monologue
夜明けに向けて
 



作曲家、音楽プロデューサー 、加藤和彦が10月16日に62才で亡くなったことは京都出身のわたしたち後輩のミュージシャンにとっては衝撃的だった。京都市伏見区の龍谷大学中退というかれの実家から歩いて10分のところの龍谷大学の講堂で私達バンド仲間がライブをしたこともあった。「帰って来たヨッパライ」に始まるザ・フォーク・クルセダーズはフォークグループのあこがれの存在だった。シングル2作目の「イムジン河」 は心にしみる名曲だったが、南北朝鮮問題のあおりで発売中止になった時、がっかりした。のちにテレビ番組でサトウハチローの詞に「イムジン河」の譜面をさかさまにしてあてはめてできたのが「悲しくてやりきれない」 だと加藤自身が言っていたのを見てその発想の柔軟さに驚いた。サディスティック・ミカ・バンドの「タイムマシンにお願い」にも驚かされた。小節の頭をわざとはずして「ンッ、さぁー、不思議な夢と」と出るのだから音楽は小節の頭から始まるという教科書の常識を破って実にかっこよくロックしていた。日本のロックの新時代を開く作品だった。そんな才能に溢れたアーティストが「悲しくてやりきれない」「オラは死んじまっただ」と死を急いでしまったのはさびしい。音楽以外にもやるべきことは残ってなかったのだろうか。「タイムマシンにお願い」とばかりにどこかの時代に飛んでいったのかも…。合掌。
fumio

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