなえにくい状況となっている。設備や体制面で地域移行に不安を持つ親も多い中、コロニー側は「環境や制度の変化は厳しいが、着実に地域で豊かに暮らせる場の整備を進める」と強調している。

 コロニー入所者の地域移行は、2002年11月に発表されたコロニーの「解体宣言」から本格化した。グループホーム(GH)などに移った人は03年度64人、04年度74人、05年度38人と、着実に実績を積んできた。それが、06年度は11人(06年12月1日現在)にとどまっている。

 昨年4月に施行した障害者自立支援法では、障害程度が軽い区分「1」の人が入るGHと、「2」以上の人のケアホーム(CH)に分けられ、いずれも運営主体への報酬単価が引き下げられた。

 黒川郡内に設置されているGHとCH計13棟を管理する県社会福祉協議会の「パレット吉岡」(大和町)では、昨年10月に支援法が本格施行されてから、収入が前年比で約25%減少した。半年で、約1000万円減る見込みという。

 加えて、県社協の関係者は「次々とホームを設置する余裕がない」と打ち明ける。世話人を十分に雇えず、日常支援や夜間の巡回体制が不十分になるからだという。この点も、地域移行にブレーキがかかる背景となっているようだ。

 地域移行には、入所者の親の間で消極的な意見も残る。入所者の親らでつくる「育成会」の高見恒憲会長は「24時間の管理が行き届く施設の方が安心できる。地域移行の条件は整っていないのではないか」話す。

 コロニーが06年1―5月に行った調査では、05年12月までに地域移行した入所者の親ら身元引受人のうち、43人(56%)が地域生活の継続を希望した。施設復帰を望むのは15人(19%)、「分からない」が19人(25%)だった。

 コロニーの高橋勝彦総合施設長は「施設で一生を終えるのは望ましいことではない。制度を見極めながら、地域でも暮らせる選択肢を整備する努力を続ける」と話している。

[解体宣言]2002年11月、県から船形コロニーの運営を委託されている県福祉事業団(現県社会福祉協議会)が10年までに全入所者の地域移行を目指す「解体宣言」を発表。浅野史郎前知事は04年2月、県内すべての施設入所者の地域移行を目標に掲げる「みやぎ知的障害者施設解体宣言」を出した。村井嘉浩知事は06年2月、解体目標年を撤回するなど県の解体宣言について見直しを表明した。