風子ばあさんのフーフーエッセイ集

ばあさんは先がないから忙しいのである。

自作自演

2012-09-05 11:38:34 | 健康
               かかりつけのクリニックへ行った。
                 すぐに心配な持病はないが、
               骨粗鬆症の予防のためのビタミンDや、
              食べ過ぎたときの胃薬などを処方してもらう。

             長い付き合いだが、愛想もこそもない先生である。
            何年かかっていても、いっさいの検査をすすめられたことがない。

                  血液や尿のいわゆる健診さえも、
              こちらが言い出さないかぎり何年でも実施されない。

              人にすすめられて、よそのクリニックに替えたことがある。
                 そちらは、親切、熱心、万全の検査、検査。
                

             今月も来月も、心電図を、レントゲンを、血糖値を、etc、で、
          一年もしたらくたぶれはてて、愛想もこそもないいつもの先生が恋しくなった。

            浮気は一年だけで終わり、薬も出し渋りにこりともしない先生のもとに戻った。

                 なぜか、毎度血圧だけは測定してくださる。

                 昨日。
                 「100と、58」
                 とだけおっしゃった。

             ほかに何もおっしゃらないので、風子は自分で
             「低いですねえ」と言った。
                  

             答えがないので、
             「お酒でも飲んでみますかねえ」
             自作自演である。
   
             先生は、相変わらずの仏頂面で、
             「好きにしなさい」
             とだけおっしゃった。



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