風子ばあさんのフーフーエッセイ集

ばあさんは先がないから忙しいのである。

松茸

2018-11-10 10:41:54 | はらから集いてソウル

 遙ちゃんのダンナの親戚が、わたしたちに食べさせようと

20本もあろうかという松茸を届けてくれた。

 ホテルで焼くわけにはいかないので、

ちかくの料理屋へ持ち込み炭火を用意してもらった。

日本では松茸が高価であることを知っての好意であろう。

香りも歯触りも久しぶりに堪能したが、

いくら美味しくても、そうそう食べられるものではない。

 最後はのん兵衛の弟が焼酎のグラスに浸してしゃぶっていた。

 私たち姉妹はアルコールはまったく呑めない。

両親も付き合い程度で、決して強くはなかった。

 遙ちゃんが、うちの父だけどうして強いんでしょうね、と言った。

そう言われて思い出した。 母方の叔父に大酒飲みがいた。

 転勤で広島にいるとき酒場の階段から転げ落ちて亡くなった。

階段を下りようとして脳の血管でも切れて落下したのか、

あるいは階段を踏み外して打ちどころが悪かったのか、

本人は亡くなってしまったので真実は分からない。

 今なら検視解剖がされるかもしれないが、

意識不明で一日大いびきをかいたあと亡くなった。

 あとにはまだよちよち歩きの男児と奥さんが遺された。

      

                        

 

 


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