monologue
夜明けに向けて
 



やがてわたしが中学生になる頃には時代は進み社会のインフラが整備されて人々の生活も豊かになってきた。「電気掃除機というものがあるそうやで」という母の言葉に本当にそんなものがあるのか、と驚いたことがあった。しかしいつのまにか扇風機、洗濯機、冷蔵庫、などなど白物家電が各家庭に並び気が付くと娯楽の王者であったラジオや映画からテレビがその座を奪っていた。そしてかつて蓄音機と呼ばれた箱はその頃レコードプレーヤーと名前を変えていた。それでも音楽を聴くのにはラジオテレビで十分で特に家で自分が好きな音楽を聴こうとは思わなかったのである。
fumio

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