6月15日晴天、恒例の探歩会で「美濃磁器発祥の地・陶の里市之倉」 (岐阜県多治見市)を散策。
市之倉・オリベストリート付近には窯元・製陶所などが50有余、その中でも窯元(見学可または販売有)
が20程あります。 これらの陶の里を自由に散策できます。 どの窯元を見学しても、それぞれ得意とする
分野があり様々でした。
代表的な織部焼、志乃焼、黄瀬戸などの製品をとってみても、形状、デザイン、色彩 など窯元により相異し
興味は尽きることはありませんでした。
さらに、時代の流れによる変遷、窯、土、釉薬など考えると陶の里の奥深さを肌で感じられました。
また、毎年4月第2土日には、窯元たちによって陶祖祭(陶器市)が、10月第1土日には陶の里フェス
ティバル(陶器市)がおこなわれ、多くの陶器ファンで賑わうとのこと。
是非一度、陶器市の賑わいをみたいものだと強く感じました。
美濃焼の基礎をつくった中興の祖、加藤常政の業績 オリベストリートの家並みの外壁面にこのような皿、受皿
を讃えて大正6年(1917)4月に秋葉山中腹に碑を などが、飾られていた。
建立。 毎年4月に陶祖祭が盛大に行われます。
玉山窯の織部焼製品の陳列棚。 窯元の御当主、玉置 広千窯の石垣:明治、大正、昭和の市之倉焼・登り窯
保夫は岐阜県重要無形文化財保持者です。歴史に培 で焼かれた染付の皿、茶碗などが石垣に埋め込まれて
われた秘伝が四代に継なぎ、その伝統が創り出されて いる。
います。
広千窯:ご当主のご厚意によりロクロを回しながらの 八幡神社の陶天井:地元窯元・美濃を代表する陶芸家
実演を見せていただきました。 の方々による陶板の絵付け80枚の力作が休憩所の
天井に張り付けられています。 (平成19年10月完成)
織部ストリートの道路わきの一隅に飾られている。 さかずき美術館展示室:明治から昭和にかけて作ら
れた市之倉の薄く精緻な染付盃をはじめ記念盃など
展示されています。
幸兵衛窯本館前
現当主である七代加藤幸兵衛は、独自の現代的な作風をはじめ、
桃山陶やペルシア陶器といった幅広い作風を展開し活躍しています。
そして七代幸兵衛の指導のもと、三十余名の熟練職人を擁し、
品格ある和食器の制作を志しております。
☆☆☆6代目加藤卓男(1917~2005)は人間国宝に認定。
幸兵衛窯の展示販売品の陳列棚 美濃系単室半地上式穴窯:桃山時代の頃まで盛んに
つかわれた。 「登り窯」以前の形式の窯です。 赤松
を燃料に約4昼夜焼成します。 今でも年に1~2回
使用している。
幸兵衛窯の煙突 幸兵衛窯の外観
幸兵衛窯の外観の一部 幸兵衛窯の外観の一部