一人で行ったマレーシアで、偶然、一緒になった友だちは、風子ばあさんよりも、もっと年長である。
いつもぼそぼそと小声で喋り、身なりもかまわず、まあ、はっきり言えば、あまりぱっとしない人である。
レストランで、ドリンクの注文になった。
二人ともあまりイケる口ではない。
ただビールと注文すれば、それぞれに瓶ビールかジョッキがくるだろう。 とても飲みきれない。
瓶ビール一本を二人で分けて飲みたいね、ということになった。
さて、なんと伝えるか?
風子ばあさんが思案している横で、彼女が、さっと手を上げてウエイターを呼んだ。
そして、堂々と言ったのである。
ワン・ビヤー・ツー・グラス。
な~んだ、それでいいのか、それなら、私にだって、言えらあ、と思ったが、とっさにそれが口に出なければ、言えないのと同じである。
たとえ、ワン・ビヤー・ツー・グラス、でも相手に通じれば、立派に英語が喋れる人なのである。
以来、風子ばあさんは、彼女を見直し、一目置いている。
いつもぼそぼそと小声で喋り、身なりもかまわず、まあ、はっきり言えば、あまりぱっとしない人である。
レストランで、ドリンクの注文になった。
二人ともあまりイケる口ではない。
ただビールと注文すれば、それぞれに瓶ビールかジョッキがくるだろう。 とても飲みきれない。
瓶ビール一本を二人で分けて飲みたいね、ということになった。
さて、なんと伝えるか?
風子ばあさんが思案している横で、彼女が、さっと手を上げてウエイターを呼んだ。
そして、堂々と言ったのである。
ワン・ビヤー・ツー・グラス。
な~んだ、それでいいのか、それなら、私にだって、言えらあ、と思ったが、とっさにそれが口に出なければ、言えないのと同じである。
たとえ、ワン・ビヤー・ツー・グラス、でも相手に通じれば、立派に英語が喋れる人なのである。
以来、風子ばあさんは、彼女を見直し、一目置いている。
それで通じるのか。
要は機転と度胸ということですね。
風子さんは文章が簡便で読みやすいすから、
お話もストレートに伝わってきて面白いです。
いやあ、とっさのひとことは、
言えそうで言えないもんです。
面白いとお褒めいただきありがとうございます。