都で流行る鰻屋といふものを、松本でも味わうとて行くなり。
首都圏で人気の鰻の成瀬が松本にも出店というニュースを聞いたのは、去年暮れ位だったかな。
ネットで調べたら、もう全国どころか香港にも出店する急拡大ぶりのようで。
雨の中ではあるが、買い物ついでに一度は食べてみようかなと。
駅から深志神社に続く狭い路地にありました。
駅からだと10分くらい歩くかな。
うな重と蒲焼のみ、量によって松竹梅というシンプルメニュー。
注文して待つ間、こだわりの謳い文句を見てみると、二ホンウナギを海外で養殖して輸入したものらしい。
まあ今時海外生産していないものを探す方が難しいので、国産準拠の品質でやってくれるならアリかな。
やってきました、うな重「松」2600円也。
店内で炭火焼というわけではないようで、煙くはない。
タレも最小限で、ワサビやネギで食べても良いとか。
肉厚ででかい。
食べ応えは十分。
途中でタレを足したが、結構甘目だった。
味は普通でちょっとインパクト不足だが、この値段でこの量なら、まあアリじゃないでしょうか。
松本には観光荘やうなぎのまつ嘉などの名店も多く、それらと比べるとちょっと分が悪い気はするが。
安くたくさん食べられるとはいえ、それなりにお高いので、そういう需要がどれほど存在するか?
高くても名店で美味いのを食べたい欲の方が勝りそうだが、どうなるかな。
色々なニーズに応えられることが重要だと思うので、頑張っていただきたい。
冒頭の書き出しは最初、土佐日記じゃなくて二条河原落書にしようと思ったけど、何だか切なくなってやめた。
「此比都ニハヤル物、夜討、強盗、謀綸旨……」って、最近の不景気な世相とあまり変わらんよな。