ひまわり博士のウンチク

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アジア記者クラブ通信 263

2014年07月15日 | ニュース
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 本号では、5月定例会(2014年5月24日)の記録を10ページに拡大して掲載している。先日「東京新聞」で報じられたように、地方紙のほとんどは集団的自衛権の閣議決定に批判的な立場である。ところが、中央の大手新聞の論調が、朝日・毎日対読売・産経と二分化されており、そのためにあたかも世論そのものも二分化されていると誤解されがちだ。
 地方を旅行すればわかることだが、地元で読まれているのはもっぱら地方紙である。とくに沖縄におけるタイムス・琉新の
2紙は有力で、中央の大新聞を購読している人はきわめて少ない。大手新聞と歩調を合わせない2紙は保守派の団体からヘイトスピーチのような攻撃を受けているのだ。
 琉新の島洋子さんとタイムスの宮城栄作さんは東京に赴任して、沖縄と本土の温度差に直面しつつ、われわれが守らなければならないものは何かを論じる。
 
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◆「『小さな蛇』を産むパレスチナ人の母親を殺せ」
 女性国会議員の呼びかけに沸き立つイスラエル社会


 本号はとくにユニークな記事が充実しているが、注目したいのは、イスラエルの女性国会議員によるパレスチナ人虐殺の呼びかけである。
 先日、イスラエルによる大規模なガザ空爆があり、老人や女性、子どもを含む多くの犠牲者が出た。日本のイスラエル大使館前には、これまでにない多くの人々が抗議に押し寄せた。
 イスラエルの国会議員アイエレト・シャケドはフェイスブックを通じて虐殺宣言ともいえる記事を公開した。
「パレスチナ人全員が敵だと判断するのにあれほど尻込みするのはなぜなのか? あらゆる戦争は2つの民族の間の戦いなのだ。すべての戦いで、戦争を仕掛けて来た民族、その全員が敵なのだ。……老人、女性、町々、村々、その資産とインフラを含む全住民が敵なのである」
 彼女はまるで、戦争を先に仕掛けたのはパレスチナ人だと決めてかかっている。「歴史はどこで切るかで見え方が違う」とは重信メイの言葉だが、イスラエル建国の歴史をひもとけば、そこにはシオニズムを旗印にパレスチナ人の聖地を侵略して強引に土地を略奪した歴史がある。シオンの丘があるイェルサレムはキリスト教、イスラム教、ユダヤ教の聖地である。だから、イスラエルとパレスチナの紛争をあたかも「宗教戦争」であるかのようにとらえる人が多いが、実情は侵略者と被侵略者の戦いであることを忘れてはならない。
 日本では、イスラエルロビーを支援するアメリカに肩を持ち、パレスチナを悪とする論調が目立つが、ロケット砲1発がイスラエルに着弾しただけで数千発の空爆で報復されるこの戦争をどう見るか。本当にイスラエルが正義でパレスチナが悪なのか、報道はそのところを正確に伝える義務があると思う。

◆7月定例会は元内閣官房副長官の柳澤協二氏
「集団的自衛権と安保政策を徹底検証する」

 7月24日(木)18時45分~21時
 明治大学グローバルフロント3階(4031教室)
 
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