いつもの停留所からバスに乗ろうとしたら、
乗車口まで女子高生であふれていた。
正午をちょっと過ぎた時間である。
テストでもあったのか下校時間と重なったらしい。
女三人よれば姦しいのは、
女子高生ならずとも、ばあさん連中だってかわりない。
理解はしているつもりである。
しかし、それにしてもピーチクパーチクすさまじい。
誰が何を言っているのか、聞こえないほどの騒音である。
おまけにシルバーシートも当然のごとくに彼女たちが占拠している。
彼女たちを責めているのではない。
ひとりひとりは、きっと優しい良い子たちに違いない。
不思議でならないのは、
学力よりなにより、制服を着たままシルバーシートを占拠する見苦しさを、
先生たちはなぜ教えないのか。
それを教えるのが教育というものではなかったか。
ましていわんや、女子高である。
制服を着ているときは学校の看板を背負っているのである。
黙らんか! いい若いもんが、シルバーシートになんか座るんでない!
そう言って教えてやるのが、本当の親切というものである。
しかし、風子ばあさんも、もう老いた。怒鳴る勇気も元気もないので、
胸のうちでだけ、カッコ悪いよ、あんた達、と呟く。
乗車口まで女子高生であふれていた。
正午をちょっと過ぎた時間である。
テストでもあったのか下校時間と重なったらしい。
女三人よれば姦しいのは、
女子高生ならずとも、ばあさん連中だってかわりない。
理解はしているつもりである。
しかし、それにしてもピーチクパーチクすさまじい。
誰が何を言っているのか、聞こえないほどの騒音である。
おまけにシルバーシートも当然のごとくに彼女たちが占拠している。
彼女たちを責めているのではない。
ひとりひとりは、きっと優しい良い子たちに違いない。
不思議でならないのは、
学力よりなにより、制服を着たままシルバーシートを占拠する見苦しさを、
先生たちはなぜ教えないのか。
それを教えるのが教育というものではなかったか。
ましていわんや、女子高である。
制服を着ているときは学校の看板を背負っているのである。
黙らんか! いい若いもんが、シルバーシートになんか座るんでない!
そう言って教えてやるのが、本当の親切というものである。
しかし、風子ばあさんも、もう老いた。怒鳴る勇気も元気もないので、
胸のうちでだけ、カッコ悪いよ、あんた達、と呟く。