かみさんの愛車です。
もう、6、7年乗っているでしょうか。
前後の子どもを乗せる部分はすでにぼろぼろですが、本体はしっかりしたもので、まだまだ現役で走れます。
かみさんはこの自転車で、那由と無量を前後に乗せて、幼稚園の送り迎えや買い物に行っていました。
今はもう子どもが大きくなったので三人乗りはできませんが、無量が体操教室に行く日に、時間が間に合わないとタマに乗せていく事があります。
かなり頑丈にできていて、安定性を高めるために前輪が後輪に比べて小さく、ハンドルも大きめでしっかりしています。
当然、値段も自転車の中では高価な方でした。
安全のために、自転車の三人乗りを禁止することが論議されています。
もともと自転車の三人乗りは違法行為ですが、警察は黙認していたとか。
ところが、転倒事故や衝突事故が多発しているために、このままでは大事故になりかねないので規制する事にしたといいます。
たしかに、かみさんも何度か転倒しています。
奇跡的に大ケガはしていませんが、たしかに危険なことではあります。
しかし、現実には「ママ」から自転車を取り上げてしまうと、育児に支障が出る事は計り知れません。
警察では、安定感のある安全性の高い自転車に限り許可をする方針だそうです。
でも、どんな自転車が「安全性」が高いといえるのかは疑問。三輪自転車なら転倒しないでしょうけれど、大型になるので置き場所に困ります。
問題点は自転車そのものの安全性もさることながら、マナーの向上が事故を減らす要因として大きいと思うのです。
かみさんが三人乗りをやっていた当時、転倒したり危ない目にあったのは、その多くがほかの自転車との関係にありました。
急に飛び出してきた自転車を避けようとしてバランスをくずしたり、駐輪場で子どもを降ろそうとしている時にひっかけられたりする事がよくあるそうです。
子どもを乗せていると、おのずと慎重になります。ですから、三人乗り自転車の場合、自損事故よりもほかの自転車との関わりの中で起きる事がかなりあるということです。
一般の人のほとんどは、子どもを乗せているからといって気を使ってはくれません。それどころか、邪魔にします。
ぼくはよく駅まで自転車で出掛ける事がありますが、こちらに引っ越して一年余、すでに何度も脇道から飛び出してきた自転車にぶつけられた事があります。
これが子どもを乗せたお母さんの自転車だったらどうなったでしょうか。自転車そのものの安全性や安定感以前の、自転車に乗る人全員にわたる問題があることを、警察はもっと認識する必要があるでしょう。
すなわち、マナー向上のための教育が、できれば歩行者も含めて、必要だという事です。
自損事故が起きるとすれば、天候の悪い日や雪道などで操作を誤って、という事はありますが、それこそそんな日には最初から乗らない事です。
ところで、「安全性の高い自転車」は値段も相当高価になるはずです。
そして安全性を維持するためにはメンテナンスも必要です。
お母さんが子どもを二人乗せて走る期間はそう何年もありません。
少子化の時代に労働力確保を推進しようとするならば、子どもを抱える家庭の経済的負担を軽減するための資金援助が求められます。
しかし、米軍や自衛隊には手厚く教育や福祉に冷たい今の政府は、「お母さんのための予算」なんて組まないでしょうね。
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