「ドラママチ」角田光代著、読んでみました。
図書館の予約の順番が回って来たので「ドラママチ」読んでみました。
「角田 光代」著作は今回で6作目となります。ここの所、自分の読んだ彼女の作品が続けざまに「しっくりこない」モノだったので、今回も期待はせずに読みはじめたんですが、この作品は久々に「ストライクゾーン」に入りました。
たぶん主人公の女性たちの年齢が近い点と、舞台になっている中央線・京王線沿線の街に土地勘がある点も楽しく読めた要因だったと思います。
ストーリー的に「特に何がどう?」って言う事もなく、何か心に響く事が有る訳でもないんですが、著者が描き出す女性たちの恋愛・結婚・家庭等における思考・行動は恐ろしいほどにリアリティがあり、読みながら「角田光代」って、こう言うの描かせたら「天才だなぁ」とつくづく感心してしまいました。
個人的には「ワタシマチ」「ツウカマチ」「ドラママチ」のストーリーが気に入りました。この作品の中で絶滅寸前?の「喫茶店」が結構重要なアクセントとして何回か使われていました。
今は「スタバ」とかの「カフェ」が幅を利かせて、あまり見かけなくなってるんですが、そう言えば自分が青春時代(笑)には「喫茶店」って言うのがたくさん有って、彼女と待ち合わせをしたり、訳も無く友人たちと「だべったり」した記憶が残っています。
そんな体験も思い出しながら今回の作品は十分楽しむことが出来ました。これから、彼女の作品は「レビュー」とかで評判が良いのを選んで読んで行こうと思っています。