Sinks in Alcohol

節操なくお酒に沈む、ある酒飲みの半生

日本の田んぼを守る

2011年12月03日 | 日本酒
今年も、郡山の泉屋さんの頒布会をお願いしております。
今回のお酒は、11月分の頒布会から。

【金寳(きんぽう)】


日本の田んぼを守る酒蔵。
と書かれ、「田守(たもり)」と銘打っています。
規格上は、

「穏」特別純米 山廃造り

となっています。



福島の仁井田本家のお酒です。
2011年11月出荷。

さっそくレビューへ参りましょう。


上立ち香は、米の甘みと雑穀のような旨味のあるものが入り交じったような香り。
ほんのりと漂う乳酸の香り。

口に含むと、まず舌先に酸、次いでふんわりとした旨味が広がります。
甘みはそれほど感じられず、香りもほんのり。

口の中で転がすと、酸はサイドへ移動。
宙に旨味が浮いて、滑り込むようにじんわりと渋味が寝そべってきます。
酸は喉奥にちょこんとある甘みを拾って、もともとある田んぼの香りの含み香を引き立てる。

後口は酸渋で〆。
中間では主張していたはずの旨味が、喉を通ると急におとなしく、さっぱりと消えてなくなります。
鼻に抜ける香りが非常に心地よいです。

これはうまいです!
中間に強いアタックがあり、前後では比較的おとなしめ、キレのある酒質。
実は「金寳」は初めて飲みましたが、凛とした口当たりから叙情的な後口まで、いろいろな風景を魅せてくれます。
温度を上げるとこれまた素敵、甘みがしっかりと感じられ、丸みと艶を両方感じられる味わいに。

アテは選びませんが、今日はさっぱりと「なめこおろし」で。


間の緑は大根の葉です。

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8 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (酒呑親爺)
2011-12-04 09:34:17
田守は、山廃のせいか(?)親爺はダメでした。
まだまだ、修行が足りません。
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Unknown (sendai-hatsudai)
2011-12-04 13:44:20
泉屋さんに受取りに行った際、飲み方は常温かぬる燗を勧められたので、その通り試したら結構旨く味わえてます。人の言う事も聞くもんですね(笑)
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やはり常温かぬる燗ですね! (四十代)
2011-12-05 11:46:07
いつもながら分かりやすく明快なレビュー、とても参考になります。ありがとうございます。
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Unknown (dians)
2011-12-05 23:24:29
なるほどです!
四十代さんに同じく、参考になります。
ちょうど今呑んでるのでじっくりと味わいたいと思います。
(先日は御一緒できて良かったです♪)
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山廃 (godanism)
2011-12-06 14:12:10
>酒呑親爺さま

山廃が苦手な方はダメかもしれませんね~。
トレンディな味わいではないのですが、私は結構好きでした(^^)
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受け取り (godanism)
2011-12-06 14:13:03
>sendai-hatsudai さま

泉屋さんに、直接受け取りに行かれたんですか。
羨ましいです。
確かに、温度を上げると美味しいお酒ですよね~。
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常温かぬる燗 (godanism)
2011-12-06 14:14:30
>四十代さま

冷酒の状態で飲むと、渋みが目立つ印象ですよね。
温めると旨みがしっかり溶けだしてくるので、常温以上がオススメですね(^^)
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先日 (godanism)
2011-12-06 14:16:15
>dians さま

こちらこそ先日はありがとうございました!

これからの季節には、こういう質のお酒のほうが相性のよい料理が増えてきますから、ちょうどよいな、と思っています。
じっくり楽しみたいですね(^^)
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