monologue
夜明けに向けて
 



「おーい。ヤッホー、ご隠居さん。やい、ひねくれオヤジ。自分こそ同じパターンじゃありませんか。いいところですぐに逃げようとするんだから。最後までつき合ってくださいよ。」
「おまえさんたちにはヒミコは無理。あのゴミオぐらいが似合ってるのさ。」
「ゴミオじゃありませんよ。ロミオとちゃんといってください。あの作品はおいらの解釈が良くなくて失敗しただけなんですから。シェークスピアに失礼です。」
「シェーッ、クスッピア、ごめんちゃい」
「いい年してなんなんですか、片足立ちのそのポーズ。イヤミのギャグですか、古すぎてもうだれも憶えてませんよ…。」
「赤塚不二夫は死んでもかれの遺したギャグは不滅だ。」
「ご隠居さん、こっち向いてくださいよ。後頭部が禿げてて髪の毛がつかめないから困る。チャンスの女神の真似ですか。この日霊女の系図ってヒルメ、ヒミコ、あるいはヒルコとも読めますよね、となるとヒミコはイザナギイザナミの初めての足腰の立たなかった子供、ヒルコだったかも知れないんだ…。蛭子だったらエビスだからエビちゃんだったかも…。面白いですね。この系図、拡大して見てて気づいたんですがスサノオとヒミコの間に生まれてるのは宗像三女神ですよね。こっちのほうの名前はどうなんですか。検証しなくっていいんですか」
「うるさいな、ひとりでつべこべと、宗像三女神か。そうかそっちに目がいってしまったのか。核心に近づいたようだね、文句をつけて逃げようとしたけれど捨ててはおけないようだ、しかたがない。手伝うか。ややこしいのだが宗像三女神とは古事記では、
沖ノ島の沖津宮 - 多紀理毘売命(たきりびめ) 別名 奥津島比売命(おきつしまひめ)、大島の中津宮 - 市寸島比売命(いちきしまひめ) 別名 狭依毘売(さよりびめ)、田島の辺津宮(へつみや) - 多岐都比売命(たぎつひめ)となっている。
 そして日本書紀の本文では
沖津宮 - 田心姫(たごりひめ)
中津宮 - 湍津姫(たぎつひめ)
辺津宮 - 市杵嶋姫(いちきしまひめ)
第一の一書では
沖津宮 - 瀛津嶋姫(おきつしまひめ)
中津宮 - 湍津姫(たぎつひめ)
辺津宮 - 田心姫(たごりひめ)
第二の一書では
沖津宮 - 市杵嶋姫(いちきしまひめ)
中津宮 - 田心姫(たごりひめ)
辺津宮 - 湍津姫(たぎつひめ)
第三の一書では
沖津宮 - 瀛津嶋姫(おきつしまひめ) 別名 市杵嶋姫(いちきしまひめ)
中津宮 - 湍津姫(たぎつひめ)
辺津宮 - 田霧姫(たぎりひめ)となっている。」

 「そして宗像大社の社伝では種々の変遷の結果、
沖津宮 - 田心姫神(たごりひめ)
中津宮 - 湍津姫神(たぎつひめ)
辺津宮 - 市杵島姫神(いちきしまひめ) とされているのさ。
これまでだれも不思議に思わなかったらしいけれどお姫さまたちは椅子取りゲームをしているのだろうか。
どうだい、六さん、ここからなにか読み取れるかい、見えるかい…。」
fumio


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コメント
 
 
 
ヒミコ (saku)
2008-12-14 16:27:12
ギャグって、グ~ですよね。(笑)

「海部氏勘注系図」によると、
九世孫の「意富那比命(オホビノミコト)」の妹としての「日女命」・・・亦の名「倭迹々日百襲姫命」「一云う、千々速日女命」「一云う、日神」「亦の名、神大市姫命」
この方を卑弥呼とみているようです。

「市、いち」っていうのが共通してるんですね。
あらためて気付きました。
 
 
 
ヒミコ (fumio)
2008-12-14 21:28:10
sakuさん
コメントありがとうございます。
いい線いってますねえ。
いよいよヒミコの数千年の封印が解けそうです。
面白くなってきました。
 
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