ソウルは東京へ行くより近い。飛行機で一時間二十分ほどである。
なに、ほんのすぐそこである。
誘われて、行く行く、と言った。
しかし、間近に迫ってみると、どうやら朝晩は冷えるらしい。
カーデガンを鞄に入れた。カーデガンだけでは心配で夏物のスラックスを厚手にかえた。
念のためにホカロンも持った。
携帯用の電池の類は手荷物にしたほうがいいというので、充電用の器具も何個か手荷物にいれた。
老人の常で薬も必需品である。
喘息発作時の吸入薬はひょっとしたら麻薬扱いになりはしないかとこれも手もとのバッグの中である。
さて、これでよし、とこの日のために買ったお洒落な水色のバッグを持ち上げたら、ずしりと重くて腰にひびく。
こりゃあ、だめだ、むか~しオジイサンが旅行に行くとき背負っていたリュックサックにかえた。
ソウルは近し、されど外国、おまけに台風も接近している。
老人は老人らしく近場の温泉にしておけばよかった。
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