「ワシントンハイツの旋風」山本 一力著、読んでみました。
「ワシントンハイツの旋風」山本一力著、読んでみました。
ふとしたきっかけで、終戦後から東京オリンピックまでの間、現在の「代々木公園」が「ワシントンハイツ」と言う名の東京駐留の米軍将校のためのレジデンスとなっていた事を知り、興味を持ち、この著作を読んでみる事にしました。
何の情報も無く読みはじめたんですが、内容はどうやら著者「山本一力」の青春記の様で、高知での旧友との別れから、高度成長時代の東京を舞台とした旅行会社の社会人として活躍していく様が描かれています。
肝心の「ワシントンハイツ」に付いては多少の描写はあったが、あまり重きを置いているようではなかった。
自分も子供の頃、米軍キャンプのPXに行った事があり、日本と比べ豊かさの度合いが違っていることを感じましたが、その頃より更に前の時代、そのギャップは物凄いものであっただろうし、家族で住込みの新聞配達をやっていた様な著者の境遇では尚更であったと思う。
華麗なる?女性遍歴と、低学歴ながら「ワシントンハイツ」で身につけた英語力と機転で仕事を次々と成功させていく様は、ちょっと「自慢かな?」と思うところもあるが結構楽しく読めました。
「山本一力」さんって、ネットの画像検索で写真をみたら、なんか見覚えがあった。どうやらテレビのコメンテーターをやっていた時に見かけたんだろうと思う。
「直木賞」も受賞してたんですね。また何か機会が有れば他の著作を読んでみようと思いました。
*当時、外界と違った輝きを放っていた米軍将校のレジデンスだった場所が、今ではホームレスのブルーシートの小屋に占領されているって言うのも、何かとっても皮肉な事ですね。
当時の「ワシントンハイツ」の様子です。