Sinks in Alcohol

節操なくお酒に沈む、ある酒飲みの半生

天野酒 純米無濾過 荒走り 生もと造り

2011年09月06日 | 日本酒
2回連続で同じ銘柄のご紹介です。

【天野酒(あまのさけ)】


生もと造りは変わりませんが、酵母は蔵付きのもの。
荒走り部分飲みの瓶詰め。
うっすらとおりが入っています。



前回のと今回のは通称「山本スペシャル」と呼ばれているものです。
蔵人・山本克明氏が全責任を負って醸されているとか。
私は今期初飲みでしたのが、まったく知りませんでした。

ともあれレビューに参りたいと思います。


上立ち香はフルーティな吟醸香。
グレープフルーツ系の、くすぐったい酸が感じられます。

口に含むとまず飛び込んでくるのは酸、舌先にはピリッとした発泡感。
しなやかに舌を這うように甘みが感じられてきます。

口の中で転がすと、ほろっとした渋味とともにジューシィな旨味。
軽めの味わいながら、甘酸のバランスのとれた中間地点です。

後口は渋酸で〆。
鼻に抜ける香りは甘く、キレも良い。
余韻に若干の渋味とアルコール感を残しますが、まず気にならないレベル。


これのどこが生もと造りなのでしょうか。
たしかにほんのりと乳酸っぽさを漂わせながら、でもそれを全体の輪郭に溶け込ませてしまっているようです。
全体のバランスはgodanismの好みど真ん中。
めちゃめちゃ旨いっすね。


アテは「きんぴらごぼう」。