雨色花２

　世間（よのなか）を　何に譬（たと）へむ　朝開き
　　　　漕ぎ去（い）にし船の　跡なきごとし
　　　　　　　ー沙弥満誓（さみまんぜい）　万葉集ー

　夜明けに港から船が出て行ってしまうと
　その航路は何も残らない
　世の中を人生を譬（たと）えるならば
　そんなものなのかもしれない

　沙弥＝仏門に入り剃髪後も妻子を持ったままの僧侶

ブログを始めて１８年経過、１９年目に突入しました。
もう成人年齢だね。　だから何って感じだが。
存在してても姿が見えなくなれば
後には何も残らないとは言い得て妙ですが
とりあえずネット上には１８年分の日記があるってことで
それこそ何だって話デス。
もうちょっと実のある事を書きたいデス。

散りはてぬ

　惜しめども　散りはてぬれば　櫻花
　　　　いまはこずゑを　眺むばかりぞ
　　　　　　　ー後白河院御歌　新古今和歌集ー
　
　どれほど大事に思っていても桜は散ってしまい
　空しく梢を眺めるばかりだ

買い物に行きついでに近場の桜を見た。
近年に植え替えられた若い木は
花がほぼ散ってしまっていたが
公園に見事な満開の大木があった。
とても見応えある姿だった。

川本喜八郎さんの人形が美しい
○ＨＫ人形劇「平家物語」がＥテレで再放送中！
先日、ＢＳ４Ｋで深夜枠に放送していたが
さすがに録画してまではちょっとだったけど
○ＨＫ＋でもやっているので
都合の良いときに見られるの最高～。

１９９３年放送で今までも２度くらい見たが
何度見ても味わい深い古典です。
後白河法皇も冒頭出てきたね。　
憎たらしいキャラだが、情緒ある和歌はさすが。
高貴な貴人は基礎教養の和歌が
対人コミュニケーションの重要ツール
だったんだなぁとシミジミ。

闇はあやなし

　　春の夜の　やみはあやなし　梅の花
　　　　　　　　　色こそ見えね　香やはかくるゝ
　　　　　　　　　　　　　　凡河内躬恒　古今和歌集

　春の夜はおかしなものだ　梅の花を隠しても
　香りで分かってしまうのだから　その色も見せて欲しい

いよいよ昼間の暖かさが増してきたので
今週から花粉症の薬を飲み始めました。
（今年の花粉量はどんだけなんだか予想の報道無いな。）

たまに寒い時もあるけど、このまま春になっちゃうのかなー。
それならそれで片付けもしないと。
寝ている部屋の絨毯がすり切れているので
新品に取り替えた後の居間の古い絨毯を敷き直したい。
ベッドとか本箱とか本の箱とかどけて。
想像だけで腰痛になりそう。
現に昨日も久しぶりに見舞われて・・・・
身体が伸ばしにくかった。　腰痛はツライ。
あっという間に暑くなるかと思うと今から始めないと！
（今年も酷暑か？　はぁぁ～。）

春薫

　　ひとりのみ　ながめて散りぬ　梅の花
　　　　　　　　　　知るばかりなる　人はとひこず
　　　　　　　　　　　　　八條院高倉　新古今和歌集
　
　　梅の花が散るのをひとりで眺める
　　かつての知り合いは誰も訪ねてこないから

昼間は暖かくても夜がシンシンと冷えるこの頃。
雨が全然降らないので乾きまくって咳になる。

肺炎予防の接種の予約を入れた。
コロナの接種はいつまでタダで受けられるのか調べておかないと。
そして副反応がコロナの比じゃないという帯状疱疹。
先日、薬局で遭遇した高年齢女性が
帯状疱疹になって痛い痛いと言っていたのが
結構ショックで・・・やっとかなきゃダメかと。
リューマチより痛いそうだ。
昔、同じ職場の人が罹って
普通は皮膚の表面に発疹が出るのだが
内臓にも出たらしくて重病になり、そのまま仕事は辞めた。

痛いのが続くの耐えられない。
今だって腕の筋痛めての不快感ですら耐えられないのに。
穏やかに痛みのない生活送りたい。
健康最優先だ～。

鳴きて移ろう

　　梅が枝に　鳴きてうつろふ　鶯の
　　　　　　　　　はね白たへに　あわ雪ぞ降る
　　　　　　　　　　　　　よみ人しらず　新古今和歌集
　　
　　梅の枝を飛び回る鶯の羽根に淡雪が掛かって
　　白い衣を纏っているようだ

じわじわ寒い。　久しぶりにコタツから出られない心地。

大河ドラマで「古今和歌集パクったでしょう」が出てきたので
改めてその成り立ちを見てみたら
紫さん誕生の８０年前には編纂されていたので
貴族の基本教養なのは分かった。

