Sinks in Alcohol

節操なくお酒に沈む、ある酒飲みの半生

萩の鶴 極上純米 中取り生原酒 12号/14号

2012年07月20日 | 日本酒
連日の更新となります。

【萩の鶴(はぎのつる)】


前エントリと、規格は同じお酒です。



ですが、こちらは仕込み順号が違う。
要するにタンク違いです。
前回は11号、今回は12号。

通常商品だと、号数の記載はありません。
こちらは仙台いづみやさんの別注品。
本数を仕込むなら、号数書いてくれや、という。

前回の11号とどのように違うでしょうか。
レビューにいきましょう。


上立ち香は甘い香り。
吟醸香ではありませんね。
若干、ビターな甘さを伴っています。

口に含むと、まず舌先に酸。
その酸に覆い被さるように甘みが感じられてきます。

口の中で転がすと、酸は上顎へ。
舌先にはガスがジュワッと出てきます。

後口は甘酸で〆。
キレはまずまずで、余韻にはキャラメルのような甘みがふんわり漂います。


あれれ、11号とぜんぜん違います。
規格はまるまる一緒、仕込みも出荷も時期としてはほぼ一緒。
それなのにずいぶんと違う印象ですね。


さて、実はもう1本。


こちらは14号と明記されています。



規格は11号/12号と一緒。
これも併せてレビューしてしまいましょう。


上立ち香はビターな香り。
ほんの少しですが、セメ臭を感じます。

口に含むと、舌先には酸、次いで酸に覆い被さるような甘み。
酸は甘みの覆いから抜け出して、舌の中心線をなぞるように伸びてきます。

口の中で転がすと、酸は喉奥手前へ移動。
甘みが酸を追いかけるように舌の真ん中へ。
舌の両サイドからも酸が出てきて、南国フルーツのような口当たりです。

後口は甘酸で〆。
キレる段階になって、舌先にガスが感じられてきます。
余韻はナッツ系の甘みを残します。


これもやはり11号・12号とはまるで性格の違うお酒。
どうしてこうも違うのでしょう?
水・米・酵母・精米・搾り・時期・造る人、計画上の仕込みがまったく一緒でも、出来上がる酒は面持ちの違うものになる。
ここに日本酒の面白みがあると言っても過言ではありません。


ちなみに、godanism は12号が一番好みでした。笑