ひまわり博士のウンチク

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なぜ、誰も突っ込まないんだろう

2010年07月06日 | テレビ番組
 不治の病で死を迎えようとしている恋人を、海岸に連れ出し、波打ち際のビチョビチョに濡れる場所で彼女を抱えて座り込む。
 ヘンである。
 何でわざわざそんな場所を選んだのか、物語の流れから見ても納得できない。
 
 次のシーン。
 
 突然砂浜に白いピアノが現れ、波打ち際の海水が来る場所で、死んだ彼女を思い浮かべながらピアノを弾く。
 しかもそのピアノは、元は黒いピアノだったのだろう、塗装にムラがあって黒い部分が見えている。さらに、各所にシミが見られ、汚れている。
 
 学生の映画研究会が作った作品ではない、メジャーな韓流ドラマだ。
 
 
 毎朝、カミさんが時計代わりにつけているテレビで、その時間放映されていた韓流ドラマの再放送を、見るともなく見ていた。
 韓国の人気女優チェ・ジウ主演の『天国の階段』というドラマである。以前にも放送されていた記憶があるので、きっと日本でも人気のドラマなのであろう。それにしても、笑ってしまうくらいおおざっぱな作りなのだ。
 
 他にもおかしなシーンがいくつかあったので、その「代表的」なのを紹介する。
 丘の上に建つ家にいるチェ・ジウのもとを車で訪れる男性が丘の下に車を止めるのだが、その車から見た家の位置に比べ、建物の中からチェ・ジウが見下ろすときの車の位置が、極端に近いし角度も違う。
 外環と内部で、オープンセットが別であることがばればれなのだ。
 
 こうしたおかしなシーンに対して、だれかが突っ込んだという話を聞かない。どこかでだれかが言っているのかもしれないが、耳に入ってこない。
 
 少なくとも、現在の日本のドラマでこんなお粗末なことがあったら、たちまちクレームの嵐だろう。
 
 そうは言うものの、日本のテレビドラマでも黎明期は如何にもひどかった。
 50歳以上の人ならご存知かもしれない。『少年ジェット』という子供向け冒険ドラマがあった。
 シェーンという名のシェパードが相棒で、その犬が実に良く活躍する。
 活躍し過ぎておかしなことをやった。
 ものをくわえて湖を泳いでくるのだが、少年ジェットにそれを知らせるために、ワンワンと二度ほど吠える。
 しかし、水中に落とすことなく、ちゃんとくわえて届けるのだ。
 
 ヘンである。
 
 悪役の親玉が少年ジェットに目をピストルで撃たれ、失明したはずなのに、次の回にはしっかり見えている。
 その理由は「とびきり上等のコンタクトレンズを使用している」から、ピストルの弾を跳ね返したそうだ。
 
 どんなコンタクトレンズだ!
 
 『まぼろし探偵』というのもあって、「親に心配かけまいと、あっという間の早変わり」なのだが、それはそれでいい。
 変身するとき、サッと草むらに、シュッと建物の蔭に、パッと塀の向こうに一瞬隠れると、次の瞬間まぼろし探偵になって現れる。
 
 何カ所に衣装を隠してる! 言っておくが、衣装を納めるバッグのようなものを持っていることはない。
 
 これらの「突っ込みどころ」は、お約束通り後に好事家に突っ込まれた。
 
 西部劇だってかつてはおおざっぱだった。ワンシーンなのに、くわえていたはずのタバコがカットが変わったとたんになくなったりする。
 日本語吹き替えのとき、声優さんはタバコ代わりのボールペンをくわえたり離したり、忙しかった。
 
 韓流ドラマも、突っ込み個所を探しながら見ると、別な面白さがそうとうあるかもしれない。
 しかし、熱心な韓流ドラマファンには叱られるだろうなあ。
 
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