私の好きな新古今は古今集から２００年を経て
誕生した和歌集大成だったようだ。
多くの歌を集めるだけでも気が遠くなる。
選出に４年ほどかかったが、別の選出本もあるので
いろいろ選びがたかったのだろう。
などと寒い中、彼方の歌詠みに思いをはせる引きこもりの冬。

松の木の

　松の木の　並みたる見れば　家人（いはびと）の
　　　　　　　　　　われを見送ると　立たりしもころ
　　　　　　　　　　　　　　　　　物部真島　万葉集
　（旅の途中）松並木の情景を見ると　
　（出かける時に）妻が私を見送ろうと
　立っていた姿のように感じられてしまう

新年早々、大地震に旅客機事故と物騒続き。
もう今年はどうなってしまうのでしょう。
元旦は晴れて、季節にそぐわない暖かさでしたが
その後は天気が崩れて寒い。
それが普通なんだろうけど、今までが今までなので
ため息しか出ない。

寒いので特に出かけず、家に引きこもり
って普段からそうだけどサ。
今年は体力増強のため、外出を心がけようと思う。
あの通販番組のステップ健康器具が非常に気になる。
ウォーキングするか家で足踏み運動するか
明日の私はどっちだ。

駆け抜ける刻

　　ゆく年の　惜しくもあるかな　ます鏡
　　　　　　　　みる影さへに　くれぬと思へば
　　　　　　　　　　　　　　　　古今和歌集　紀貫之
　暮れていく年が惜しく思われるのは
　鏡で見る自分の姿が年とともにくすんでいくようだから

年末デス。
今日は朝のうち雨降って寒かったため
こまごま片づけるはずの予定は先延ばし。
お正月用の食器を出して洗って
テーブルの汚れを強力洗剤使って落として
もうこれでいいだろうとしました。

今年を振り返って思いついたことを
書こうとしたのですが
ネガティブにならざるを得ない
世界の状況とかこの国の現状とかが
どうしてもよぎってしまうので止めました。
来年はもっと心の底から明るくなれる
話題があればいいなぁ。

このブログにいらした方々も
良いお年をお迎えください。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

袖香る春

　折りつれば　袖こそにほえ　梅の花
　　　　　　　　ありとやここに　鶯の鳴く
　　　　　　　　　　ー読み人知らず　古今和歌集ー

　梅の枝を折ったら袖に香りが移った
　花は無いのに香るので　鶯が来て鳴いている

大寒波に雪がと大騒ぎでしたが
この近所では雪は免れました。
夜中前後に強風吹き荒れていたので
雪雲はどこかへ行ってしまったのかも。
寒さも・・・家から出なければ何とかなる程度。
家の外に蛇口があるので、金属部分をタオルで巻き
その上からラップ固めしておきました。
これでこの冬は大丈夫か？

それにしてもドラマ大奥が緊急事態仕様だったので
上に左にテロップがうるさかった。
今夜、再放送録画して見直したい。

先駆ける春

　梅（むめ）が香を　袖にうつして　とどめてば
　　　　　　　　　　　春はすぐとも　かたみならまし
　　　　　　　　　　　　　－読み人知らず　古今和歌集－
　
　梅の香りを袖に閉じ込めておけば　
　　春が過ぎても思い出をずっと残しておけるだろう

マイナス１２℃の寒波がやってくる～。
雪も多少は降るかも・・・マジで家の中が冷凍庫・・・・・。
半纏を引っ張り出して着こむしかない！

長いこと冬のコートを新調してなかったが
春先にも着れる薄手のを通販で買った。
かなりお手頃価格ではあったのだが
明細を見たら、送料と消費税が結構な割合に。
経済新聞にもそのせいで通販のうまみが無くなり
実店舗での消費が増えたとあった。
確かに！

とはいえ、近所のショップに欲しいタイプの服が
確実に置いてあるわけじゃない・・・。
体力無いからバーゲンをあちこち見て回るなんて無理～。
若い時はそんなのヘッチャラだったのになぁ。
予算が無い分、歩いてお得なものを探したワケだよ。

何だかんだで通販は年寄りの味方デス。

冬の徒然

　待つ人の　今も来たらば　いかがせん
　　　　　　　　踏ままく惜しき　庭の雪かな
　　　　　　　　　　　　　　　　ー和泉式部　金葉和歌集ー

　足跡を付けるのが惜しいほど美しく積もった庭の雪
　今、待ち人が家に来たらどうしたらよいでしょうね

一年で一番寒い時期が来た。
来週初めに寒波が覆うので雪になるかも・・って困る、寒い！
取りあえずは雪かき用スコップを物置から出してこなくては。
ゴム長靴が欲しい今日この頃。
雪国用のがいいんだけどね。　この辺じゃないだろうし・・・。
あれか！　ホームセンターで作業用のを当たるか。
ちょっと離れたところにある○ークマンにいろいろありそう。
出かけるのが面倒なのでコタツで妄想して
それっきりになりそうな私。