家づくり、行ったり来たり

ヘンなコダワリを持った家づくりの記録。詳しくは「はじめに」を参照のほど。ログハウスのことやレザークラフトのことも。

200年住める「長寿命住宅」を普及させるには

2006年09月04日 | 家について思ったことなど
読売新聞の記事より(↓)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20060904it06.htm

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200年住める「長寿命住宅」、政府・与党が普及策

 政府・与党は、建て替えをせずに長期間住み続けることができる「長寿命住宅」の普及策に乗り出す。 現在は30年前後とされる日本の住宅の“平均寿命”を10年後に40年、50年後には最長200年まで延ばすことを目指し、住宅の構造を変え、維持管理の仕組みを整備する。
 長寿命住宅の建設を進めるため、税制などの優遇措置も検討する。少子高齢化対策の一環として住宅の建て替え負担を減らし、今後の社会保障の負担増に備える狙いがある。
 耐震技術が進歩し、建築基準も厳しくなって、30年前後とされる日本の住宅の寿命は、強度面では延び続けている。だが、現実にはかなりの住宅が、住人の世代交代に伴って「間取りが使いにくくなった」などの理由で、まだ使えるのに建て直されている。長寿命住宅は、柱や基礎などの構造を丈夫にするだけではなく、家族構成や年齢などに応じて間取りを簡単に改装できる住宅を増やすことで実現する。
 自民党の住宅土地調査会は、月内に「200年住宅ビジョン」の骨格をまとめる。骨組みの耐震強度を高め、壁を取り払って間取りを自由にできる「スケルトン・インフィル」の普及を目指し、長寿命住宅にかかる消費税、固定資産税や購入者の所得税の軽減、住宅ローン金利の優遇などを検討項目に盛り込む。
 住宅の長寿化が進めば、街並みが落ち着き、地域で長期的なまちづくりを促すことにもなる。新築や改築による資源消費や廃棄物を減らす効果も期待できる。
 ただ、新築や建て替えが減ると住宅関連業界の売り上げ減につながる。短期の建て替えを前提とした都市計画整備に遅れが出るといった弊害も予想される。自民党はこうした課題の克服策も含め、来春までに長寿化の具体策をまとめる方針だ。
(2006年9月4日14時40分 読売新聞)
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200年住宅という方向性は高く評価したい。
家をできるだけ長持ちさせたい私も、しっかりした構造とスケルトンインフィルの考え方は意識した。
さらにそれを税金面で優遇しようというのも歓迎したい。
うまくやれば、住宅性能表示の普及と相乗効果が生まれるかもしれない。

ただ、税制の優遇策はともかく、家を長持ちさせるのは性能だけではないと思う。逆に性能にとらわれすぎるとその折々での最新の家の性能がまぶしく見えて、まだ十分住めるのに建て替えたくなることだってありうる
本当に普及させたいのであれば、「あたらしいもの好き」「メンテナンスに関心が低い」という風潮が支配的であることもなんとかすべきではないだろうか。

新しさだけでなく、家の古さだって誇れるような価値観を育てることが重要ではないのか。
新品の良さは誰にも直感的に理解できるが、経年美や、モノを大事に使うことだって評価されるべき。そういうムーブメントを盛り上げないと、常に世間一般の評価が「築年数の若い家>築年数の古い家」となり、長寿命住宅の普及につながりにくくなる。

何度か提案している「築年数別に古い住宅を評価する建築賞」(関連エントリ→その1 その2)ってやる意義があるんじゃないのかって、あらためて思う。


<参考>家の寿命にからめたその他のエントリ↓

メンテナンスフリー考
http://blog.goo.ne.jp/garaika/e/2e84d00772bbc209cbd9e4b2a83d35c9
ビンテージ住宅
http://blog.goo.ne.jp/garaika/e/1c611fb0ca1461e63c8d4b6124874963
家の寿命
http://blog.goo.ne.jp/garaika/e/b950612de3fcbe7093b2dad2fb32aa10
お得な話
http://blog.goo.ne.jp/garaika/e/f016faf4e2d7a2efb70ca940653f6a08


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